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9.激怒

王城――謁見の間。

張り詰めた空気。

その中で。

「――報告します!!」

兵士が駆け込んできた。

「城外より侵入者!」

「……侵入者だと?」

ガイアスが眉をひそめる。

兵士は続ける。

「一体の魔物――」

一瞬ためらい。

「幼いハーピーです!」

その言葉。

次の瞬間。

大地の目が変わった。

「……おい」

低い声。

兵士を睨む。

「そのハーピー」

一歩、踏み出す。

「俺の家族だ」

空気が凍る。

「なにもしてねぇよな?」

さらに近づく。

圧。

怒り。

「……あ?」

兵士が息を呑む。

「い、いえ……!」

「攻撃は……していません!」

一瞬の沈黙。

「……ならいい」

だが。

怒りは消えていない。

「通せ」

短く言い放つ。

次の瞬間。

扉が開く。

ふらつく影。

ボロボロの身体。

「ととー!!」

フランだった。

大地が目を見開く。

「フラン!!」

駆け寄る。

フランはそのまま

大地に抱きついた。

「はぁ……っ……!」

息が荒い。

身体は傷だらけ。

涙でぐしゃぐしゃ。

「マルディが……!」

声が震える。

「マルディが……!」

大地の表情が変わる。

「……どうした」

低い声。

優しいが。

奥に怒りがある。

フランは必死に話す。

「きょうかい……!」

「へやに……きて……!」

「マルディが……たたかって……!」

言葉が途切れる。

涙が止まらない。

「にげろって……!」

「でも……!」

首を振る。

「マルディ……!」

その一言で。

全部、伝わった。

大地はゆっくりと目を閉じる。

そして。

開く。

そこにあったのは――

完全な怒り。

「……なるほどな」

低く呟く。

ガイアスを見る。

「騎士王さんよ」

声は静か。

だが。

圧が違う。

「どうやら教会が」

一歩、前に出る。

「俺の家族に手ぇ出したらしい」

空気が重くなる。

「それだけで終わらず」

歯を食いしばる。

「家族を――殺した」

沈黙。

大地の目が鋭く光る。

「……教会」

一拍。

「潰すぞ?」

はっきりと言い切る。

王の前で。

一切の遠慮なく。

ガイアスは黙る。

数秒。

そして――

「……ははっ」

笑った。

豪快に。

「いいじゃねぇか」

立ち上がる。

「実はな」

軽く肩を回す。

「王都でも教会は好き勝手やってる」

目を細める。

「証拠がねぇから放置してただけだ」

一歩、前に出る。

「だが」

ニヤッと笑う。

「お前がやるってんなら話は別だ」

大地を見る。

「止めねぇ」

はっきり言う。

「好きにやれ」

それは。

王の許可。

ラステリが震える。

――マスター……

だが。

その目には恐怖だけじゃない。

決意があった。

フランも

涙を拭く。

「……いく」

小さく言う。

大地は頷く。

「当然だ」

振り返る。

「行くぞ」

一言。

それだけで。

空気が変わる。

「教会に乗り込む」

静かに言う。

だが。

その一歩は重い。

怒りを乗せた一歩。

黒い指輪が

強く脈動する。

それはまるで。

「……開演だ」

低く呟く。

復讐の舞台の。

幕開けだった。

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