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平民、魔法警察になる。  作者: 鼠の前歯
1章 憧れへの一歩
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基礎体力測定開始

試験官は一次試験の説明を始めた。


「最初は、基礎体力測定を行う」


 大きな声で告げられる。簡単な説明を数分聞いた後、教官からジャージを渡され、控え室で着替えた者から順に基礎体力テストを受けるよう指示が出た。


 受験者たちはジャージを手に、控え室へと向かっていく。


 俺も続きそうとしたそのとき、試験官に声をかけられた。


「なぁ君。グリフォン家の人間にあんなハッキリとした挨拶ができるなんて、肝が据わってるな!!」


 試験官は笑いながら言ってきた。


 グリフォン家が有名なのかどうかは知らない。それでも試験官に認識してもらえたのは素直に嬉しかった。感謝の気持ちでお辞儀をし、足早に控え室へ向かう。


 控え室はほとんど無言だった。受験者同士、ほとんど会話もなく、次から次へと着替えを終えて基礎体力測定に向かっていく。


 俺も急いで着替えていると、着替えを終えた彼が近づいてきた。


「君、グリフォンって名前なんだね」


 次の瞬間、胸ぐらを掴まれた。


「気安くその名前を呼ぶな」


 低い声で言い放たれ、睨まれる。そのまま俺を軽く押すと、彼は基礎体力測定の方へ歩いていった。


「……なんで、怒るといつも胸ぐらを掴むんだよ」


 ポツリと小声でつぶやく。


 気を取り直して着替えを終える。もうほとんどが先に出ているようだった。控え室を出て校庭を見ると、すでに測定が始まっていた。


 最初は1500メートルの持久走だ。試験官は「5分が目安」と言っていた。


 走っている人の邪魔にならないようタイミングを見計らい、スタート位置にいる試験官のもとへ向かう。


「おーい、早く走る準備しろぉ!」


 試験官に見つかると、そう呼びかけられた。俺は小走りで駆け寄り、軽く体をほぐして準備完了を伝える。


「始めるぞ」


 少し緊張しながらスタート位置に立つ。


 スタートの合図とともに走り出す。最初はスローペースを保ち、最後にスパートをかける戦法だ。毎日田舎で走っていたおかげで、息はそこまで上がらない。


 順調に距離を稼ぎ、残り200メートルで一気にスパートをかける。


 そして、ゴール。


 タイムは4分40秒。


 なかなかの記録だ——そう思って、少し安心した。

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