#第2章「祭りの後の一騒動」世界観と登場人物
■常世
情報技術が発達し、国家に支配される管理社会。
■現世
神や物の怪が息づき、呪いや祈祷に頼る精神的社会。
■瀬戸夏輝
本作の主人公。高校二年生。異世界・常世から、物の怪の見える現世に迷い込み、現在、月姫神社に居候中。
白蛇つづらの神力を得て、イメージの力で物の怪祓いができるようになる。勉強は不得意だが読書は好き。好きなものは不思議なもの。ルックスが良く、学校一の足の速さを誇るが、何をやっても不運に見舞われる不幸体質。
■白蛇つづら
夏輝の友達の子蛇。月姫神社の祭神・月姫命の眷属神。好物は玉子で、昼寝が大好き。
■蓬莱美月
月姫神社の巫女。長い黒髪がトレードマーク。好物は、ゆるふわ可愛い物の怪とあんこ。田舎の素朴な女子高生で、学校から帰ると神社の手伝いをしていることが多い。
■蓬莱宿禰
月姫神社の宮司。美月の祖父。七十代前半。誠実で実直な人柄。神域に侵入する物の怪には容赦がない。狩衣の色は萌黄色(緑)、袴の色は紫。
■蓬莱千鶴子
美月の祖母。六十代後半。着物が似合い、いつも穏やかで物柔らか。料理の腕も完璧。
■白魂
月姫神社の居候物の怪。ぼんやりとした人の思念の集合体と言われているが、その正体は不明。群れで行動し、構ってもらいたがる。
■忌津闇神
信仰を失った神に、厄や穢れがついたもの。人を襲い、害をなす。あるいは、厄や穢れを放置すると忌津闇神になることもある。
■白川ゆりあ
かつて夏輝が常世で両想いだった同級生。
ささいな誤解がきっかけで、夏輝を振ってしまう。
■氏子
月姫神社を支える地元の人々。平均年齢は六十五歳。総代の比田と、眼鏡をかけたせわしない性格の風祭、物静かな林崎、丸顔で愛想の良い火爪、力士体型の山根の総勢五人。