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第34話 山賊撃退(些事)と貞操の危機?

おまたせしました、続きです。


既に山賊退治は些事になったようです。


2018/01/06 読みにくい箇所を修正しました。

 魔石を買いに行く途中の村が、THE山賊に襲われていた。


 ミルク村を襲った元国軍達とは比べるのも失礼な練度だが、武器を持って数がいれば十分脅威だ。


 まずは今現在殺されそうな人達からだな。


 よーい、ドン!


「男はいらねえ! ()ねぇ!」


 これぞ山賊! という言葉遣いで持っている鉈を振り上げる。

 こいつが済んだら、村の娘を持って帰るぜ!

 そんな欲望が目に見えるような顔だ。


「うわぁ!」

  ヒュッ! トン……


 ドサッ


「え?」


 襲われていた男性は、何が起きたのかわかっていなかった。

 振り上げられた鉈。

 自分は手を交差して目を瞑ることしかできなかった。

 死ぬ! そう思ったが、ドサッと音がして目を開けると、そこには自分を襲っていた山賊が白眼をむいて倒れている。


 辺りを見回す。


 周りでも村の皆が襲われていたはずだが、襲っていた山賊がバタバタと倒れていく。

『雷を纏った何か』が通り過ぎるたび、山賊だけが倒れていくのだ。


「どう、なってんだ?」


 助けられた村人は皆、目の前で起こっていることが理解出来ない。

 それは、山賊も同じであった。


「お頭ぁ!」

「おお! 順調かぁ?」

「いや、あの……」

「なんだ! はっきり言え!」

「な!」

「な?」

「なんかよくわからねえのに襲われてる!」

「はぁ?!」


 山賊のお頭は素っ頓狂な声をあげた。

 よくわからない何か、と言う方がよくわからないからだ。


「だから何なんだ?」

「えーと、紫のバリバリしたやつが通ると、仲間が皆倒れてくんだ!」

「何ぃ!? ……テメェらちょっと聞け! 恐らく雷属性魔法の使い手がいる! 障壁張れるやつぁ俺と一緒に来やがれ!」

「「「「「おお!」」」」


 流石にお頭は戦いに慣れているのか、すぐに対応してくる。

 だがその間にも山賊はバタバタ倒れていく。


「(そろそろ親分的なのが出て来る頃、か?)」


 正解。


「ちっ! ひでぇなこりゃあ」


 お頭の額に冷や汗が出る。

 こちらは全部で100人の大所帯だ。

 だが、見た限り既に半分はやられていそうである。

 村人達は武器を取り、バリケードを作っているし、順調だった狩りが一気に失敗に傾いていることを悟った。


「(くそ、どこに居やがる?!)……障壁展開! まずは姿を確認する! 集まりやがれ!」


 山賊達は幾重にも張られた障壁に入り、各々盾を外側に向けている。

 普通なら大抵に攻撃には対処できる布陣だ。


 相手が普通であれば。


「それは悪手だな。さあ、覆って縮んで痺れさせろ。【電気網】」


 無属性の魔力が障壁ごと山賊を包む。


「な、なんだ?!」

「どうしたぁ!」

「な、何かが、障壁を覆ってます!」

「……見えねぇぞ?」

「これは、魔力なのか? いや、でも……。ぐう!!」


 山賊の魔法使いも、初めて無属性魔力に触れたのだろう。

 驚きと戸惑いが一気に頭を支配し、答えが出せない。


 そこへ、包んでいた魔力が収縮を始める。

 魔力密度は圧倒的にエーリが上だ。


 バリンバリンと張られていた障壁が砕けていく。


「どうなってやがる?!」

「わかりません!! 何かが、迫ってきます!」

「ちぃ! 野郎ども!撤退するぞ! このままだとマズい!」


「(もう遅いよ)」


 山賊達は我先に逃げようとするが、見えないブヨっとした何かに阻まれ出られない。

 そうこうしていると、それが迫ってきてどんどん中心に集められていく。


「ぐ! 邪魔だ! どけ!」

「お頭ぁ! これ、切っても何してもダメだぁ!」

「く、くそぉおおあああああああ!!」


 やがて山賊達が身動き取れなくなったところへ……


「【雷撃】気絶レベル」


 バリバリバリバリバリバリバリバリ!


「「「「「ぎゃぁあああああああああ!」」」」」


 こうして、村を襲っていた総勢101人の山賊は全滅したのだった。




「さて。一応見回ろう」


 村の中、周囲をぐるりと走る。

 うん、どうやら残党も、取り残された村人も居ないようだ。

 もういいだろう。


 ……そうだ、布教活動していこう。


 適当な家の壁を雷で焼いていく。

 そこにはこう書かれていた。


『よく働き、よく鍛え、よく愛し、よく助けよ。さすれば全能神ミルク様は、必ずやお前達に報いてくださるだろう。 全能神の使いより』

『追伸。 山賊は殺さず縛りあげておくように。後で町に知らせておく』


「全能神、ミルク様。……ミルク様が救ってくださったぞ!!」

「ミルク様ぁーーーー!」

「ありがとうございます! ミルク様ぁああああ!」


 ふふふ。これでミルクへの信仰心はうなぎ登りだな。

 第2のミルク村もそう遠くない未来にできるだろう。


 〜〜 とある場所 〜〜


『クシュん! うぅ〜風邪かしら……? 悪寒がするわ』

『神が風邪など引かんだろう? 何言っとる』

『そうだけど、なん、か嫌な予感がするのよね』


 側にいた【雷神】に(たしな)められる全能神。


 全能神はまだ知らない。

 これが、1つや2つで済まなくなることを……。


 〜〜 再び現界 〜〜


 村を後にした俺は、街道を順調に進んでいた。

 途中土砂崩れ2回(修復済)、蟻型魔物の巣の除去(3000匹ほど居た)、山賊に襲われた村の解放(山賊多すぎ&布教済)、とまあ些事はいっぱいあったが、それほど苦労はしていない。


 そして、ようやく目的の町についた。

 門番に、道中の村で『何故か』山賊が捕まっていたことを知らせ、救援に向かってもらう。


 こっちはもういいな。

 魔石屋に行こう。


 通りすがりの人に教えてもらい、魔石屋に向かった。

 どうやら腕のいい魔石士がいるらしい。

 魔石士と言うのは、魔石を作ったり合成することを生業としている人のことだそうだ。


「すいませーん!」

「はいはい。いらっしゃいませ〜。あら、可愛いお坊ちゃんだこと。お使いかしら?」


 店の奥から出てきたのは、ほんわかしたおばあちゃんだった。


「あ、はい。ゴーレム馬車の魔石が壊れてしまって。代わりの魔石を買いに来ました」

「あらあら。それは大変だったわね〜。どんな魔石だったかわかる?」

「え、と。かけらを預かっています」

「はいはい。これね〜。……あら、大変」

「え?」


 おばあちゃんは頰に手を当て、首を傾げている。


「どうかしたんですか?」

「この魔石。多属性でいいのばかり合成されてるわぁ。作った魔石士も良い腕をしているわねぇ。ちょっと、今のおばあちゃんだと無理かも〜」

「え? 出来ないんですか?!」

「素材はあるし、技術もあるのよ〜? でもねぇ、魔力が足りないのぉ。見ての通りおばあちゃんだからぁ」


 ……魔力か、それなら。


「僕、魔力量には自信があります。僕の魔力、使えませんか?」


 おばあちゃんは少し驚いたが、すぐに困った顔に戻る。

 ん?


「属性魔法じゃあダメなのよぉ。無属性の魔力がいっぱいいるの。魔石同士を繋げる、接着剤の役割があるのよぉ。無属性魔力は作るのもコツがいるし、流石に僕ちゃんには無r 「出来ます!」 ……え?」


「これ、ですよね?」

 無属性魔力を、おばあちゃんに触れさせる。

 ブニョん


「!? あらあら〜。おばあちゃん驚いちゃったわぁ。僕ちゃん、どこでこれを? 専門的な知識がないと出来ないはずなんだけど?」


 ……しまった。うーん……あ。


「僕、今特級鑑定士様と旅をしているんですが、小さい頃に教えてもらったことがあって。面白かったからずっと練習していたんですよ」

「そうなのぉ。特級鑑定士様なら知っているかもしれないわねぇ。わかったわぁ。僕ちゃん、おばあちゃんを手伝ってくれる〜?」

「はい!」

「ふふふ。腕がなるわぁ……。ちょっと準備してくるわね。(これが、最後の仕事かしらね)」


 おばあちゃんはやる気に満ちた顔で店の奥に戻っていった。


 待つこと10分。


「お待たせぇ」

「いえ、全然待ってn !?」


 そこには、紫のとんがり帽子、胸元がざっくりと開き、丈が膝上20㎝程のワンピースに身を包んだおばあちゃんが立っていた。


 おばあちゃんが、立っていた。


「あ……え……?」


 人間、本当に驚いた時はまともな言葉は出てこない。


「ふふふ。驚いたかしらぁ。勝負服よぉ〜。僕ちゃんには刺激が強すぎたかしらぁ?」

「は、はい……」


 血を吹き出して死にそうです。


「じゃあ工場(こうば)に行きましょう。こっちよ」


 妖しい光が灯る部屋に促される。


 ……どうしよう。襲われ、ないよね?

明日もこの時間に投稿です。


いつのまにか9000PV!

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