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第134話:閃光の先鋒戦

先鋒戦、開始。

立礼の位置に立つ瞬の姿に、かつて虎皇館に心を折られ、絶望の中にいた面影は微塵もない。

その堂々たる佇まいは、まさに名門・明鏡館の先鋒に相応しいものだった。

「始め!」

審判の鋭い声が響く。

立ち上がった瞬間、瞬は完璧な構えを形作った。

基本に忠実で、隙のない美しい立ち姿に、観客席からも思わず溜息が漏れる。

対する虎皇館・藤田は、爪先で小刻みにリズムを刻んでいた。

変幻自在に揺れ動く剣先。

左右にステップを踏み、決して中心を捉えさせない。

瞬が間合いを詰めれば、藤田は軽快にいなし、次の瞬間には間合いを盗んで入り込んでくる。

激しい打突の応酬を予想していた観客は、二人の間に漂う、火花が散るような「間」の削り合いに息を詰めた。

ふと、藤田の背が僅かに反り返る。

それはまるで、極限まで引き絞られた弓のようだった。

リズムを刻む爪先から、引き締まっていく背筋へ。

全身が発射を待つ矢と化していく。

(何かくる――!)

瞬の脳内で、警笛が鳴り止まない。

予測でも、逃げでもない。

ただ、積み重ねてきた死闘の記憶が、瞬の身体を無意識に、ほんの僅かだけ後ろへと滑らせた。

次の瞬間、景色が飛んだ。

瞬の視界のすべてを、藤田の冷たい瞳が埋め尽くしていた。

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【読者の皆様へ】 ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます! 本作は全160話完結済みです。 完結まで毎日2回(朝・夜)、欠かさず更新してまいります。 もし少しでも「続きが気になる」「瞬を応援したい」と感じていただけましたら、 **下の【ブックマークに追加】と、【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】**にして応援いただけると、執筆の大きな励みになります。 皆様の一票が、より多くの読者にこの物語を届ける力になります。 よろしくお願いいたします!
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