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魔獣少女たちの同窓会 ~かつて最弱だった魔獣たちは最強まで上り詰めたので再会するようです。~  作者: カモミール
4章:昔の冒険

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77話.青空魔法教室




そうして、ルナの青空魔法教室が始まった。


さて、何から始めましょうか?

とルナは悩んだあと、何やら思いついたのか

うんとうなづいた後こちらを見る。



「順を追って話しましょうか。まず魔力から。魔法のエネルギー源には魔力というものがあるの」

「魔力?」

聞き慣れない単語に首を傾げる。


「そう、この力は魔法に限らず、戦闘における全ての基礎になる。例えば拳の威力が高い人や防御力の高い人。その人たちはその威力に見合うだけの魔力を持ち合わせてるの」

「魔力を纏うみたいなイメージ?」


「少し違うわね。実は纏うって意識して魔力をコントロールできるのは本当にごく一部なの。三大種族でもっとも技術に優れている人間でさえ、ほとんどいない。魔獣のあなたには難しいと思うわ」

「そんな」

意気消沈する私にルナは安心してと優しく声をかける。


「魔力は身体能力に直結する。内から溢れ出る魔力がその人を強くするの。だから魔力をコントロールできなくても保有する魔力が大きければ大きいほど、自然と身体能力も大きくなるわ」


「つまり魔力の扱いは特に意識しなくていいってこと?」

戦いで考えても仕方のないことがなぜ重要なのかと不思議に思った。


「まぁそうなるわね。だから今はそういうエネルギーがあるってことだけ覚えてくれたらいいわ」


ルナは最低限私が理解していることを確認してから、話を進めた。


「じゃあ次のステップに行きましょうか。次のステップは魔力を知覚する、よ」

「知覚?魔力は無意識で使うものじゃないの?」


「使うのはね。それはなんとなくでやるしかない。ほぼ才能の領域よ。でも自分の魔力を感じることと、相手の魔力を見ることは努力でできるようになる」


「うーん、見れたからなんだっていうの?」


「いい質問ね。戦いにおいて、相手の魔力を把握することは何よりも大事なの。だって相手の魔力が分かれば、相手と自分の戦力差、残りの体力、繰り出される技の威力がわかる。そこから勝てるか、負けるか、正確な予測を立てられる。そこではじめて戦略をたてられるから」


「なるほど、それでその比較をするには自分の魔力も知覚できなきゃ話にならないってこと?」

「そう!大体自分の魔力が分からなきゃ、自分があとどのくらい戦えるのかさえ分からないしね」

「でも具体的に魔力を知覚するって言ってもどうすれば」


私はルナを凝視してみるが、特に何も見えなかった。

次に感覚を研ぎ澄ませようと力んでみるが、魔力は感じなかった。


「そんな力を入れても魔力は感じられないよ。もっと世界のことわりを全身で感じ取るんです」


「は???」


意味のわからないことをいわれ、頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かぶ。


「魔力は神から与えられたギフト、祝福とされています。故に魔力は世界の法則そのもの。だから、世界の力に五感を傾ければ、分かるようになりますよ」


「ごめん。さっぱりわかんない」


「ふふっ、まぁですよね。じゃあ、分かりやすくしてあげます」


ルナがそう言った途端、どこからか不思議な力の奔流を感じた。…なにこれ?

今まで感じたことのない感覚に困惑する。


力の発生源を探すと、それはルナであることにすぐに気づいた。


ルナは微笑んで言う。


「気づきましたか?ちょっと強めに魔力を放出してみました。風は強いほど、風力を肌で感じ取れます。火は強いほど、熱さを肌で感じ取れます。魔力もそれと同じですね」


「これが、魔力…」


「そうです。まぁ結局特殊な訓練で感じ取れるようになるしかないんですけどね」


「特殊な訓練?」


ルナははい、と頷くと懐から石を取り出した。


「これを使うんです。これは魔力石と言います」


ルナの説明によると、その石は魔力を放出するものだという。

無機物なのに、魔力を発するかなり珍しい石のようだ。


「この石を常に持ち歩いていてください。魔力を感じ取るつもりで。それが魔法の最初の修行です」



「あぁ、ごめんなさい。敬語になってましたね。戻しますよ」


ルナが最後に付け足したその言葉で、ルナの最初の授業は、幕を下ろしたのだった。





◇◇



少し休憩と言ってルナはテントを建て始めた。


「…」


ルナは魔力をコントロールできるのは人間の中でもごく一部と言っていた。


さっきルナが見せてくれた放出する魔力を強くするというのは、魔力のコントロールにあたるのではないだろうか。


やっぱりルナはすごい。


けど…


ルナから感じ取った魔力から一瞬、

底知れない恐怖を感じたのは気のせいだろうか。


セレーネは浮かんだその考えを振り払うように顔を振った。








読んでくださりありがとうございます。

今回は今まで魔獣四王たちが当たり前のように使ってた魔力の説明回でした。

彼女たちにとっては基礎的過ぎて説明の機会を作れませんでしたが、

やっとできました。


今後もルナさんが魔法について解説してくれる青空教室は続きます。

が、分からないところがあれば質問していただいて大丈夫です。

それで重要なところが抜けてたことに気づいたら改稿します。


ちなみに、魔獣四王の中でオルだけは今でも魔力がコントロールできません。






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