迷宮の守護者1
すぐに二層への階段を見つけ、少し周囲を確認してから階段に繋がる扉を開ける。
バンデムの
「ひとまず二層に降りるぞ。ランク9への昇格条件は幾つかあるが、二層に降りれば条件が幾らか緩くなる。」
という言葉に従って階段を降りていくと、エルマが二人に話しかけた。
「ケイシーさんもですけど、バンデムさんも詳しいですね…ランク8って聞いた時は、私達より少し強いくらいだと思ってました!でもこう…思ってたよりずっと強いんですよね。
何か理由があるんですか?」
二層への階段を降りながらエルマが首を傾げるとバンデムが少し立ちどまった
「…まぁ、しばらくパーティーを一緒になるだろうし、言っておくか…
実はな、ランク8から7への間には大きな壁がある。それがギガトロールの壁だ」
ケイシーは聞き覚えがあるのか、二人揃って苦々しい顔をする。
それに首をかしげる俺達に、バンデムは続けた
「ランク7への昇給条件の一つ、5層に行くための階段には、守護者がいる。それがギガトロールだ。
3層以降に現れるトロールの上位種で、配下のトロール三匹と階段を守っている。
こいつらが厄介でな、とにかく力が強い。並のランク8冒険者はここで挫折する」
守護者、その存在は聞いたことがあった。
英雄譚にもなっている100層の『災禍竜』を筆頭とした迷宮の番人達、それはただの魔物と異なり(基本的に)定位置で出現し続ける強大な魔物なんだとか。そして、おそらくは最初の番人がこそがこのギガトロールとやらなのだろう。
「そんなわけでついた異名は『初心者殺し』。『勇者殺し』と並んで最初と最後をそれぞれ守るに相応しい…なんて言われることもある」
『勇者殺し』、それは現時点で攻略されている迷宮の最深部に潜む魔物、英雄譚に語られるランク1冒険者『大英雄』を屠った最強の魔物…らしい。詳しいことは辿り着いて生きて帰ってきたものがいないから知られていない。
なるほど、最後を守る英雄殺しと、最初を守る初心者殺し、愉快な対比ではある。殺される初心者が自分達でなければ笑っていただろう。何せ今の話が示唆するのは、あの強いバンデムが勝ち損ねた相手であるということなのだから、この状況では笑えない。
「なるほど…そこまで恐ろしい相手なのか」
「あぁ、俺が前にいたパーティはこいつのせいで半壊した。ま、だからフリーだったわけだ」
バンデムが肩をすくめる。と、そこまで話したところで、あっというまに二層に辿り着いた
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さて、今日話に出てきた迷宮のボスこと守護者、その階層の魔物とは一線を画する強力な彼らは、時折物語にまでなるそうです。
それこそ作中の『災禍竜』であったり、『勇者殺し』であったり。中には戦闘以外の試練を課してくる守護者もいるようですが、それはまたおいおい…
次回!!リュウジ、ついにスキル発現か




