つぎは、どこから始めるの?! 2
無事。
白の塔へ入城することが出来た。
ただ、例外というのだろうか――牢からずっと付いてきた騎士たちも、そのまま入城した。
まずは何食わぬ顔で堂々と塔の正門を通過する。
暫くするとブザーが鳴り響き。
最初はまあ、軽い警戒音のような雰囲気だった。
黄色の保安灯のような光が塔のの入り口で光り出して。
あっと言う間に赤色へと変化してた。
『オトコが入ってきたわよ!!』
――なんて悲鳴のようにヒステリックに騒ぎ出す女性たちがあってだねえ。
レディーフェンサーっちゅう女性だけの騎士団がすっ飛んできた。
あたしと乙女神は壁に張り付くように飛び退いて一団をやり過ごし、息も細く吸って、吐いて。
白の塔は外観の純白さと内側の清貧さがどうも重なるような雰囲気があった。
んで。
『女性しかいないとは、セルにとってはハーレムじゃないですか!!』
いあ、あたしはミロムさんが居れば十分ですけどね。
生涯の大事なパートナーなんてひとりでいいんだよ。
『浮気はしないと?』
ま、まあ。
そこは考え方の違いかなと思うよ。
あたしもミロムさんの遊びに細かいことは言わないつもりだし。
はじめてが... あたしじゃなくても気にはしないよ。
たぶん。
『そうですかねえ、承認欲求の塊だと思うのですけど。セルが否定するならそういう事なのでしょう』
王都と聖都、神殿都市の宗教施設の中で結界を維持する塔を囲むように建立された、各・枢機卿の拠点にはある種の治外法権めいた法律が適用されてある。その中でも特に特別なのが『白の巨塔』と政治的にも非常にデリケートな塔は『男性の立ち入りを固く禁ずる』――修道院以来の秘密の花園とか呼ばれた、まあ。およそ禁断の茨園だ。
触れる者はその鋭いトゲに刺されて悶絶する。
◇
レディーフェンサーによる睨み合いが始まる。
「何しに来た?!! 女性騎士ならば身体検査と湯あみの後に清らかにして入城を許可する。だがオトコは... 竿を切るか手折って不能にし塵の一つも落とせぬ身になってから出直すがよい!!!!!」
すっごくすっごーく、トゲのある言い方で追い詰めた。
対峙する騎士団は巫女姫の親衛隊であり、王都・聖都における聖騎士師団の精鋭だ。
ぶっちゃけると塔に所属するのは枢機卿の私兵でしかない身分なのだが。
これが治外法権の力で、これが政治なのだという。




