ハンナの迷い、ほのかの決意
街に静けさが戻った昼下がり、ハンナは少し離れた丘の木陰に座っていた。
水の魔法が揺らす小さな光の玉を手のひらで転がしながら、心の奥で迷いが膨らむ。
「……わたし……本当に、仲間になれるのかな……」
自分の力がまだ不安定で、誰かを傷つけるかもしれないという恐れ。
それに、天然ほのかたちに迷惑をかけたくないという気持ちも重なる。
そのとき、ふわりとほのかの声が聞こえた。
「ハンナ、そんな顔しちゃだめだよ」
振り向くと、ほのかは自然に微笑み、空を見上げながら手を差し伸べる。
「わたし、絶対にハンナのこと信じる。だから、迷わなくていいんだよ」
ハンナの胸が小さく揺れる。
「でも……もし暴走したら……」
心配そうに小さく呟く声は、まだ不安でいっぱい。
天然ほのかは少し考えてから、ふわっとハンナの手を握る。
「大丈夫。私たちがついてるから。怖いなら、私の横にいてくれればいいんだよ」
その言葉はハンナの心の迷いに、柔らかい光を差し込む。
ルゥは少し距離を置きつつも、後ろから光で守るように見守る。
むっちゃんも静かに近づき、肩に手を置く。
「仲間ってそういうものよ。迷うことがあっても、信じ合えば大丈夫」
ハンナは深く息を吸い、心の中で自分を奮い立たせる。
「……うん……私、やってみる……!仲間のために、私も力を使う!」
目の奥に小さな決意の光が宿る瞬間、風がふわりと舞い、丘の上の草を揺らした。
ほのかは満面の笑みで頷く。
「そうだよ! 私たちと一緒に、たくさんの光を作ろうね!」
小さな光の羽が舞う丘の上、ハンナは初めて自分の力と仲間を信じられた気がした。
まだ不安は残るけれど、迷いを受け止めてくれる仲間がいる――
その温もりが、ハンナの心を少しずつ柔らかく溶かしていく。
夕陽が街を赤く染め、丘の上の5人(ハンナ含む)の影が長く伸びる。
小さな決意が、大きな未来の光に繋がる予感――
新しい仲間と共に歩む物語は、また静かに動き始めた。




