表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/38

4.影の招待

毎日17:00に更新します!

暗い部屋。

灯りは一つ。

揺れる。

その中で。

数人の影が集まっていた。

「……またやっているな」

低い声。

別の声が返す。

「ああ」

「例のサーカスだ」

沈黙。

やがて。

女の声。

「食料を配っている」

「無償でだ」

ざわめきが走る。

「……ありえん」

「罠か?」

「それとも――」

一拍。

「馬鹿か」

空気が張り詰める。

別の声。

「だが事実だ」

「受け取った民は笑っていた」

その言葉に。

わずかな揺らぎ。

「……笑っていた、だと」

誰かが呟く。

長い沈黙。

やがて。

柔らかい声が響く。

「観察は続ける」

穏やか。

だが。

芯のある声。

「敵か味方か」

「まだ判断はしない」

一拍。

「だが――」

少しだけ笑う気配。

「面白い」

帝都。

路地。

「――開演だ」

今日もまた。

舞台が始まる。

ラステリが舞う。

フランが歌う。

人が集まる。

そして。

配られる。

食料。

日用品。

笑顔。

広がる。

確実に。

「……いい感じだな」

大地が呟く。

マルディが笑う。

「いや〜完全に人気者っすね」

フランも嬉しそうに笑う。

「みんな、元気になってる」

ラステリも跳ねる。

――えがおです……!

だが。

大地の視線は違った。

「……いるな」

ぼそりと呟く。

フランが反応する。

「また?」

「ああ」

ラステリも震える。

――ずっとです……

マルディが肩をすくめる。

「粘着質っすねぇ」

大地は少し笑う。

「悪くない」

一歩踏み出す。

「そろそろ出てこい」

静かに言う。

その瞬間。

気配が動いた。

路地の奥。

一人の影が現れる。

しなやかな動き。

ゆっくりと近づいてくる。

やがて。

光の中に入る。

「……獣人か」

大地が呟く。

女性。

ライオンの獣人。

金色の髪。

鋭い目。

だが。

どこか静かだった。

フランが少し身構える。

ラステリも。

マルディは笑う。

「ついにご対面っすね」

女性は短く言う。

「……ついてこい」

それだけ。

説明はない。

理由も言わない。

沈黙。

大地は一歩近づく。

「お前か」

「ずっと見てたのは」

女性は否定しない。

「……」

それが答えだった。

マルディがニヤッとする。

「どうするっす?」

ラステリが不安そうに揺れる。

――だいじょうぶですか……

フランも見る。

「……とと」

大地は少しだけ笑う。

「問題ない」

一言。

「行くぞ」

路地を進む。

曲がる。

さらに奥へ。

人目を避けるように。

やがて。

古びた建物へと入る。

中は暗い。

静か。

そして。

奥。

扉の前で女性が止まる。

「……ここだ」

大地が扉を見る。

気配。

複数。

隠しているが――

分かる。

「……なるほどな」

小さく呟く。

女性が扉を開ける。

軋む音。

その奥。

暗闇の中から。

声が響いた。

柔らかく。

穏やかな。

だが。

どこか芯のある声。

「ようこそ」

一拍。

「お待ちしてました」

少し笑う気配。

「ソル・フロールの皆さん」

ここまで読んでいただきありがとうございます!

もし少しでも面白いと感じていただけたら、

下の【★★★★★】から評価をしていただけると嬉しいです!

この★の数が作品の伸びに直結するので、

本当に大きな力になります…!

また、ブックマークしていただけると

更新通知が届くので見逃し防止にもなります!

引き続き応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ