神威の剣2
向かい合う骸骨の剣士と俺。
互いに足先で間合いを図りながら、武器に手を載せる。ひと呼吸おいて、剣を手に踊りかかった
「───シッ!!」
短く息を吐いて飛び上がる。低めの天井スレスレまで飛び上がって剣を振り下ろすと、骸骨は剣を横薙ぎに大きく振るって流される。その勢いのままこちらも前に詰めて、流された刀を燕のような軌道で返す。首を切り落とすすんでで、骸骨の軍刀が挟まれる。
「チッ…」
なるほど、生前は余程の使い手だったらしい、素早い反応に舌を鳴らしながら、二度、三度と切り付ける。その悉くをかろうじて防がれながらも、確かに押している感触がある。
その感触に任せて刀を振るっていると、突然背中にあたたかい何かが宿り、刀身に緑の薄光が灯る。
「な…!?」
驚きながらも、脊髄から伝わるその熱に促されるように一際強く刀を振るった。
ごう、と音を立てて振るわれた刀が軍刀に叩きつけられる。するとそのまま軍刀はへし折れた。これがスキルとやらなのか、理屈はわからないがかなり強化された剣が骸骨を追って奔る。武器を失ってなお、骸骨の動きは流麗、然し先ほどとは一変、折れた軍刀や胸の鎧に切先が掠るたびに大きな傷が生まれていく。そして、決着は一瞬でついた。
「せい…やぁ!!!」
一歩踏み込んだ突きが頭蓋骨を粉砕する。触れた物を断つ異能は的確に骸骨の急所を穿ったのか、ようやく崩れた強敵を見て胸を撫で下ろした
「流石です!東国の人の戦いを見るのは初めてですが、感動しました!!」
ケイシーが駆けてくる。少し照れたように頬を掻くと、後ろでバンデムも頷いた
「アンデッドを相手に初見であそこまでやれるのは大したもんだ。やるな、対人戦が得意ってのは嘘じゃないらしい。これが侍か」
…ここまで褒められるとは思わなかった。なぜか自慢げに頷くエルマを放っておいて、刀を見下ろす。
「今のって…」
「あぁ、スキルだろうな。詳細は帰って鑑定しないとわからんが、おそらく強化系だろ、それか付与的なやつか…?まぁ、剣を当てさえすればダメージが通る、とだけ覚えて置けば良さそうだ。」
頷いて、先ほどの感覚を頼りに背中に力を入れる。先ほどと同じように薄く緑に光った刀に満足して力を収める。…よし、感覚は掴めたらしい。
これで次も戦える、と力を確認しながら刀を鞘に収めた
いよいよリュウジのスキルが発現…!
果たしてその力は、どういう力なのか…?




