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よくあるTL小説  作者: かなりあ
2章:要塞での生活
10/31

1-2

「アレッタ、目が覚めたし彼女の世話を頼みたい。サクラ、彼女が昨日伝えておいた侍女だ。困ったことがあれば彼女を頼るといい。」


 ギルバートさんが私達の間を取り持つように紹介してくれる。


 アレッタさん、アレッタさんね。覚えた。


「俺は湯浴みをして来る」

「ギルバート様、また無理をなさったのですか?」

「書類仕事だけだと高を括っていたのがいけなかった。これからは控えるよ」


 汗臭い男は嫌われるだろうしな、とギルバートさんはアレッタさんから視線を移動し、にこやかに微笑んだ。


 完全に蚊帳の外だった私はいきなり舞台に上げられ大慌てである。


「汗臭い、とは特に思いませんでしたが」

「そうか? 魔法で清拭くらいはしたからそれが良かったのかもしれないな。」


 私のフォローに安心したのか、ギルバートさんはにこりと微笑んだ。


「とはいえあくまでも間に合わせのものだから、きちんと入ってくる」

「はい」


 そうね。時間があるならそうしたほうがいいと私も思う。


「まあ今後生活態度を改めてくださるなら良しとします。ではお着替えを準備しておきますので、お先に向かってください。」

「分かった」


 アレッタさんは慣れっこなのか、ぶすりと釘を差した。ギルバートさんは特に意に介した様子もなく返事をして部屋を出ていく。


「では、私は準備をいたしますので、あなたはもう少しここで待っていてください。」

「はい。」


 そう言うとアレッタさんは壁際のクローゼットを開け、てきぱきと服を選んでは取り出していく。


 …会話は問題なくできてるんだけど、さっきから目が合わないんだよなあ。意識的に私を視界に入れないようにしてる感じ。嫌われるようなことはしてないと思うんだけど…。

 変人に思われるようなことはしたけど。


「では、着替えを運んできますのであなたはここにいてください。くれぐれも勝手にどこかに行かないように」

「はっはい。」


 そう言うとアレッタさんもそそくさと部屋を出ていった。



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