【後日譚9話あとがき】ゼノビオスVSハム摩呂、感染力はどちらが強い?
――四十区・ラグジュアリー
ゼノビオス「ヘイ、ウェイター。アイスなティーをいただけるかな?」
ハム摩呂「あー、大食い大会のスタイリッシュなキジの人やー」
ゼノビオス「ん? ボーイは誰かな?」
ハム摩呂「木こりギルドの、お手伝いやー」
ゼノビオス「あぁ。そういえば、今日は手伝いの人間が多く来ていたね。その中の一人ってわけだね? どうかな? 僕の推測、当たってるぅ?」
ハム摩呂「スタイリッシュな、名推理やー」
ゼノビオス「そうかそうか。名推理か。ボーイは実に見る目があるね。いいだろう。僕と同席することを認めてあげよう。座りたまえ」
ハム摩呂「スタイリッシュな、お誘いやー!」
――ハム摩呂、ゼノビオスの膝の上に座る
ゼノビオス「……これは、何かな?」
ハム摩呂「同じ席に、ご着席やー!」
ゼノビオス「あいている席に座りたまえよ」
ハム摩呂「……別席?」
ゼノビオス「なぜそんな悲しそうな目をするっ?」
ハム摩呂「……別居?」
ゼノビオス「お~ぅ! 耳に障るな、そのセリフは! 同席だよ。ただ少し離れるだけさ。……だって、その方が、お互いの顔をよく見ることが出来るだろう?(『ろう』に合わせて指『パッチン』)」
ハム摩呂「ほわぁあ! 究極の、スタイリッシュやー!」
――ハム摩呂。ゼノビオスの膝から降り、隣の席へ座る
ゼノビオス「……向かいに、座ろうか」
ハム摩呂「その手があったかー!」
――ハム摩呂、ゼノビオスの向かいに座る
ゼノビオス「ヘイ、ウェイター。ボーイに、スペシャルなケーキとエレガントなティーを」
ハム摩呂「ウェイターさんが、注文聞きに来たー!」
ゼノビオス「僕はスペシャルなゲストだからね。彼らも特別な扱いをしてくれるのさ。(『のさ』に合わせて、前髪『ふぁっさ~』)(前髪=羽毛)」
ハム摩呂「真似したくなる、スタイリッシュやー!」
ゼノビオス「ふふん。いいとも、真似したまえ」
ハム摩呂「いや、遠慮しとくー」
ゼノビオス「したまえよ! 僕のように優雅に振る舞いたまえよ!?」
――ハム摩呂の前にフルーツタルトが運ばれてくる
ハム摩呂「ほぉぉっ! フルーツの、おしくらまんじゅうやー!」
ゼノビオス「ノンノンノン! それじゃ、ダメだ。もっとエレガントな感想を言わなければシェフに失礼だろう?」
ハム摩呂「例えば?」
ゼノビオス「見ていたまえ」
――ゼノビオス、自分のフルーツタルトを食べる
ゼノビオス「ふむ……きらめくようなフルーツはさしずめ乙女の唇……しかし、この豊潤な大地を思わせる豊かで爽やかな味わいは淑女の秘めたる恋心のように、まろやかで、甘い……」
ハム摩呂「要するに、なんだかエロい味やー!」
ゼノビオス「違うぞ! そういうことではない!」
ハム摩呂「むしろ、ケーキはおっぱいやー!」
ゼノビオス「ヘイ、ボーイ! 君の周りに、青少年の教育上よくない人物がいるんじゃないのかい? 接触は避けるようにした方が賢明だよ」
ハム摩呂「教育界の、破壊神やー!」
ゼノビオス「よし、分かった。今日は僕が徹底的に指導してあげよう! ボーイに、優美でエレガントな所作を教えてあげようじゃないか」
ハム摩呂「間に合ってるー!」
ゼノビオス「ノンノンだよ、ノンノンノン! さぁ、まずはケーキを食べた時の感想からだ。レディー、アクション!(『アクション』に合わせて指『パッチン』)」
ハム摩呂「ケーキ界の、竪穴式住居やー!」
ゼノビオス「ノォーン!」
――以後、熱心な教育が続く……
――後日、陽だまり亭
――イメルダがやって来る
イメルダ「ヤシロさん、ちょっとお時間よろしいですの?」
ヤシロ「なんだ?」
イメルダ「ゼノビオスさんを覚えていますの?」
ヤシロ「……いや?」
イメルダ「スタイリッシュな……」
ヤシロ「あぁ、あいつか!」
イメルダ「その彼と、昨日たまたま四十区のリストランテでお会いしたんですが……」
ヤシロ「レストランでいいだろうが……」
イメルダ「彼……料理を食べるなり、『肉と野菜の、大運動会やー!(「やー」に合わせて指「パッチン」)』……と」
ヤシロ「なんでハム摩呂が伝染してんだよ、そんなところまで……あ、そういや今四十区に出稼ぎに行ってんだっけ?」
ハム摩呂「スタイリッシュな、ご帰宅やー!」
ヤシロ「あ、おい。ハム摩呂!」
ハム摩呂「はむまろ?」
ヤシロ「お前、ゼノビオスに何かしたか?」
ハム摩呂「別居ー!」
ヤシロ「何があったんだよ、四十区で!?」




