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第10話 2ヶ月来ない後悔

趣味


みなさんには趣味はありますか?


僕にはあります。


コレクション癖


高校時代、学友たちとチョコエッグで窓際を埋めた時から、僕の収集癖は始まった。


食玩、スニーカー、ウイスキー、フィギュアと、気付けば壁一面にコレクション品が並び、100万円を投資し、自分だけのオリジナルフィギュアを作成していた。


ここだけの話


売上はいまのところ20万円だ。


まあ利益0だから、鼻で笑ってくれ。


スマホが震えた。


「仕事終わったんだけど、具合が悪くて帰れない」


心配で仕方なかった。


なんとか家に帰れたらしいが


気持ち悪く


吐き気


頭痛


動悸


寝れない夜もあり寝不足もある。


と、考えたくない症状ばかり。


「生理ってきた?」


心配の言葉をたくさん送り、数日後に我慢できなくて聞いた。


「あれ? まだきてないんだなー笑」


全く気にしてない感じに温度差を感じた。


「心配だったら来たら教えるね」


それから1週間後くらいの事だった。


すこし、ほんのすこしだけ返信が遅いなと思った。


「寝てるのかと思ったよ」


「寝る準備してたんだ」


その日の朝は、会社のクールビズが始まったらしく、涼を感じる制服にシフトチェンジした翠ちゃんの自撮りが送られてきていたから、違和感を感じ切れていなかった。


1ヶ月以上連絡を続けると、翠ちゃんの返信できる時間、生活習慣が完璧に理解できる。


だからこそ


返信速度の低下という違和感に敏感だった。


不安を伝える勇気がないから、電話の提案をした。


「あーできないっ、くやしいー」


反応は良かった。


でも


1週間かけて徐々に減る返信頻度。


即レスは無くなり。


15分は3時間に


3時間は1日2〜3通に


「最近の翠ちゃんのLINEに違和感を感じるよ」


僕は不安に駆られ、翠ちゃんのことを考えずに悪手と呼べる質問を投げかけた。


「不安にさせてごめんね。音信不通にもならないし、9月はドタキャンもしないよ。仕事が忙しいのもあるし、本当に具合が悪いんだ」


しっかりとした返信と謝罪に僕の焦りは緩和された。


だがしかし


生理がこない


つわりの様な症状に僕の焦りは、ほんの少し緩和されただけで、それを上回る猛スピードで膨れ上がっていく。


そして


1日1通しか返ってこなくなった。


返信が来ないのにSNSの足跡はつくし、SNSの更新がある。


脳みそが理解したくないと叫び散らかしている。


話が進まない。


電話がしたい。


けど


「具合が良かったら電話できたけど」


断られた。


それだけじゃなく、話をすり替えられスルーされた。


7月7日


2週間ぶりに久々に電話をできることになった。

今思うと、電話すぎて、そしてLINEしすぎで狂っていたのだろう。


久々の電話は盛り上がった。


「1人で失恋した気でいたよ。だからこそ好きなんだって改て感じた」


「翠も好きだよ」


その言葉に、その言葉だけに救われ、ここ最近の不安と疲労が消滅する。


それでも脳内で主張し続けるのが


妊娠の可能性


「体調大丈夫?」


「うん、少し寝不足だけどいい感じだからホワイトニング始めた!生理は遅れることよくあるから大丈夫」


病院に行くと言っていたが、体調の回復により、生理はきていないけど自分磨きにシフトチェンジした様だ。


重いだろうけど限界だった。


「7月15日まで生理来なかったら妊娠検査薬使って欲しい」


翠ちゃんが妊娠していたとしても、どんな形になるにせよ責任は取るつもりだ。


だけど嫌な事があった。


「子供が出来てるかが不安なんじゃない。責任は絶対にとる」


だけど


「可能性がある状態でお酒飲んだり、お寿司食べたり、薬を飲んでるのが見てられなくてさ」


一親として責任感のない態度が見ていられなかった。


いや


何様なんだろうか


妻子を持ちながら、不倫をしている僕が


責任感なんて語ってはいけない。


そして


翠ちゃんが妊娠しているかもしれない状況下で初めて感じた


不倫での障害



最愛の子供達と離れ離れになるかもしれない恐怖



この物語が始まってから


初めての後悔が襲ってきたのだった。


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