10.次に期待してくれ
いや、ミレンしかないね。
「よーし、出発するぞー。」
「「「はーい。」」」
豚肉屋には挨拶は済ませておいた。
今回は俺がミカを持ち、雫がユリアを持っていく。…ごめん、抱えていく。これも違うか?
そんで、飛行魔法もどきで飛んでく。
飛行魔法もどきの原理は簡単。風魔法の球で全身を包み空気の抵抗を減らし、炎のジェットで吹き飛ぶ。風魔法だけでも良かったんだけどそれだと余計に魔力かかるし、遅いしで。
「ファァァァァァァ!!」
ミカが発狂してる。なんかせっかくだから雰囲気出したいっていうので、今回だけ風の球の形を変えて、風を感じれるようにしている。風の音も結構うるさい。
「うるさいぞー。」
「すいませーん!!でも気持ちいいので―!」
楽しんでるなー。はぁ。まいっか。
「たのしーでーすー!!」
ユリアよ、お前もか。ユリアってもう少し大人っぽいイメージだったんだが?まぁ、いくら賢いって言っても転生って言っても、まだ子供だしな。
「あー。じゃあ楽しんどけーー。今度から普通に飛ぶからなー。この状態で飛ぶと魔力喰うんだよ!」
「わっかりましたぁぁーーー。」
「しょーかいでーすーーー。」
雫もなんだか楽しんでるっぽいな。何も言わないけど笑顔だし。
「スピードあげるぞー。」
「はーーい。」
「「フォォォォオ――――。」」
10分ほどで次の街、ミレンにやってきた。ちなみに町に着く前に降りてから街に入ったから見てた人はいない、と思う…。
「あー、つかれたわーー。」
「はい、でも思ったより楽しかったです。またたまにはあれでもいいかもしれません。」
「偶にはな。たまに。」
盛り上がった。むしろ魔力の疲れよりそっちで疲れた。
「あー楽しかったです。」
「はい、またやってほしいです。というかいつか自分で飛べるようになりたいです。」
「お前らもレベルあげればたぶん行けるぞ?」
「「頑張ります!」」
あれ、レベル上げ?なんか引っかかるな。レベル上げ。ちょっと待て?
「最近全然戦ってない!?」
「どうしたんですか?平和なのはいいことじゃないですか。」
雫がそういってくるが、俺は思う、
「せっかく魔法使えるようになったのに?異世界と言えば魔法で戦うのはあこがれだろ?それに見せ場少なくない?そろそろみんな飽きてくるよ?」
「みんなって誰です?」
「あ、こっちの話。」
「それならこの町の近くにダンジョンがありますよ?」
ちょうどよくミカがダンジョンの存在を教えてくれた。
「ここのダンジョンはあまり人気じゃないんですけど、敵が強すぎるので。そのうえここ、まだ最終階層がわかってませんし。モンスタードロップもおいしくないですし、宝箱もしけてます。腕試しとしてくる人はいますけど、そこまで進める人はいませんね。」
「なんだろ、微妙なダンジョンだな。」
「はい、まあご主人様ほどならちょうどいい程度だと思いますよ?あ、でも魔法使うならだいぶ加減してくださいね?じゃないと初級魔法ですらダンジョンを殺しかねません。」
「壊すじゃなくてか?」
「はい、ダンジョンっていうのは……」
なんか、ミカによるとダンジョンは生きているらしい。
ダンジョンに餌となる宝を設置して、人を呼び寄せ、魔物に殺させ、それを喰う。そっから頂戴した装備を魔力で強化してまた宝箱にしておくらしい。迷宮の最奥には最もレアなアイテムがあり、その前には最も強力な魔物を配置するらしい。
となるとなんか変だよな。わざわざ強い魔物ばかり出して、そのうえ宝箱もドロップもおいしくないなんて。もっと、人が来るようにすればいいのに。
どうでもいいけど、ミカが説明で『人を喰う』って言ったときユリアが顔を赤くしてた。うわ、トラウマが…。
「んじゃ、まあ、そこでいいか。準備していきますか。全部攻略するとなると何日かかるんだ?」
「えっと、普通のダンジョンは大体30~40層ほどですけどそれくらいだとこもりっぱなしで2週間くらいですね。ただここは、もっと深い可能性があります。大体深いダンジョンに潜るときは、保存食を多めに持って、潜っている間は食べれる魔物を食べて、食料を節約します。」
食える魔物なんてあるんだな。
「んじゃ、まずあ、観光しつつ保存食を選んでいこう。」
「了解です。」
ということで、街の露店にやってきました。
「おーなるほど、うまそうな果物がいっぱい。」
「はい。」
「ユリアもいろいろ食べてみたいです。」
とりあえず果物屋さんに聞いてみる。
「ミレンってどれだ?」
「おお、ミレンはそれだよ。」
果物屋のおばさんがさしたのは、
「みかん?」
そこにあったのは少し大きめに見えるみかんだった。
「ああ、ミレンてのはみかんの品種さ。みかんよりかなり酸味が強いがそれだけじゃなく、甘みと合わさってすごくちょうどいいなんというか『これだ!』っていう味でね。それが人気なんだ。」
なるほど。
「4つくれ。」
「はいよ。200エルだ。」
その場でみんなで食べてみる。
「「「「うまい!!」」」」
こえがそろった。
「これ、甘いとかじゃなくてうまい。甘みも酸味も無駄になってない。これは、甘いじゃなくてうまいというべきだ。」
「う、おいしー。咲君、ダンジョンの中はこれをもっていきましょう。」
保存食全部これは無理だね。
「おいしーです。こんなのがあるんですね。ミレンについて知ってはいたけどここまでとは。ああ、世界は広い。」
これホントにミカか?何かにとりつかれてるのか?
「生きててよかったです。」
ああ、毎日とはいかないけどダンジョンに持ってこう。
「これ100個下され。」
「!?ひゃ、100個?わかった、ちょっと待ってな。」
驚きながらもおばさんは、百個用意してくれた。
「早めにくいなよ、何人で食うのか知らんが、早く食わないとダメになるからね。」
「わかった。」
「5000エルだ。」
安いね。やっぱり。
ほかにもさまざまおいしそうなのを狩って回った。ごめん買って回った。そんでマジックボックスに放り込む、俺のマジックボックスに限界なんてないようなもんだしな?
「そんなに買って大丈夫ですか?マジックボックスの中も冷蔵庫みたいに保存できるわけじゃないですよ?」
「安心しろ、さっき考えた。時間停止魔法もどき。」
「ちょっと何言ってるかわからないです。」
「時間を止める魔法っぽいものを考えったって言ってるだろ?」
「?……?…えっと、…?」
「だから、おいしいものをいつでも食べれるようにするには?時間とめて、あったかいまま、冷たいまま、腐ることもない。そうすりゃいいじゃん。さっきできるようにした。m應俺のマジックボックスに入ったのは時間泊まってる。」
ホントについさっき、ミレンを買ったときできるようにした。
原理を言いますと、眼のおかげですね。なんか、魔眼のくせに最近こんなのにしか役に立ってないね、ごめん。眼で見た情報、その情報を変化しないように固定する魔法。これね、何がすごいかって敵とかにも使えるから、眼で見た敵を行動不能にもできるの。ただし、情報固定してるから動かすことも切ることもできないっていうね。逆に味方が戦闘中に直せないけがを負ったときはこの魔法かけて、敵を倒してから治癒魔法の準備して戻してもいいし。かなりやばい魔法。生物にも使えるっていうのがやばいね。
「じゃ、食料も確保したところで潜るぞー」
「「「おー」」」
元気な返事だ。
やらせです。
次こそはやっと、戦うよ。なんか、全然戦闘してないって気づいたんだ。




