13.王とサーカス
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閃光が収束する。
教皇の掌に。
圧倒的な光。
「ここで終わりだ」
放たれる――
その瞬間。
「――待て」
低く、重い声。
空気が止まった。
次の瞬間。
ドンッ!!
衝撃。
横から叩き込まれた一撃が
光を弾き飛ばす。
「なに……!?」
教皇の目が初めて揺れる。
煙の中から現れたのは――
「悪いな」
肩を回す男。
「ちょっと見過ごせなかった」
騎士王ガイアス。
その存在だけで。
場の空気が変わる。
圧。
格。
すべてが違う。
大地が目を見開く。
「……ガイアス」
ガイアスは軽く笑う。
「お前、すげぇ顔してんなぁ」
「助けはいらねぇって顔だ」
だが。
次の言葉は違った。
「だがな」
目が細くなる。
「王都で好き勝手やられるのも困る」
教皇を見る。
「だから――」
一歩、踏み出す。
床が軋む。
「少しだけ手ぇ貸してやる」
その言葉。
その存在だけで。
戦況が変わる。
教皇が構える。
「王が介入するのか」
冷たい声。
だが。
わずかに警戒。
ガイアスは肩をすくめる。
「全部はやらねぇよ」
ニヤッと笑う。
「主役はこいつらだ」
親指で大地を指す。
「俺は“きっかけ”だけだ」
その言葉。
大地の目が変わる。
「……十分だ」
次の瞬間。
ガイアスが動いた。
消えた。
一歩で距離を詰める。
拳。
「っ!!」
教皇が防ぐ。
だが。
押される。
「ぐっ……!」
初めて。
教皇の足が後退する。
「重いだろ?」
ガイアスが笑う。
「これが“王”だ」
そのまま連撃。
一瞬。
完全に教皇の意識が逸れる。
「今だ」
短く言う。
大地が動く。
「ラステリ!!」
――はい!!
分裂。
今まで以上に。
全力。
フランの歌が重なる。
揺れていた声が。
完全に戻る。
「いくよ!!」
強い旋律。
ラステリの速度が跳ね上がる。
マルディが笑う。
「きたっすね!!」
指揮。
骸骨兵が再展開。
波。
圧。
三方向から同時展開。
教皇が迎撃する。
光。
拳。
蹴り。
だが。
今度は違う。
ラステリが崩す。
フランが弱らせる。
マルディが抑える。
ガイアスが一瞬の隙を作る。
すべてが噛み合う。
「……連携か」
教皇が呟く。
だが。
遅い。
「終わらせるぞ」
大地が低く言う。
黒い指輪が脈動する。
舞台が収束する。
一点。
教皇の周囲へ。
足場が歪む。
視界が誘導される。
逃げ場が消える。
「……っ」
初めて。
教皇の動きが止まる。
「ラステリ!!」
――はい!!
分裂。
合体。
最大出力。
刃が収束する。
一点。
「フラン!!」
「うん!!」
歌が重なる。
力を押し上げる。
「マルディ!!」
「全部乗せっす!!」
骸骨兵が一斉突撃。
動きを縛る。
完全拘束。
「いけぇぇぇ!!」
ラステリの一撃。
全刃同時。
光を裂く。
教皇へ――
直撃。
静寂。
煙。
崩れる音。
やがて。
教皇の身体が
ゆっくりと崩れ落ちた。
沈黙。
誰も動かない。
数秒後。
マルディが口を開く。
「……やりました?」
フランが息を整える。
「……たぶん」
ラステリも震えながら。
――か、かちました……
大地はゆっくり息を吐く。
そして。
小さく笑う。
「……ああ」
一言。
「終わりだ」
ガイアスが後ろで笑う。
「ははっ!」
豪快に。
「いいじゃねぇか!!」
肩を叩く。
「ちゃんとやりきったな」
大地は振り返る。
「……助かった」
「言ったろ」
ガイアスは笑う。
「ちょっとだけだってな」
静まり返った教会。
その中心で。
ソル・フロールは立っていた。
舞台は終わった。
だが。
その余韻は――
確かに残っていた。
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