第11話 重要な拠点
魔王様は、地図を広げると、ある記号を指さした。
「人間の使っている地図に、この記号が無数にあることに、私は気づいた。」
「わざわざ記入しているということは、何か重要な拠点に違いない」
「ストラウス、エドよ。ここへ行って調査し、さらに占領するのだ!!」
――たしかに、地図には同じ記号がたくさんあった。
でも……、本当に重要な拠点なのか?
「エド、なにがあると思う?」
「……ぜんぜんわからないな。」
「でも、山の中にあるのが多くないか?」
言われてみれば、確かにそうだ。
「エド、いいところに気がついたな。山にある、重要なもの……。」
「……きっと、街の中にあると、ヤバい物だな。」
「そうだな……。とりあえずは行ってみるか。」
オレたちは、アジトから一番近そうな場所を探した。
――近いほうが、交通費もかからないしな。
今度は、ちゃんと、帰りは何時で電車がなくなるか調べた。
準備万端だ。
「よし、エド、行くぞ!」
オレたちは、地図を片手に動き出した。
―――
「着いたぞ。ここがそうだな。」
駅から出ると、山の中だった。
そこに、人の姿はない。
「なんだか、静かすぎないか?」
エドが不安そうに言った。
「そうだな……。」
「重要な拠点で、限られた人間しか、こないのかも知れないな。」
「とりあえず、先に進むか。」
人間に出会った時の言い訳などを考えながら、山道を歩いた。
道沿いに、古びたお店がポツリ、ポツリとたっている。
中には、大きな建物もあった。
でも、どこも営業してないようだ。
「ストラウス、なんだかさみしいところだよな。」
「そうだな、人が全然いないのが気になるな。」
とても、重要な拠点があるとは思えない風景が続き、オレは歩き疲れてきた。
――そろそろ、引き返したほうがいいか?
そう考え始めた、その時。
「おい、ストラウス、あれはなんだ?」
エドが、遠くを見て言った。




