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大好きな令息が親友でいたいと言ったから  作者: 鈴木べにこ


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2/18

2.男女の間に友情は成立しないらしい

その後もアンディとジョゼットは変わらずな《《仲の良すぎる》》親友を続けているが、2人の家族はどうみてもアンディはジョゼットが大好きに見えるし恋通り越して愛してるように見えていた。


 だから定期的に「ジョゼットと婚約したら?」なんて気を使って言ったりしているのだが、その度にアンディはジョゼットとの婚約を断固拒否した。



「僕はジョゼットとは絶対婚約なんてしませんから!僕とジョゼットは何があっても大親友だからね!」



 と、言う割にお前ジョゼットにベッタリじゃないかと心の中でツッコミを入れる2つの家。


 恋愛の自覚が無いアンディに痺れを切らしたアンディの3つ上ローディは、弟に恋愛とは何たるかを教えたのがアンディはプンプン怒った。



「兄上!僕だって恋愛ぐらい分かります!僕とジョゼットの友情を邪魔しないでください!ただ、今はまだ大親友のジョゼットより好きな女の子が居ないだけです!」



 もう兄は何も言うまい・・・。


 そんなこんなで2人の家族は何回もジョゼット大好きなアンディにジョゼットとの婚約を勧めてはみるが毎回同じ結果とやり取り。


 決して恋愛感情を認めないアンディに、本当にジョゼットに友情しか感じてないのかも?と、やっと思い始めてはみるが、2人の・・・特にアンディからジョゼットに対する距離感は大親友にしても異常だ。


 婚約者がいないまま16歳になり学園に入学する歳になったが、名家として名高い2つの伯爵家の少年少女に婚約者が居ないなど恥もいい所なので2人の家は大急ぎでアンディとジョゼットと婚約してくれる令嬢と令息を探した。


 もちろんアンディとジョゼットの親友にしては仲の良すぎる距離感は有名なので婚約者探しは大難航。


 そしてジョゼットより先にアンディに婚約者が出来た時にジョゼットは荒れた。


 色んな意味で。



「この裏切り者ォ!!!」



 ジョゼットは涙を流しながらアンディの屋敷の廊下を歩いていたアンディの顔面に渾身の力で枕をぶん投げた。



「うわぁあああああん!!アンディのバカァ!大っ嫌い!」



 ジョゼットは大泣きしながら走り去る。

 

 ジョゼットとアンディ生まれてはじめての喧嘩。友情のピンチ。



「ジョっジョゼット待って!!」



 泣きながら走っているジョゼットの後を焦った表情で追いかけるアンディ。


 その姿はまるで恋人の痴話喧嘩。


 その姿を見た2人の家族と使用人は、自称大親友のバカップルがまたなんかやってるよと虚無の目で見つめる。


 はじめての喧嘩の鬼ごっこも最後はアンディがジョゼットを後ろから抱きしめて捕まえて耳元でーー



「例え結婚したとしても1番は大親友のジョゼットだよ。」



 と、まるで浮気みたいな台詞を吐くもんだから通りすがりの兄ローディは弟にビンタを喰らわせた。


 その後、アンディとジョゼットをその場で正座させ、婚約していない2人の距離感はどれ程異常かを説き、アンディにジョゼットを抱きしめるなと説教をした。


 だがローディのお説教は意味は無く、今まで習慣のようにべったりだった親友2人が突然距離を取るのに難しかった。


 ジョゼットには普通の親友の接し方や男女の友達としての距離感が分からなかったが、ローディの言葉に婚約者の出来たアンディと距離を取らなければいけないと思った。



「(アンディに婚約者が出来たら、もう前みたいにアンディといられないって事なんだよね。仕方ないか、寂しいけど・・・。)」



 ジョゼットがアンディと距離を取ろうと考える一方で、アンディに至っては兄のお説教は全く効いておらず自分には婚約者がいるのにジョゼットにべったりだった。

 



「アンディ!私にもやっと婚約者が出来たわよ!」



 そしてついにやっとジョゼットにも婚約者が出来た。


 だがアンディは気にせずいつも通りにジョゼットに接した。


 ジョゼットの婚約者の前だろうとウキウキと話しかけたりベタベタと抱きついたり・・・。


 ジョゼットからするといつものコミュニケーションなので全く気にしていなかったが、婚約者となった令息は違う。



「君の幼馴染は親友と称して君にべったりだな。これは浮気と変わらないないよ。言い訳や弁解なんて聞きたくない。いくら家族の様に一緒に育った親友だとしても君と君の幼馴染の距離感は異常だ。政略結婚だとしても君とやっていける気がしない。慰謝料はいらないから君の有責で婚約破棄だ。」



 婚約期間は約1ヶ月間。

 ジョゼットは1回目の婚約破棄をされた。

 そして直ぐに2回目も婚約破棄になった。


 こうなる事はジョゼットの家族はなんとなく予想できたのかあっさりと婚約破棄を受け入れてついでに慰謝料も支払った。

 元婚約者達の言葉に以前ローディにされた説教と同じ様な内容が含まれていた事に、ここで初めてアンディとの距離感が世間的に異常なのではないかと疑問を持ち始めた。



「もしかして私とアンディって普通じゃないの?」


 

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