虎姫の奇跡
西国無双の美女三
この年日照りが続き雨の降らない日が多くなっていた。
川の下流では、去年の半分以下の水量まで落ち込んでいる。
其処で、虎姫は考えていた、如何にか雨を降らせる手立てはないかと、、、
そして考えついたのは、上流の両岸の土堤で野焼きすることであった。
虎姫に慕ってくれる百姓たちに手伝ってもらうことにして、、
下流に祭壇を造り、虎姫は、其処で祈りを捧げている。
すると上流の川の水が蒸発していく気流ができて黒い雨雲が現れてくる。
遂には上流で雨が降ってきたのであります。
虎姫は、下流で雨乞いの儀式を行なっているのを見た百姓たちは、、
『 天乃巫女様 』がやってきたと、、虎姫を崇めていたのである。
そして、虎姫は毎日の訓練は欠かさない。
愛馬ハクに乗り、人馬一体になり自慢のタネガシマで的を射抜くのである。
恋仲の沢城佐之助も感心して見ていた。
ある日、商店街でゴロツキが暴れてるのを治めたこともありました。
肥後細川藩内でも評判になっていたのであった。
絶世の美女にして、男勝りな性格で正義感もあると、、、
それから間もなくして、、
陣佐左衛門の屋敷にいた虎姫を見ていた者が、、、
其れは肥後細川藩主、細川忠尚はその美しさに釘付けになっていたのである。
そして、細川は陣佐左衛門を説得して、虎姫は細川忠尚の側室になったのであります。
側室と言っても、西ノ丸の守護隊に配属されたのであった。
虎姫は、熊本城の西ノ丸守護隊の隊長を勤めるのであります。
自慢のタネガシマを背中に背負って西ノ丸に虎姫は立っています。
其れを見ていた、正妻、側室たちから怪訝な顔をされていた。
「変わった側室だこと、、、」「そうですね、お方様、、」「男かよ!」
虎姫は、人の悪口は慣れている、そんなことで同様しないのである。
どうやら細川家には、強い女が嫁ぐことが多いようで、、
先代には、細川ガラシャがおったように、九州女を怒らせると怖いと言われていますね、、
側室の虎姫に夜伽はあるものの、ほとんどが殿様の愚痴を聞いてることが多かった。
ある日、
領内の南側方面で百姓一揆が起こりそうなので虎姫に頼んでいた。
虎姫は、騎馬隊十騎で百姓一揆の鎮圧に向かうのであります。
そして、現地に着いた虎姫は、沢城佐之助に地図を見せてもらう、、
「虎姫様、百姓に合わないのですか?」
「あぁ、まだ良い、現状把握してからだ、沢城、」
虎姫らは、川の上流から下流に向かって探索していた。
上流の水面は半分以下で、下流になると通常の三割ほどの水しかなかった。
「なるほどなぁ、分かった、さっそく村長に会いに行こう、沢城、」
「はい、虎姫、、」
虎姫は、村長に話して代表と会合の場を設けさせる。
「役人抜きで虎姫様なら、」会談しても良いとのことであった。
そして、会合の場に村長と代表8人とで会談を始める。
村長らの言い分は、今年は不作なのに去年と同じ納税では暮していけないとのことであった。
其処で虎姫からの提案で、不作の年は減税することにして、、
豊作の年に減税分を返すと言うことで決まったのであります。
もう一つ虎姫からの提案で、中流に水門を設けて下流側まで用水路を造るとすること、、
其れには、村長らの全員一致で決まったのであります。
虎姫は、まず殿様の念書を頂くことにした。
さっそく殿様に報告することにして、虎姫と騎馬隊は帰って行くのである。
そして、熊本城の細川藩主に報告をし念書を書いてもらう。
虎姫と沢城佐之助で村長に会いに行ったのである。
「用水路建造費も頂いたから、さっそく取り掛かるとしようか、、」
「そうですか、それなら材料費はそんなに掛かりませんよ、虎姫様、」
「えっ、なんでだぁ、、」
「木材なら、山の者と相談してあります、伐採を手伝ってくれるそうですよ、虎姫様、」
「ほう、、そうなのか、それは良かった、」
「用水路の図面はできているのですか?虎姫様、」
「あぁ、専門家の意見を聞いて作成したものがこれだ、、」
虎姫は、図面を村長に見せていた。




