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第130話:二つの終幕
第二試合場。
蒼龍館と明鏡館の激闘は、佳境を迎えていた。
蒼龍館の大将が放つ、魂を削るような執念の一撃。
それを大吾は逃げも隠れもせず、その剛剣で正面から受け止める。
会場の喧騒すら届かない、力と力が純粋に混じり合う二人だけの世界が、そこにはあった。
刻一刻と迫る終焉の時を、二人は肌で感じ取っていた。
(……気持ちいいくらいに、すべてを出し切ったよ)
蒼龍館の大将の口元が、わずかに綻ぶ。
(ああ。またいつか、必ず試合ろうぜ)
大吾もまた、竹刀を通じてその想いに答えた。
ピーーーッ!
試合終了の笛が鳴り響く。
「引き分け!」
一言の言葉も交わさない。
だが、全力を尽くした二人の侍の間には、言葉以上に確かな絆が結ばれていた。
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その直後、第一試合場にも終焉の笛が鳴る。
ピーーーッ!
「……勝負あり!」
審判が白旗を高く掲げ、冷酷に宣告した。
そこには、己のすべてを投げ打ってもなお、頂に届かなかった無念の加賀谷がいた。
そしてその対角には、勝利という唯一の目的のため、ただ最善の行動を完遂したに過ぎない――。
氷のように冷めた瞳の鷹司が立っていた。




