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何があったんだ昨日

朝起きたら、記憶がなかった。

まあ、深酒をしすぎた朝にはたまにあることだろう。

しかし―――

なぜ、男ばかりで全裸になっているんだ!?



私達は四人、服を着て顔を突き合わせました。


「あの……昨日の記憶、残ってる人……居ますか?」

「すまん、俺は忘れた。」


ジオさんは今日も正直だ。

正直だからって問題は解決しないが。


「俺も何も覚えていない!」


エンツォさんは今日も朝から無駄に元気だ。

……二日酔いには頭が痛い……


「……………途中で、ミアとエルナは帰った。」


ネロさんはそれだけ言うといつものように黙ってしまった。

けれど女性陣を巻き込んでいないことだけが救いだ。


「どうしましょう……裸のまま外とかに行ってたら私の人生終わりです……」


胃がキリキリと痛む。

というか、なんで酒盛りしようだなんて言い出したんだ!

昨日の私の馬鹿野郎!


「ネロ……俺が裸でも、ネロは変わらずに居てくれるよな……?」

「エンツォ………」


あー!朝から濃い!


「とりあえず外に出てみようぜ?案外何もなかったりするんだよ、こういう時は。」


ジオさんはいい人だなぁ……

そっと扉を開けて外に出てみる。まだ朝は早い。

カウンターの内側で宿の娘さんが何かを洗っている……


「あ……おはようございます。」

「あ、アルドさん!昨日はすごい盛り上がってましたね!」


まさか……見られた……?


「部屋の中から楽しそうな声が聞こえてきていて……夜遅くなりきる前に静かになってくれたのもありがたかったです……でも。」


良かった!見られてなさそうだ!……でも、って、何だ?


「途中で帰っちゃったお連れ様、誰ですか?」

「えっ?」


私は慌てて部屋に帰って、荷物をほどいた。

皆なんだなんだと集まってくるが………お金が、ない!?


「やべぇ……」


ジオさんが呟きます。


「あ、悪だ!悪が出たぞ!」


エンツォさん、どうしましょう、こんなときどうしたらいい!?


「…………俺が油断した。済まない」


ネロさんはシーフだからって全責任を被ろうとしないで下さい!

その後慌てて私達は情報集めを始めました……

しかし、聞いても聞いてもてんでバラバラ、どこの誰だったのかもわからない……!

胃がキリキリと痛む。これは、リーダーである私の責任だ……!


「いや。アルド。お前だけが背負うことはないぜ……」

「正義はこんなことでは屈しない!」

「…………俺のせいだ。」

「みなさん………」


とりあえず、寝ているだろう女性陣を起こして、この話をしなければならない……

ああ、気が重い………



ドアをコンコンと叩きます。

昨日は私の部屋が酒盛り状態だったので、エルナさんとミアさんは一緒の部屋で寝ているはず……

そう時間も経たずにミアさんがパジャマそのままで出てきました。

慌ててジオさんは押し返し、誰にも見せないように身体で隠します。

……いい彼氏だなぁ。


暫くして身支度を整えて出てきた二人に、私たちは罪の懺悔をしました。

飲み過ぎて記憶が飛んだこと。誰かわからない人が一人いた事。

そしてお金が全てなくなっていること………

そこまで話すとエルナさんとミアさんは笑い出しました……何故?


「昨日のもう一人の方、飲み代を私たちに渡してくれたんです。あと、全員寝ていて危ないからって忠告してくれたので、おサイフだけ中身、移させてもらいました。」


エルナさんの言葉に私たちは全員ほっと胸をなで下ろした。

生活費の管理をするべき私が、情けない………


「昨日は部屋に入ったらみーんな寝ててね!ネロの寝顔なんて初めて見たよ!」

「ネロの寝顔を見ていいのは俺だけだ!」


エンツォさん……平和に解決した所に謎の火種を燃やさないでください……

と、そこで私は気づいた。


「私たち……服、着てました………?」

「ええ、着てましたよ?どうしたんですか?」


私たちは何も言えませんでした……謎の男……なぜ服だけ脱がせていったのか……?

謎は深まるばかりである。


「服だけ脱がせる理由が一番わからないんですが!?」


……妙に丁寧に畳まれていたのが、余計に怖い。

とりあえず、今後はお酒は控えよう……私は、心に誓った………。

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