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第19話 魔法のち招来

本日の1回目です。


2回目は夜に投稿予定です。

※日付が変わるまでにできない場合、翌日9時までに投稿します。


2017/12/19 読みにくい箇所を修正しました。

 おねしょでミルクを描いた話は、ミルク村だけじゃなく近隣の町や村まで広まったそうだ……。


 どうしてこうなった……。


 同時にミルク戦隊カフェオレンジャーも広がっていったらしいので、良しとするか。


『んん? 何か言った?』


 いえ、何でもないっす!!



 おねしょやらの件はともかく、村の子ども達との絆は、否応無しに高まったな。

 村長からも


「名前はともかく、話はとても良かったぞ。来年もやってくれるか?」


 とのお言葉を頂戴した。

 何でも、ミルクを馬鹿にしているわけではないこと、子ども達がよくお祈りするようになった事が決め手になったようだ。


 ミルクも


『ぼくもミルクしゃまとおんなじのぱぷるになれましゅように! って、小さい子が言ってくるの!! 可愛いのよ!!』


 とご満悦である。

 こりゃ来年以降も継続できそうですな。ふふふ。



 と、いうことでこちらは何とかなったので、昨日から使えるようになった魔法を練習しに、村はずれまで来ている。

 俺は何かと予想の上を行くので、高位の魔法が使える人達が付き添いだ。


「じゃあエーリ。あの的に向かって魔法を放ってもらう。詠唱は覚えてるか?」


 この人は村の護衛、ユウゴさんだ。

 元冒険者で、ランクはDまで行ったんだって自慢してたな。


「はい。えーと、『我が魔力よ。我の願いを聞き届け、敵を討ち滅ぼす力を与え給え。我が願うは◯◯◯◯。我が魔力を糧として、その力を敵へと放て。【◯◯】』でしたよね?」


「そうだ。◯◯◯◯の位置にはどんな魔法がいいか。最後の◯◯には、魔法名が入る。正直詠唱ってのは自分自身の魔力をどう使うか、イメージするために使うから、イメージが出来れば詠唱なんてなくても魔法は使える。戦闘時に悠長に詠唱出来ないし、それが出来るのは、周りに守ってもらえる魔法使いだけだからな。でも、だ」


 ユウゴさんはニヤリ、と笑う。


「なぜだか詠唱ありの方が、威力が高い」


 そうなのだ。以前ミルクにも同じ話をもっと長く、5時間程かけて聞かされたことがある。

 簡単に言うと、詠唱している時には、声にも魔力が乗っているため、その声を聞いた身体の細胞に、自分の願いを伝えやすくしているとの事。

 また、気持ち的にも高揚するので、普段よりも魔力から魔法への変換にロスがなくなるとのことだった。


 つまり、厨二病患者が放つ魔法は威力が高いらしい。


「じゃあエーリ、やってみろ。まずは得意そうな雷からな!」

「はい!」


 自分の魔力を喉に込める。

 身体の細胞に魔力を満たす。

 イメージをする。

 声に出す。


「我が魔力よ。我の願いを聞き届け、敵を討ち滅ぼす力を与え給え。我が願うは雷の鉄槌。我が魔力を糧として、その力を敵へと放て。【降雷(ライトニングボルト)】!!」


 ズガーン!!


 的が木っ端微塵に吹き飛んだ……。


「え?」


 え?


『やり過ぎよ、馬鹿……』


 ユウゴさん含め大人達が固まっている。


「スゲーーーーーー!!」

「マジか?! 吹き飛んだぞ?!」

「この歳でこの威力。ゴクリ」


 どうしよう。目がキラッキラしてる。


『自業自得よ。これはもう限界まで付き合わされるわね。はぁ。ま、適当にやったら村に戻りなさいな』


 ん?、ミルクはどこか行くのか?


『ちっちゃい子の祈りを聞きに行くのよ!ん〜〜!癒されるのよねぇ、あれ。じゃあね!』


 パッ


 行ってしまった……。

 ミルクさんや、そのちっちゃい子、カフェオレンジャーの虜だからな?

 ふふふ。計画通りだな。


「エ、エーリ。次は土魔法を……」

「あ、はい」


 ……


 そうして都合5時間程、言われるがまま魔法を使い続けた。

 まあ途中疲れたと言って休んだりしたけど、魔力量は文字通り桁違いなので、まだまだ余裕だ。

 だけどなぁ……。


「も、もう休憩大丈夫か?」

「はい。ですけど……」

「何だ?」


「もう夜ですよ?」

「え?」


 そう、夜になっていた。

 魔法が使えるようになったと言っても、5歳の子どもをこんな夜遅くまで返さなかったのだ。

 こいつらは今日ミリアのお説教を食らうだろう。

 愛刀を持ったミリア、最近では『【絶望】のミリア』と言われている、あの状態の彼女に。


 彼らの顔がどんどん青ざめていくが、一人がかぶりを振る。

 村の護衛(ゆうしゃ)ユウゴさんである。


「もう一回だけ! 最後にもう一回だけ頼む!!」


 身体目当てで付き合って、別れ話を切りだされた後みたいに言うなよ。


「いいですけど、何をすれば?」


「エーリの全力が見たい!」


 えー、それは多分ダメだろうな。


「あー、あんまり全力で攻撃魔法を使うと、多分怒られると思うんですけど……」

「えー。うーん、そうだなぁ……」


 大人達がコソコソ相談している。

 どうやらまとまったようだ。


「じゃ、じゃあダメ元で召喚魔法をやってみないか? はぁはぁ」


 目が怖い。

 断ったら襲われそうだ。

 5歳で貞操の危機とか勘弁してよ。


「わ、わかりました。ち、近いから離れてください!」

「あっ、す、すまない。詠唱なんて知らないから、適当に頼む」

「はい」


 まあ適当にやればいいか。

 どうせイメージつかないから失敗するだろうし。


 魔力を喉に。

 身体の細胞に魔力を満たす。

 イメージは省略。

 声に出す。


「我が魔力よ。我の願いを聞き届け、力ある者を我が前に喚び出せ。我が願うは雷の(帝にすると奴が来そうだな……うーんと、あ!) 神。我が魔力を糧として、ここに顕現したまえ。【雷神招来(らいじんしょうらい】!!」



 ……



 ……



 ふう。

 やっぱり何も起こらなかったな。

 イメージしなかったし、魔力も全然足りなk ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


 え?


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴロゴロゴロゴロ……



 ピシャーーーーーーズガゴォーーーーーン!!



「【雷神】ガルドリオスだが、呼んだのはお主か?」




【雷神】来ちゃったぁあああああああああああああ!!!!







見てくださった方々、ありがとうございます!

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