第54話 Cランク認定戦セミファイナルA4
【14ハンド目 開始時点 ブラインドレベル3:50/100】
BTN/SB(最初) …… 巴 (1820)
BB …… ポンジー(3180)
ヘッズアップはどうやるんだっけ? ヘッズアップは? 遊都との会話を思い出す。
「ヘッズアップ? 適当にやれよHAHAHA」
やばいあてにならない。やばい……楽しいっ。
「レイズ300よっ」
「フォールドじゃ」
15ハンド目。それは起こった。
「レイズ250。わしのハンドはAJじゃあ!」
こいつ今なんて?
「ディーーラアーァァァァァッ!!!!」
「はいはい、いますよここに」
「あいつ、自分のハンドを口にしたわっ」
「……それがポンジー様のハンドかどうかは分かりかねますが、ハンドを宣言することは別に問題ありません。スキルの宣言が大丈夫ですからね。ハンドの宣言ぐらいどうってことないという解釈がされています。まあマナー違反ではありますがね」
「え? え? ありなの? ありなの??」
「どうすんじゃあっ!!」
「コールするわよ」
フロップがめくられる。Aのカードが落ちてポンジーが勝ち誇る。ポンジーがAJなら勝てない……。
「ポッドの半分じゃあ」
「……フォールドよ」
【16ハンド目 開始時点 ブラインドレベル3:50/100】
BTN/SB(最初)…… 巴 (1620)
BB …… ポンジー(3380)
ハンドはクラブのTとスペードのQ。悪くない。
「レイズ200よ」
「おびえておる。おびえておるな小娘。コールじゃ」
<フロップ>
ハートの9 ハートの4 ダイヤの4
「チェックじゃ」
「チェックよ」
<ターン>
スペードのK
「チェックよ」
「ここは当然ベット200じゃ、Kを持っておるのでな」
ブラフよ、ブラフ。
「コールよ」
<リバー>
ダイヤのQ
Qがあたった。でもKを持っていたら。ううん大丈夫なはず。信じるのよ自分を。
「むう……ベット400じゃ」
「コールよ」
ポンジーがバシンとカードを叩きつける。
「ワンペアのK、5キッカーじゃ」
「えっ、ブラフじゃ……ない?」
「当たり前じゃ、わしは嘘は言わん」
かかかと笑うポンジーに目の前が真っ暗になりそうになる。
【19ハンド目 開始時点 ブラインドレベル4:75/150】
BTN/SB(最初)…… ポンジー(4230)
BB …… 巴 (670)
「フォールドして逃げてばっかりじゃわしには勝てんぞ。かかか。まあ仕方ないツキはわしに来ているからのお。またAじゃ。Aがきておる。レイズ300じゃ」
何を言っているんだろう。そのハンドを見て心が醒めていく。周りが静かになる。心臓の鼓動が聞こえる。
――AAモンスターハンド。
そのハンドが私の手の中にあった。
「コールよ」
<フロップ>
ダイヤの5 スペードの5 クラブの5
こんなこともあるんだ。
「チェックよ」
「チェックじゃ」
<ターン>
スペードの8
「チェックよ」
「チェックじゃ」
<リバー>
クラブのA
「わしの勝ちじゃ。オールイン。ほれ小娘降りんか」
降りるわけがない。
「オールイン……コール。さあカードを見せて」
「むむっ、むむう」
ポンジーが冷や汗を垂らす。
「ハートのJとスペードの7じゃ。ふんキッカーはJじゃ、開けて見ろ小娘」
そうね、わたしはじっくりと見せつけるようにモンスターハンドを表にする。ポンジーが黙った。観客がどっと歓談し出した。
【20ハンド目 開始時点 ブラインドレベル4:75/150】
BTN/SB(最初)…… 巴 (1340)
BB …… ポンジー(3560)
「オールイン」
「なんじゃ……フォールド」
手札の4と6を見せる。
あなたのできることは私もできるのよ。
眼でポンジーに伝える。
「まだまだわしがチップを持っているんじゃ」
ハンドが良くなった気がする。
「このハンドと死ぬ気なら何だったってできる」
「遊都……確かにそうね」
ハンドはA9
「私はこのハンドで死ぬ」
右手こぶしを握り、開いて火柱を立たせる。
「さあ始めましょうか」
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※ライブポーカーで自分のハンドを言うのは重大なマナー違反です。
※ゆっくりめくってカードをオープンして焦らすのもかなり悪いマナー違反です。




