第36回 敵が現れた!
エドがガックリしたところで、観覧車が地上に帰ってきた。
「楽しかった――!!すぅくんたち、ありがとう!!」
葉月が、オレたちに笑顔を向けた。
「うん。平和に乗れて良かったな。」
途中、何度か揺れたのは、ヒヤッとしたけど。
それでも、さっきの『バイキング』にくらべたら、数倍マシだ。
……あれっ?
そういえば、オレたち、ここに何をしに来たんだっけ??
葉月に会って、完全に任務を忘れていた。
いかんいかん。魔王様に報告するために、ちゃんと偵察しないとな。
――ここで葉月とお別れだな。
別れを切り出そうとした、
その時。
「魔族が出たぞ――!!」
切羽詰まった、人間の声と、悲鳴が聞こえてきた。
続けて、
ドド――ン!!!
大きな爆破音がして、地面が揺れる。
黒い煙が上がり、砂が飛び散った。
「えっ!何!?」
葉月がしゃがみながら、叫んだ。
オレたちもしゃがむと、思わず顔を見合わせた。
「魔族って、オレたちのこと……じゃないよな?」
「そうだな。じゃあ、誰なんだ?」
今日、ここに来る予定の魔王軍は、オレたちしかいないはずだ。
「私、様子を見てくる!!」
葉月が、サッと立ち上がると、走り出そうとした。
「待てよ、葉月。杖持ってないだろ!?」
「大丈夫、お兄ちゃんが持ってる!!」
葉月は、ダッシュでいってしまった。
こうしてはいられない。
「オレたちも行くぞ!!」
魔王軍の世界征服を、邪魔をする存在を確かめないといけない。
オレたちは、逃げてくる人間と、逆方向に走り出した。




