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前を向いて
3失点。
それが全て。
うなだれる僕を、皆がどうにか励まそうとする。
フォワボールやデッドボールは1回もなかった。
守備の拙さもあって、(かなりひどかったなあ。)
とにもかくにも僕たちは負けた。
悔しくて悔しくて、泣きながら水を飲んでいると、こんな声が耳を掠める。
「あの時打ててれば」
「あの守備がひどい」
「最後に投げたあの子(多分僕の事だろう。)は悪くないよ。」
いやいや。
あの時や、あの守備の所に引っ張らせた僕が悪いんだ。
確かに9回裏の1アウト満塁の時点で、初球の明らかな高めのボール球に手を出して引っ掛けて、キャッチャーフライになったあの子や、後が無い事は分かるけど、とにかくブンブンブンブン振り回した挙げ句、3球三振した「あいつ」も悪い。
でも、僕は「僕」に任せられた「あの場所」を必死に守った。
ずいぶんひどい事を思ったけど、皆も同じ様に必死に「自分の世界」で戦って、守って攻めて負けた。
たかが野球だ。
練習試合だ。
これで終わりじゃない。
前を向いて行こう。
明日は日曜日だ。
皆と「ぼろ橋」に行って泳いだり、アブラメを釣ったりしよう。




