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#11 雨乞いの終わりに 前編
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翌日、降りしきる雨の中、俺と美月さんは傘をさして下校してきた。並んで大鳥居をくぐり、静かに雨に濡れる石畳を歩く。拝殿と社務所の間の桜梅桃李の木には薄ピンクの『桜』、紅白の『梅』、純白の『スモモ』の花が、雨に濡れながらも見事に咲き誇り芳香を漂わせている。俺の肩の上で、つづらがあくびをした。
「ただいまー」
参道右側にある蓬莱家の玄関の戸を勢いよく引いて、家に入る。
ローファーを脱いだ美月さんが巫女の第六感で何か察したらしく、不穏な表情になる。
「……嫌な予感」
「まずいね。この気配は」
つづらが身を固くして震え上がった。
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茶の間のふすまを開けると、そこには昼ドラを見ながら酒を片手にくつろぐ悪王子の姿があった。
「あ、悪王子さま?」
「青二才よ、やっと帰ってきたか。待ちかねたぞ」




