幕間 決戦www! 隻眼のヴォルテックウルフ!
ヴォルテックワンちゃんが瞬殺される幕間です。
2018/02/12 読みにくい箇所を修正しました。
〜〜 リヨン砦跡地 〜〜
「ここら辺だよな」
「ええ、この辺のはずです」
俺達は最後の依頼【隻眼のヴォルテックウルフ】討伐のため、リヨン砦跡地にきている。
依頼主の意向により、毛皮に傷はつけずに仕留めなければならない。
「依頼主の、スレイン商会? って、なんでまたこんな依頼をしてきたんだ?」
ここは寂れた、という表現がぴったりの場所で、人も通ることはまずない。
「スレイン商会って、最近大きくなってきた商会らしいんですが、どうやら【隻眼】に一度襲われて色々と奪われたみたいなんです。それで味を占めたのか、たびたび襲われるようになってしまって、業を煮やした会頭がギルドに依頼してきたみたいですよ」
「毛皮に傷つけるなっていうのはぁ、価値もそうだけど自分達の力の誇示でしょうねぇ」
「ふぅん。でだ、準備は色々としてきたけど、肝心の【隻眼】はどこなんだ?」
「狩りに行っているんですかね?」
ここを巣にしているのは散乱している骨やら何やらでわかるが、本人(本犬?)がいない。
しょうがない、ここはひとつ、
「じゃあおびき寄せるか。巣を破壊しよう。派手にやれば戻って来ると思うから、その時は手筈通りに」
「「「了解」」」
「アンジー」
「はい」
アンジーを纏った俺が巣に残り、オードリーとルイーズは物陰に隠れた。
リンクは既にオン。
よーし。
「どうやって破壊しよう。……あ」
俺は巣全体に魔力を満たし、ちょっと離れる。
流した魔力は火属性。
「まさかコレが出来る日が来るなんてな」
『エーリくんのは威力高そうねぇ』
ちゃんと抑えるよ。
クイ
っとすれば
ドン!!!
派手な音と共に地面から火柱が上がり、恐らく砦周辺からは良く見えるだろう。
「さあ来い【隻眼】!」
バリバリバリバリ!
アォーーーーーーーーーーーーーン!
遠くで雷と遠吠えが響き、何かが近づいて来るのを感じる。
だが、依頼書と違う点が一つ。
近付いて来るのは、1体ではないという事。
「……随分と増えたもんだ」
感じるのは全部で7体。
恐らく群れ。
目の端に、光るものが見えた。
その瞬間、
「ガウ!」
俺を取り囲むように、四方八方から7体のヴォルテックウルフによる同時攻撃が来た。
アンジー!
『合点!』
ガシャァアアアン!!
「【音破】!」
キャウン!!
掛け声と共に、俺達とヴォルテックウルフを囲う金属製の鳥籠が落ちて来た。
奴らが身に纏う雷は、周りの金網に吸い取られている。
金属性魔法で作った特別製。
更に吸い取った魔力を魔石に吸収させることができる。
ヴォルテックウルフ達は、俺の放った【音破】で耳をやられてのたうちまわっている。
オードリー! ルイーズ!!
『はい!」『OK!』
オードリーは氷魔法、ルイーズは木魔法でヴォルテックウルフ達を拘束していく。
最初の一撃が効きすぎたのか、碌な抵抗を見せてこない。
偽装か?
「偽装かどうかはこれでわかるな。避けなきゃ死ぬぞ。音魔法【死音】」
キイイイイイイイイイン!
ビク!
……ぱた。
7頭全ての動きが止まる。
音魔法【死音】。
敵の脳味噌に断続的に音の衝撃を与え続け、やがて破壊する魔法だ。
魔物相手だからこそ取れる手段だな。
心臓の音は……聞こえない。
「うん、倒せたかな。結構あっけなかった気がするけど」
『ゾラさんやタッグマッチの人達を見た後だからじゃないですか?』
「ああ、そうかもしれない」
あの人達だったら、この状況からでも逆転の一手を打っていたに違いない。
「えーと【隻眼】は……こいつか」
一際大きいヴォルテックウルフを見ると、片目に切られたような傷があった。
アンジーに全頭収納してもらう。
余ったものはどう使おうかね。
「エーリ。もう終わりですか?」
「物足りないわぁ……」
オードリー、ルイーズも欲求不満のようだ。
「まあしょうがないよ。時間が余ったと思えばいいさ。早く帰ったらインビジブルキャットの時に協力してくれた動物さん達へのお礼と、『ココア・ド・コ』の進捗状況を聞きに行こう」
『賛成です。早く、早く行きましょう!!』
「こら! 興奮するな!! そこは、ダメだって!!」
興奮して興奮させて来るアンジーを宥めながら、帝都へと戻ったのだった。
書かなくても問題ない幕間でしたが、余りにも可哀想だったので文字に起こすことに。
しかし今のエーリ達の相手をするには弱すぎた・・・。
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