第16話 変化
今回で赤ちゃん編? が終わりになります。
短いですが、どうぞ。
次回からは幼年期が始まるので、お楽しみに。
※2017/12/10 読みにくい箇所を修正しました。
オードリーが帝都に帰った。
程なくして、ミルク村への改名許可と、国教の聖地認定が行われた。
普通こういうのはもっと時間がかかったりするものだと思うのだが。
書状に皇帝の魔力紋とやらが刻まれているし。
オードリーが関わっているのだろうか。
村長はビックリして、直立のまま後ろに倒れこむという芸当をこなしてたな。
誰も助けなかったが、本人は無傷だった。
ミルク村改名に際して、【神域】の拡張を行なった。
以前は本当に村の敷地内だけだったが、もうちょっと広げて、森の浅いところまでが結界内、としたのだ。
村人達が安心して採取できるようにと、ミルクがやってくれた。
国軍(糞野郎ども)事件の時はそこまで広げてなかったから、子ども達も捕まったんだしな。
これで親達も安心して送り出せる。
国教の聖地ということで、熱心な信者や物見遊山の観光客もパラパラと来るようになったが、人数が増えることによる弊害が起きた。
まず犯罪者と狂信者連中。
入れなくて騒ぐ。
犯罪者連中は顔バレが怖いのかすぐ退散してくれるのだが……。
狂信者連中はズルいだの私の方が信仰心があるだの、色々喚いたり境界付近に居座ったりととても面倒だった。
国軍に相談し、何度か追い払ってもらったりもしたが根本的な解決にならず。
しばらくすると戻って来るというなんとも疲れる展開が続いた。
そしてその数はどんどん増し、最高で5,000人位になった頃、
ミルクが動いた。
広域浄化結界、【聖域】の発動。
全能神様仕様のため、半径10kmという型破りっぷりである。
この結界、犯罪者や狂信者も通してしまう、つまりは対魔物用の結界らしいのだが、副産物として精神の安定があるのだそうだ。
『この中に長期滞在すれば、他者への嫉妬とか悪いことしようなんて考えは霧散するわ。その後【神域】に入れば優しい心で満たされるから、二度と同じことは起きないはずよ』
とはカフェラテ神様の弁である。
これって言い換えるなら、広域洗脳結界ということだと思う。
信者量産体勢に入ってるじゃん……。
まあ、村に被害がなければそれでいいよ。
面倒なやつらが何とかなったけど、並行して問題だったのが、村の許容範囲を超える無害な観光客だった。
口コミが広がったのか、月を重ねる毎に倍加していき、ちょっとしたテーマパーク化してしまったのだ。
最初の方こそ村の財政が潤ってホクホク顔の村長だったが、やがて捌き切れなくなって来ると忙殺されるようになっていった。
これ、何がタチが悪いって、来るやつらは悪気がないということ。
宿屋がない? 外でも大丈夫です。
ご飯がない? 自分達で持ってきました。
お土産がない? この石持って帰ってもいいですか?
いい人達であるため、こちらも無下には出来なかった。
悩んだ挙句、村長達は近隣の村や町に協力を依頼。
それでもあぶれる人間が出たため、オードリーに書状を認め、皇帝に何とかしてもらえるよう取り成してもらった。
結果、新規に町が出来ることになった。
開拓や建設も、志願した元狂信者や元犯罪者、観光客などを利用。
【神域】に入れることが条件で、現在も元気に開拓中である。
また、関所も作られるようになったようだ。
住民や開拓民以外は、割符型魔導具を持っていない限り通れないようになるらしい。
この割符、どうやって手に入れることになるかと言うと、帝都にある抽選箱に必要事項を書いた紙を入れると、月ごとに一定数の当選者が出て、その当選者に割符が渡されることになっている。
もちろん、帰る際には返却である。
……これも【トラブルホイホイ】、略してトラホイの影響なんだろうかと思ったが、これぐらいは予想出来る事態だったと大人達が言っていた。
何でもトラホイのせいにしてはいけない、か。
でも何でだろう、どんどん事が大きくなっている気がするのは……。
ホントに影響ない?! ねえ?!
……はぁ、はぁ。
まあ村滅亡とかそんなヤバイのじゃないだけマシ、か。
ふう。今日も観光客が多いけど、俺は俺の出来ることをしよう。
まずははいはい! 掴まり立ち! 今年中に歩いてやるぜ!
言葉も発声出来るようにならなければ!
もうちょっと大きくなったらトイレトレーニングもだな。
一人前の人間族になるために、今日も特訓だ!
こんな感じで比較的? 平穏な時は過ぎ、開拓していた町が出来る頃、俺は5歳になっていた。
なんだかんだでここまで来れました。
これも読んでくれる皆様のおかげです。ありがとうございます。
ユニークな方が500名を超えました!ブックマークも2桁を超えました!
妄想ダダ漏れな拙作に、こんなに多くの方が興味を持ってくださってとても嬉しいです。
これからもこの作品をよろしくお願いいたします。




