第42話 仲間になろう
「魔王様、ただいま戻りました」
オレたちは、三人揃って魔王様の前にいた。
「ご苦労だった、ストラウス、エド、アウグストゥスよ。」
「それで、絶叫ランドはどのような所だったか?」
「人間たちが、恐怖を求めて、アトラクションという物に何度も乗っていました。」
「なんだって?」
魔王様が驚きの声をあげた。
「我々も乗りましたが、二度と乗りたくありません。」
「あれに何度も乗れる人間たちは、魔族よりも強いかもしれません」
「な、なんと……」
魔王様が、唸った。
「そのようなところで、人間たちは、己を鍛えていたのか!」
「恐るべし、人類!!」
いや、鍛えているわけではないと思うけどな?
みんな、楽しそうだったぞ。
「ぼくは、また乗りたいです……」
小さな声で、アウグストゥスがポツリと言った。
そうだ。アウグストゥスは、楽しそうにしていたよな。
「魔王様、絶叫ランドに、魔物が現れました。」
エドが、魔物のことを報告し始めた。
「何、魔物だと?」
「はい。10匹ほどいました。」
「それで、魔物はどうしたんだ?」
――オレたちは、アウグストゥスの活躍を、魔王様に話した。
「なんと、アウグストゥス!初仕事にして、大きな成果を出したではないか!!」
魔王様が嬉しそうに言った。
「はい、魔王様。アウグストゥスの魔力の凄さがよくわかりました」
「本人がよければ、正式に仲間になってほしいです。」
――最初は、オレとエドだけでいいと思っていた。
だけど、三人になってみると、それぞれの強みを生かした仕事ができた。
できないことは補い合えるし、一人では思いつかないようなことも、三人ならできた。
それに……。
三人でする任務は、なにより楽しかった。
愚痴を言ったり、励ましたり、励まされたり。
きっと、オレたち三人なら、うまくやっていける。
オレとエドは、帰ったら、アウグストゥスを正式に仲間にしてほしいと、魔王様にお願いしようと決めていた。
「そうか! それは良い考えだな」
魔王様は、目を細めた。
「アウグストゥス。ストラウスとエドはこう言っているが、お主はどうだ?」
オレとエドは、同時ににアウグストゥスを見た。
顔を上げた、アウグストゥスと目が合う。
そして――
コクリ。
アウグストゥスは、確かに頷いたんだ。




