↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
32/51

第32回 逃げられない


「いや、オレは遠慮しておく」


オレは、即座に断った。


「え――、なんで?いいじゃん、乗ろうよ」


「魔族は、乗り物に乗らないんだ」


「そんなこと言って。じゃあ、何でここにいるの?」


オレは、うっと言葉に詰まった。


――世界征服のための視察、なんて言えるはずがない。


「あっ。すぅくん、怖いんだ?」

葉月が、嬉しそうに笑った。


「い、いや、そ、そうじゃなくて……」


「大丈夫だよ!人間が乗れるんだし!魔族なら、平気じゃない??」


こらこら、大きな声で『魔族』とか言うなよ!


「いや、これは、ちょっと、難しいな……」


「わかった!初心者向けのにしよう!それならいいよね?」


初心者向けか。それなら、いけるかもな……?


少し、心が動いた。


「……一回だけ、だぞ?」


「やった――!!いこいこっ!!」

めちゃくちゃ嬉しそうな葉月。


押しに負けて、とうとうオレまでマシーンに乗ることになってしまった。


葉月に連れてこられたのは、


『バイキング』


という乗り物だった。 


……え。


これ、本当に初心者向きなのか!?


「これなら、回転しないから、大丈夫だよっ!」


……うーん。


回転しないと、何が大丈夫なんだろう?


他の乗り物と変わらず、絶叫が聞こえてくるぞ?


仕方なく並ぶと、ついに番が来てしまった。


「楽しみだね――!」


葉月は、元気に言うけど、オレは気が気でない。


席に座ると、体を固定するレバーが降りてきた。


……これは、逃げられない。


冷たい汗が、背中を伝った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。