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第8話 vs国軍(糞野郎ども)

国軍(糞野郎ども)戦です。言葉が悪いんですが、私自身腹が立っているので、このまま行きます。


※2017/12/10 読みにくい箇所を修正しました。

 こいつらは絶対に許さない。


 俺は魔力を喉に集中させた。


『エーリ、覚えているわね?』


 ああ、魔法は術者の魔力を媒介にして、イメージする通りの現象を引き起こしている状態だ。

 やりたい事が明確にイメージできているなら、詠唱はいらない!


『今はそれでいいわ。詠唱の威力と魅力については今度みっちり教えてあげる!』


 ああ、楽しみにしている!

 行くぞ!


 イメージしろ。まずはミリアを掴んでいる糞野郎の腕を破壊する!

 音で破壊、音で破壊、音で破壊……よし!


【音壊(おんかい】!


 俺の口から超音波のようなものが出て、糞野郎の腕を直撃した。


 バァアアァン!!


「ぐっ! 魔法だと?!」


 糞野郎の腕は弾かれ、ズサっと後ずさる。

 ミリアは解放されたが、思っていたような結果にならなかったな。


『あの鎧、多分耐魔の鎧ね。ちょっと無効化されたわ』


 魔法に耐えるのか。だが、耐えるだけなら何とかなる。


「密集隊形!」


 糞野郎の一言で、奴らは1つの塊のようになった。


『腐っても国軍、か……。エーリ! あれは1つの城だと思いなさい! 音をハンマーのように叩きつけるのよ! 破城槌って知ってる? 出来るならそれをイメージして!』


 ミルクの指示が飛ぶ。

 知ってる。城門を破壊するのに使うやつだ。

 再度魔力を溜める。

 奴らの守りを破る。


音破(おんぱ)】!


「何か来る! 魔法障壁展開!」

「はっ!」


 ドン!


「ぐう!!」


 奴らの隊形が崩れたが、すぐに立て直して来た。

 クソ、堅い。


「ちっ! 何だあの子供は?!」

「……そう言えば2ヵ月程前、虹色の魔法色を見た、という者がおりました。たわ言だと思って取りなしませんでしたが、あれ、でしょうか?」

「かもしれんが、今は現状に対応する! 魔法攻撃用意! 得意属性で良い! 放て!」


 糞野郎どもから様々な魔法攻撃が飛んで来る。何をしている?


『エーリの属性を調べようとしているのよ。言ったでしょう? 属性を知られたらまずいって話』


 ああ、あれか。音魔法の属性は?


『音、よ」


 なら良い!

 全てを跳ね返せ。


反響(はんきょう)】!


 魔法同士がぶつかり、奴らの魔法が跳ね返っていく。


「何?!」


 流石に糞野郎どもも焦ったようだが、糞野郎が前に出て盾を構え、全て受けきっていた。

 耐魔の鎧、厄介だな。



 数度魔法を撃ち合った後、ミルクが言った。


『……エーリ、逃げる準備をなさい』


 ミルク!?


『エーリはまだ赤ちゃん。今は詠唱なしの音魔法だけ。対する相手は、ムカつくけどしっかり訓練された手練れの糞野郎どもよ。すぐには負けないかもしれないけど、持久戦になったら分が悪いわ。それに……』


 それに?


『早く手当してあげないと、ルークがマズイの』


 ハッとしてルークを見る。

 腹を蹴られて吐いていたが、今はうずくまったまま呻いている。

 確かにマズそうだ。


『それに村まで戻れば何とかなるわ。納得出来ないでしょうけれど、何が大切かよく考えましょう』


 俺の大切なもの。現状ではミルク、ミリア、ルークだ。


『エーリ自身もよ。あなたを大切に思う人がいることも、忘れないで』


 そう、そうだな。自分も大切にしないと、な。


 よし、逃げよう。ミルク、どうすればいい?


『まずはミリアとルークに伝えないと。片言で良いわ。出来る?』


 問題ない!


以震伝心(いしんでんしん)


 俺は音に乗せ、自分の考えをミリアとルークに伝えようとした。

 お父さん、とかは長いな。ここは……。


「(ぱぱ、まま)』


 ミリア、ルークがビクっとする。


「?…………エー……リ?」

「う゛、あ?」


 気づいたようだ。やはりルークは重症、か。


「(むら、にげる、みるく、てつだう)」


「にげる? てつだう? みるく……?……!」

 ミリアはわかってくれたようだ。

 ルークは、何か探している?


「ミ゛リ゛ア。デッグレズ……を」

「ルーク! なあに? デッグレズ、デッグレズ……ネックレスね!」


 ミリアはルークがいつもしているネックレスを外した。


「これをどうするの? 口? 飲む? 中に入っているものを飲ませれば良いのね?」


 ルークのネックレスは赤い爪のような形をしていて、ガラス製のように見えた。

 中には液体のようなものが詰まっている。

 ミリアは蓋を外し、中身をルークに飲ませた。


「……ぐ」


 辛そうにしながらもルークは飲み干したようだ。

 その瞬間、身体から暖かい光が滲み出るように見えた。


『ポーションね。よく持っていたわ。これで何とかn ?! エーリ! 前!』


 ?!


 気がつくと糞野郎どもから魔法攻撃が雨のように降ってきていた。

 くっ!


「量で押せ! たかが一人だ! 間隔には気をつけろ!」

「は!」


 この糞野郎ども!

 だが今は!


反響(はんきょう)】!【反響(はんきょう)】!【反響(はんきょう)】!


 バイン!バァン!バシュ!


 奴らの攻撃は何とか凌ぎきったが、やはり多勢に無勢だったようだ。

 最後の方は跳ね返せずに相殺という形になった。

 このままではマズイ!


「ミリア、エーリ」


 その時、ルークが腹を押さえながら立ち上がった。

 良かった。本当に。


「ルーク! 動いて大丈夫なの?!」

「正直、ゲホ! 大丈夫じゃあないけど、そうも言ってられないだろう?」


 ルークはミリアに向かってウインクした。

 それでこそルークだ。


「(ぱぱ、まま)」


「エーリ! なあに?」


「(つぎ、まほう、さいご、おうま、にげる)」

「次の魔法でお馬ね! わかったわ」

「おう! ミリア、まだ動くなよ」


 ミリアもルークも、俺の意図を汲んでくれているな。よし。


『エーリ、狙うならあそこよ』


 ミルクの指差した場所は、奴らの目の前。

 水際の辺りだった。


 俺はこれまでで最大の魔力を籠める。

 ここまでくると息が詰まりそうだ。

 だがやる!


 叩きつけろ!


音壊(おんかい)】!!


 ドパァアアアン!!


音壊(おんかい)】が叩きつけられ、水と土が盛大に吹き上がる。


「今だ! 乗れ!」


 ルークの号令の下、ミリアが俺を抱いて馬に跨る。ルークは後ろで支えながら、馬を走らせた。


「く! 防御態勢維持! 不用意に動くな!」


 後ろでは糞野郎の声が響いている。

 そのままじっとしてろ!




 こうして、俺の初戦は『戦略的撤退』、という形で幕を閉じた。


続きは今日中に投稿します。

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