第28回 新しい仲間かもしれない
「は、は、はじめまして…」
魔王様に呼ばれてやってきたアウグストゥスは、カチコチに緊張していて、目を合わさず、斜め上を向いていた。
……覚えてないだけかもしれないけど、やっぱり、見たことない顔だなあ。
「アウグストゥスは、少々人見知りなのだが、すぐれた修復能力を持っている」
「修復の能力は幅広く、怪我の修復から山の修復、建物の修復までできるぞ。」
――ああ、それで、おじいさんはピサの斜塔を真っ直ぐにしたんだな。
って、あれは傾いているのが正解じゃなかったか!?
「仲間に加えれば、きっと役にたつと思うが、どうだろうか?」
なるほど。
怪我を治してくれるのは、ありがたい。
オレたちは、その能力はもってないからな。
今までは、幸いなことに怪我はしなかったけど、これからもそうとは限らない。
「どう思う、エド?」
「まあ、回復してもらえるのはありがたいよな。」
「そうだな。ただ、回復が必要になるような任務は、勘弁だけどな」
オレは、危険なことは、なるべくしたくないんだ。
――それに、オレは、ちょっと引っかかっていた。
魔王様の陰に隠れて、カチンコチンのままのアウグストゥス。
どう見ても、一人でいるほうが好きそうだ。
本人は、オレたちと行動したいんだろうか?
「アウグストゥス」
オレが、声をかけると、
ビクッと肩を震わせて、
「はははははい!!」
と返事をした。
うーん。これは、少々どころか、かなりの人見知りかもしれない。
オレは、なるべく穏やかに話すことにした。
「アウグストゥスは、オレたちと、一緒に来たいか?」




