第6.5話 後悔と、反省と、新たな誓い
ミルクのシリアス回です。
短めですが、どうぞ。
2017/12/10 読みにくい箇所を修正しました。
ミルクは凹んでいた。
「あああああああああああ、もう死にたい……」
膝を抱え、顔を埋め、何度呟いたかわからぬ後悔の言葉を呟いていた。
「何であんな事しちゃったのよ……私の馬鹿!」
※あんな事=【神雷】
ミルクは全能神である。
それは神の最高位であり、ミルクの意思は全てに優先される。
軽々に何かしていい存在ではない。
エーリの召喚はいいのだ。
この世界【アミルヴェルデ】に必要な事だったのだから。
だが、あれはダメだ。
神として若かりし頃、感情に任せて山脈を荒野に変えてしまった。
あの日とて、自分の起こした事実に慄いたのだ。
今の【神雷】の威力は、あの時の比ではない。
山脈どころか、大陸をも消し飛ばすことができる。
それを放ってしまった。
エーリならば【神雷】は効かない。
ミルクの魔力と同調しているため、その魔力で作られた魔法は無効化される。
しかし、そのほかは全て無に帰す。
転生したてのエーリから、生活の場や、親さえも奪うところだったのである。
親の愛を初めて知ったと言っていた、あのエーリの笑顔を、転生させた自分自身が消す。
なんと愚かなことか。
もしあの銅像がなければ、人間族はほぼ全滅していてもおかしくはない。
それを、救ってもらったのだ。
叩き潰そうとした、人間族の信仰心に。
「そりゃみんなだって怒るわよ」
ポツリと呟く。
みんなとは、他の神々である。
魔法の師匠たる【雷神】。その妻の【風神】。親友の【炎神】。
弟分の【竜神】にすら叱られた。他にも【水神】や【機神】など、自分を小さい頃から知っている者たちに叱られ続け、袋叩きにあった。
何を焦っている、全能神たる自覚を持て、と。
「やっぱり、焦ってたのかな」
エーリには話していない秘密。
そのせいで、自分は思っている以上に焦り、余裕がなかったのかもしれない。
このままではダメだ!また同じ過ちを繰り返してしまう。
パン!
両手で頰を張った。
沈んだ気持ちを切り替えるために。
「あと数十年か100年でどうにかなるものでもなし!エーリなら、私を救ってくれたあの人なら!きっと大丈夫!私だって全能神!信じてくれる存在がある限り、私にできないことはない!」
気合が入った。
やるべきことをやろう。
独り立ちするまでは、エーリを全力で支援しよう。
そう誓い、ミルクはエーリの元へ戻っていったのであった。
次回から本編に戻ります。
寄り道が多くてすいません。。




