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恋逢 〜大金持ちの女性と出逢った話〜  作者: ふかし


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 マナカに貰ったメモを見て、逢いに行っても良かったのだが、夢中になるのが怖かったので、私はナンパ目的で海へ行った。私はお腹が出ているので、水着にはならなかった。


 出店が出ていたので、魅力的な女性がお店に寄るのを待った。ややぽっちゃりしたグラマラスな女性が、唐揚げ屋さんの前に来た。私は近付いていった。私も唐揚げを頼んだ。「旅行ですか?」と声を掛けた。「ええ、そうです」と返った。「可愛かったんで、話し掛けてしまいました、すみません」と言うと、「そんな…」とあなたは赤くなった。それから世間話をし、私は自分の簡単なLINEのIDを伝え、連絡待ってます、と伝えた。手応えは悪くなかった。


 あなたは友達のもとへ戻っていった。私はコーラも買い、唐揚げを食べた。日陰に入ると、丁度良い温度だった。シャープな身体をしていたら、私も海に入ったところだ。カナヅチで泳げないけれど。


 街へ出て、カフェへ入り、加熱式タバコを吸った。コーヒーも美味しかった。しばらくすると、先程ナンパした、あなたからLINEが届いた。名前をエリというらしかった。今は友達といるから、抜けられない、とのことだったので、夜にご飯へ行くことにした。


 私はカフェで電書籍を読んだ。「共鳴発情 オメガバース」という作品だ。私にとって、初めてのBLだった。オメガバースという設定が面白かった。男でも子供が産める、という話だった。物語の中身も面白かった。刑事ものだ。キャラクターが活きいきとしていた。BLにハマるひとがいるのも頷けた。


 お店を出て、カラオケに向かった。歌の練習をした。昨日、歌っていなかったので、少し鈍っているような気がした。これからは毎日カラオケに行こうと思った。三時間ほど歌った。低音から、自分の出せる高音まで、鍛え上げた。一旦、ホテルへ戻り、シャワーを浴びて、香水をつけた。私は女性ものの香水を使うので、自分から良い香りがした。


 待ち合わせ場所を決める為に、あなたにメッセージを送った。行きたいお店があるならそこにしようと送った。お店のURLが送られてきて、ここがいいんですが、とのことだった。そのお店の前で待ち合わせよう、ということになった。エビ料理屋さんで美味しそうだった。


 服を着たあなたは素敵だった。オシャレだね、と言うと、嬉しそうな顔を見せてくれた。私はお酒が飲めないが、飲んでくれて構わない、と言うと、じゃあ少し、とあなたは言った。


 お湯で湯がいたもの、油で揚げたもの、トムヤムクン、そのどれもが絶品だった。あなたは会社員で、バカンス休暇を取っているらしかった。私は詳しくは話せないが、音楽関係だと言った。カラオケに行きたい、と言われたので、そうすることにした。


 支払いは私が持った。お店を決めたのはこちらだから、とあなたは奢ろうとしてくれた。次のカラオケをご馳走になることで話は纏まった。あなたは少しだけ、と言っていたが、歌を歌うなら、ということで、それなりにアルコールを摂取していた。


 昼間にも来たカラオケ店に着いた。ふたりで二時間にした。歌って! と言われたので、まず私が歌った。ワンフレーズ歌った段階で、プロじゃん、と言ってくれた。一生懸命、歌ったご褒美に頬にキスを頂戴、と言うと、あなたは応じてくれた。柔らかな感触だった。


 あなたも上手だった。歳は私と近いのか、青春時代のヒットソングを歌ってくれた。私もその年代を攻めた。あなたを見つめながら、ラブソングを歌った。「照れちゃう」とあなたが言った。その唇を奪った。あなたは身を任せてくれた。


 あなたの太腿や、腰に手を回してカラオケを進めていった。あなたは拒否感を見せなかった。歌い終わると、キスを繰り返した。思わせぶりに、「この後どうする?」と尋ねると、「訊かないで」と返ってきた。「寝かせないよ」と言うと、熱いキスを送ってくれた。OKのサインだった。

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