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西国無双の美女  作者: 亜井下茶女
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虎姫

西国無双の美女五


幕府方の討伐隊が反乱軍を攻撃したことが、頭角寺でも伝えられる。


その反乱軍は、隊列を組んで撤退して行く、、、


そして、船着場が見えたところで、遊撃騎馬隊の攻撃に遭う、、、


不意を突かれた反乱軍は、それぞれ散り散りになり逃げ廻っていた。


遊撃騎馬隊のスペンサー銃が炸裂していた。


反乱軍二千人以上の兵隊は、ほぼ全滅してしまったのである。


「それじゃ、総仕上げといこうか? 沢城、」


「はい、準備は整えてありますよ、虎姫隊長、」


反乱軍の船の甲板に油を撒いてある。


「あの赤い印を狙ってください、虎姫隊長、」


「そうか、、分かった、、」


虎姫隊長は、自慢のタネガシマを構えて狙い撃ちする、、バァーン、、、


赤い印の所には火薬が仕込まれていた。


火薬が爆破して、、船の甲板が燃え上がり、、遂に船は沈んで行くのであった。


これで、遊撃騎馬隊が受け持った反乱軍は壊滅したのである。


肥後細川藩と肥前佐賀藩の合同で反乱軍の本陣を総攻撃したものの、、


「総大将、報告します、反乱軍は撤退したもようです、」


「総大将、報告します、砦は無人であります、食料は少しばかりで弾薬庫は空であります。」


反乱軍の本陣を総攻撃するも作戦は失敗したのでありました。


二箇所から船で逃げられてしまったのであった。


おそらく、反幕府勢力の長州にでも逃げたのであろうか?、、と、、


唯一、遊撃騎馬隊の一箇所だけは成功したのである。


後の残党狩りは、百姓たちに任せておいた、首一つに報奨金を出してあった。


そして、このことが江戸の徳川幕府に伝えられたのである。


わずか二百の遊撃騎馬隊が反乱軍二千人以上の兵隊を全滅させた、、と、、


それと、、『西国無双の美女、虎姫、』と云う噂が江戸中に広まったのであります。


その噂が尾鰭をつけて、カワラ版が出回っていたのである。


スペンサー銃を持った美女の絵を添えてカワラ版が配られていた。


「号外、、号外、、西国無双の美女、現わる、二百の騎馬隊を率いて三千人の反乱軍を全滅させたのである、、」


「ほんとかよ!!一枚くれっ、、」「わしにも一枚、、、」「私も一枚ください、」


それから、虎姫隊長率いる遊撃騎馬隊は、総大将の本隊と合流して、、


熊本城に帰って行く、、途中途中で領民の歓迎を受けていた。


「細川軍、、万歳、、虎姫様、、万歳、、虎姫様、、万歳、、、」


とくに遊撃騎馬隊の歓迎は凄いものであった。


取り分け虎姫は、女たちの人気が凄まじいものである。


虎姫様の握手を求める者、花束をくれる者などなど、、、


総大将と幹部たちは、熊本城内に入り細川藩主に御目通りすると、、、


「虎姫に褒美を取らそうと思うが何が良いか?」


虎姫は、しばらく考えていた。


「そうですね、、愛馬ハクの一生分の餌と新しい鞍が欲しいのですが、、」


「そんな物で良いのか? 虎姫、」


「はい、それで充分満足します、殿様、、」


「虎姫は、欲が無い者だなぁ、、分かったあとで遣わすぞ、、」


そして、皆の者に美酒を振る舞っていた。


それから、しばらくして、、


虎姫に五百の藩士を訓練するようにと細川藩主に命じられていた。


訓練所は、豊後との境界線に位置する場所であった。


其処は、山や谷が入り組んだ場所で訓練には最適なところである。


そして、細川藩主から、駿馬を頂きましたが、、、


「どんなに良い駿馬でも、わたしは、やはりハクじゃ無いと戦えないよ、」


「そうですか、、ハヤテ号と言うらしいですよ、虎姫様、」


「そうか、、なら、ハヤテ号は、沢城にやるよ、、」


「えぇ、、でも、細川藩主自らの贈り物をいただいて良いのでしょうか?」


「あぁ、良いとも、、あとで殿様にはわたしから言っておくから、、」


「そうですか、、いいのかなぁ、、、」


そして、虎姫はハクに沢城はハヤテ号に乗り訓練所に向かうのであります。


細川藩主から、側室を廃し家臣の仲間入りするようになったのである。


名も改めて、、天乃虎姫(あまのとらひめ)とした。


遊撃騎馬隊の総大将、天乃虎姫とする。


大将、、沢城佐之助が就任していた。


遊撃騎馬隊の訓練所には、すでに五百人の藩士が宿舎に入っていた。


虎姫は、真っ先にした事は、馬術に長けた数十人を選び競い合わせるのである。


そして、最後に残った四人の藩士を身分は関係無く隊長としたのであった。


遊撃騎馬隊だけに機動力がものをいう、小隊百人を五つに分けていた。


第一小隊長、斎藤佑樹、、第二小隊長、吉川尚輝、、第三小隊長、貞幹有吾、、

第四小隊長、結城健吾、、第五小隊長、筒木左衛門、、、


それらの小隊長の上に、大将、沢城佐之助、、総大将、天乃虎姫、、、


といった具合に編成されていくのである。




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