第31回 恐怖の視察
お読みいただき、ありがとうございます。
気づけば、お盆が過ぎていました(・_・)明日から、20時30分の投稿に変更いたします。
コロコロ変わって申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。
ギャ――ッ!!うわぁあ――!!
助けて――!!
無理――!!
響きわたる、人間の絶叫。
そこは、まさに地獄絵図だった。
……恐ろしい。
なぜ、人間は、自ら恐怖を求めに行くんだ??
――魔王様から指定された場所は、『絶叫ランド』という場所だった。
恐怖の乗り物が集まるこの場所は、大盛況していた。
「なあ、オレたちも乗ろうぜ!」
エドが、うずうずしている。
「あれは、どんな魔術が使われているのでしょう!?凄まじい、速度が出ております!」
何か、違うところに興味を持ったアウグストゥス。
オレは、ゲンナリしていた。
人間は、正気なのか?
嫌だ、怖いと言いながら、列を作って乗り物に乗っていく。
全く、意味がわからない。
温泉は、入ってみたら病みつきになったけど、「じぇっとこーすたー」には、絶対に乗りたくない。
「アウグストゥス、一緒に乗ろうぜ!」
「はい、エドさん。行きましょう!」
二人は、意気投合して、列に並んだ。
「オレは待ってる」
ちょうど二人乗りだし、オレがいなくても大丈夫だろう。
近くのベンチに座って、飲み物を取り出した。
と、その時。
「あれっ、もしかして、すぅくん!?」
ん?聞いたことのある声だな?
「えっ、葉月か!?」
なんて偶然なんだろう。
勇者(見習い)の葉月が、ベンチの横に立っていた。
今日は、杖を持っていない。遊びにきたのだろうか?
って、今、「すぅくん」って言わなかったか!?
「あ――。だって、名前、長くて言いにくいんだもん。」
「おばあちゃんが、『すぅくん』って言っていたじゃない?だから、私も、真似しようと思って。」
葉月らしい理由だった。
まあ、名前くらい、いいか……。
でも、アウグストゥスはどうするんだろう?絶対に言いにくいぞ?
呼び方の心配をするオレに、葉月が、とんでもないことを言った。
「お兄ちゃん、乗り物酔いしちゃって、私、今一人なの」
「すぅくん、一緒に乗ろうよ」




