【後日譚10話あとがき】ノーマ、結婚を申し込まれる?
――教会
ノーマ「シスター」
ベルティーナ「あら、ノーマさん」
ノーマ「頼まれてた大鍋、作ってきたさね」
ベルティーナ「まぁ、お仕事が早いんですね」
ノーマ「今日の夕飯で使うんだろう? そりゃ急ぐさね」
ベルティーナ「お気遣いありがとうございます」
ノーマ「ほんじゃ、厨房に置いてくるさね」
幼女「あー、キツネのおねーちゃんだー!」
少女「おっぱい大きいねー」
ノーマ「ヤシロの影響受けんじゃないよ!?」
ベルティーナ「うふふ……困ったものですね」
ノーマ「シスター……あんたがちゃんと怒ってやらなきゃダメじゃないかさ……」
幼女「ぷるんぷる~ん!」
ノーマ「こ~ら。女の子がそんなこと口にしちゃダメなんじゃないのかい?」
幼女「だめなの~?」
少女「どうして~?」
ノーマ「女ってのは、お淑やかで、清純であるべきなんさね」
幼女「そうしたら、およめさんになれるー?」
ノーマ「う…………っ、ま、まぁ。時間の問題さね(視線逸らす)」
少女「キツネのお姉さんも、お嫁さんになるの~?」
ノーマ「ふぐぅっ! …………っ、ま、まぁっ! 時間の問題さねっ!(涙目)」
幼女・少女「「そっかぁ~! いいなぁ~!」」
ノーマ「キ、キラキラした目で見ないでおくれでないかぃ……心が痛むさね」
ベルティーナ「ノーマさん…………ドンマイ」
ノーマ「一番刺さったさね、今の発言がっ!?」
――その時、街道に悲鳴が響き渡る
男「暴れ牛だー! 暴れ牛が出たぞー!」
――街門の方向から、一頭の大きな牛が猛突進してくる
幼女「うしさんだー!」
少女「こわーい!」
ノーマ「牛飼いギルドのヤツめ……ま~た牛を逃がしたんかぃ? しょうがない連中さねぇ」
ベルティーナ「みなさん、早く教会の中へ! 避難しますよ!」
幼女「こわーい!」
少女「えーん!」
ベルティーナ「ほら、泣いてないで。歩いてくださ……」
子供たち「「「シスター!」」」
――騒ぎを聞きつけて、教会から子供たちが出てきてしまう
――シスターに抱きつき泣きじゃくる十数人の幼い子供たち
ベルティーナ「み、みなさん! とにかく教会へ避難を!」
――暴れ牛、一直線にベルティーナ目掛けて走ってくる
――ベルティーナ、せめて子供たちだけでも守ろうと覆い被さるように抱きしめる
ノーマ「シスター。ここはアタシに任せるさね」
ベルティーナ「ノーマさん……?」
――ノーマ、懐から煙管を取り出し、指の間でくるりと回す
――そして、振り返って子供たちに極上の笑みを向ける
ノーマ「アタシが守ってやるから、もう泣くんじゃないさね」
子供たち「「「…………うん」」」
ノーマ「いい子たちさね」
――暴れ牛がすぐそこにまで迫る
――ノーマ、一歩前進し、暴れ牛の前に立ちはだかる
ノーマ「いつまで興奮してんさね。荒い鼻息なんか撒き散らして、みっともない……」
――牛がノーマに突っ込む……寸前で、ノーマの煙管が牛のこめかみにクリーンヒットする
――牛、一瞬で脳震盪を起こし横倒しになる
――ノーマ、煙管を「くるくるくる……スチャ!」と懐にしまう
ノーマ「子供の前で吸うような不作法は、さすがに出来ないからねぇ……まったく。我ながら、締まらないさねぇ」
――言いながらも、少し嬉しそうにニッと笑う
子供たち「「「キツネのおねーちゃーん!!」」」
ノーマ「わっ!? こ、こら!? どうしたんさね!? そんな一斉に抱きつくんじゃないよ!」
幼女「こわかったー!」
少女「おねーちゃん、かっこよかったー!」
ノーマ「あぁ、怖かったんさね。もう大丈夫だから、シスターのところに戻って……」
幼女「けっこんしてー!」
少女「あたしもー!」
ノーマ「はぁっ!?」
幼女・少女「「およめさんにしてー!」」
ノーマ「ちょっと待つさね!? なんで嫁に行く前に嫁をもらわなきゃいけないんさよ!?」
他の少年少女「「「ずるーい! キツネのおねーちゃんはわたしと(ぼくと)けっこんするのー!」」」
ノーマ「ちょっ!? こ、子供がナマイキ言うんじゃないよ! 結婚ってのは、ホントに、ホンットォォォォォに大変なことなんさよ!? スッッッッゴく難しいんさよ!」
幼女「わぁっ! ぽいんぽい~ん!」
ノーマ「どさくさに紛れて何やってんさよ、あんたはっ!?」
幼女「ヤシロのおにーちゃんにおしえてあげよー」
ノーマ「おやめなっ!? あんただけは特別に教育が必要なようさねっ!」
ベルティーナ「ノーマさん」
ノーマ「あぁ、シスター。シスターから、なんとか言っておくれよ」
ベルティーナ「私も、ノーマさんならお嫁さんに欲しいです」
ノーマ「何言ってんさよ!?」
ベルティーナ「煮物、美味しいですし」
ノーマ「そういうこっちゃないだろうに、言うべきことはさぁ!」
ベルティーナ「ですが、予定は未定なようですし、もしよろしければ……」
ノーマ「だから、時間の問題って言ってんさねっ!」




