【後日譚4話あとがき】理想のプロポーズ Part2
――陽だまり亭・第二スタジオ
マグダ「……ミッドナイト・マグダっちょー」
ミリィ「ぇ……なに、これ? 『第二スタジオ』ってどこ? ここ、まぐだちゃんのお部屋だよね?」
マグダ「……マグダたちがいない間に、店長たちが面白いことをしていたらしい」
ミリィ「ぁあ。みんなで理想のプロポーズを言い合ってたんだっけ?」
マグダ「……いや。シスターをからかって遊んでいた」
ミリィ「言い方が適切じゃない気がする、よ?」
マグダ「……折角だから、ミリィの理想のプロポーズも聞いてみたい」
ミリィ「ぅえっ!? ぁ、ぁの……みりぃは、まだ、そういうの……ちょっと分からない、から」
マグダ「……そんな、可愛い娘バリアーはマグダには通用しない」
ミリィ「そんなバリアー張ってないよ……?」
マグダ「……スペシャルゲストを呼んであるので、そちらの方々に、ミリィの理想のプロポーズを当ててもらおうと思う」
ミリィ「ぇえっ!? ……だ、誰が、くる…………の?」
マグダ「……おっぱいが大好きな人は来ない」
ミリィ「ぁう……べ、別に、期待とか、してない…………よ? ……ホントだよ?」
マグダ「……まずは、歩く桃色妄想ガール、イメルダ」
イメルダ「誰が歩く桃色妄想ガールですの!?」
マグダ「……煮込んだニンジンよりも甘い言葉でミリィを骨抜きにしてほしい」
イメルダ「甘さが微妙ですわよ!? もっと甘々な例えはありませんでしたの!?」
ミリィ「ぁの……みりぃに拒否権は、……ないんだね?」
イメルダ「ワタクシの前に、マグダさんがお手本を見せてくださいまし」
マグダ「……マグダがやると、ミリィは即堕ちして面白くないけど?」
ミリィ「ぁう……みりぃ、何されるか、ちょっと怖い、かも……」
イメルダ「では、見せてくださいな。その必殺のプロポーズを」
マグダ「……任せて。…………ミリィ」
ミリィ「な、……なぁに?」
マグダ「(ミリィの腕を掴む)……お前を逮捕する……マグダの……心を………………待って、今のは無し」
――マグダ、ミリィの手を離し、部屋の隅に移動して蹲る
マグダ「………………むふーっ!」
ミリィ「まぐだちゃん!? どうしちゃったの!?」
マグダ「……諸事情により、マグダは戦線離脱…………イメルダ、次、どうぞ」
イメルダ「しようがありませんわねぇ……ではミリィさん」
ミリィ「は、はい……」
イメルダ「いくら欲しいんですの?」
ミリィ「最低っ!? それ、最低のプロポーズだよ、いめるださん!?」
イメルダ「あなたが一生かかっても稼ぐことの出来ない金額を、小一時間で用意出来ましてよ?」
ミリィ「みりぃ、お金にはあまり執着ないけど、さすがに悲しくなってきたよ!?」
イメルダ「これで落ちない人はいませんわ」
ミリィ「……いめるださん。好きな人にそういうプロポーズされたら、嬉しい、の?」
イメルダ「張り倒しますわね」
ミリィ「……ょかった。いめるださんに良識が残されてて、みりぃ、ちょっと安心したよ」
マグダ「……やはり、イメルダでは役者が不足していたもよう」
イメルダ「部屋の隅で悶えていた人に言われたくありませんわ」
マグダ「……では、ここで切り札の登場。歩く桃色妄想ガール・レジーナ」
イメルダ「肩書きが同じですわっ!?」
レジーナ「なんや、えらい手抜きやなぁ」
ミリィ「れじーなさん、プロポーズとか、興味あるの?」
レジーナ「そら、ウチかて女やさかいな。興味くらいあるわな。研究もしとるさかいな」
ミリィ「け、……研究?」
レジーナ「相手の心を射止める、必殺の殺し文句や」
マグダ「……非常に興味深い。ミリィ相手に披露してほしい」
ミリィ「……また、みりぃに拒否権はないんだね……」
レジーナ「しゃ~ないなぁ。ほなら、ミリィちゃん。いくで?」
ミリィ「ぅ……ぅん」
レジーナ「(ミリィのアゴをクイッと持ち上げて)『お前、もう俺のもんだから、他の男見んじゃねぇぞ』」
ミリィ「はぅぅぅううっ!? み、みりぃ、そんなこと言われたら、心臓破裂しちゃう!」
レジーナ「『たとえ男同士でも、俺たちは……』」
イメルダ「ちょっとお待ちになって!?」
レジーナ「なんやねんな? こっからえぇとこやのに!」
イメルダ「どうして男同士ですの!?」
レジーナ「詳しぃ知りたいか!?」
イメルダ「知りたくありませんわっ! やめてくださるかしら、その『同志を見つけた』みたいな目!?」
マグダ「……やはり、レジーナでは無理だった」
レジーナ「相変わらずきっついなぁ、虎っ娘はんは」
マグダ「……いよいよ、最終兵器の登場……」
ミリィ「……ぇう…………もう、いいんじゃないかな?」
マグダ「……オールブルームナンバーワンの純情娘。生涯、ただ一人の男を愛し続ける純愛の象徴……」
イメルダ「今度の方は期待が持てそうですわね」
レジーナ「せやな。誰が来るんやろ?」
マグダ「……歩く桃色妄想ガール」
ミリィ「そこは変わらないんだね……」
マグダ「……メドラママ」
レジーナ「がっかりやっ!」
メドラ「なんだい、そこの黒いの? アタシに文句があるのかい?」
レジーナ「せやかて、自分…………出来るんかいな? プロポーズ」
メドラ「要はアレだろ? アタシが言われたい言葉を言ってやりゃあいいんだろ?」
マグダ「……概ね、その解釈で合っている」
メドラ「そんじゃ、テントウムシっ娘! 相手役を頼むよ」
ミリィ「ぇ…………ぁ、ぅ、ぅん……」
――メドラ、ミリィの前に仁王立ち
メドラ「『お前のこと……メチャクチャにしてやるぜ』」
ミリィ「ぴぃぃぃいいっ!?」
レジーナ「あかん!? ミリィちゃんのマジ泣きやっ!?」
イメルダ「メドラさんが言うとシャレになりませんわっ!?」
マグダ「……ただ、ちょっとレジーナとセンスが似ているところが、怖い」
メドラ「なんでだい? 今のはアタシが言われたらイチコロの殺し文句だってのに」
イメルダ「『イチコロ』という言葉のリアリティが、これほどまでなくなるなんて……」
レジーナ「殺し文句でも死にそうにないしなぁ……」
マグダ「……メドラママをメチャクチャに出来る人は、人類の中には存在しない」
メドラ「言いたい放題だね!? じゃあ、テントウムシっ娘。あんたはどんなプロポーズがいいんだい? 教えておくれよ」
ミリィ「ぅぇえ………………ぁう……ぁの…………みりぃ……は」
メドラ「参考までに、だよ」
マグダ「……じぃ……」
イメルダ「じぃ~」
レジーナ「じじぃ~」
ミリィ「ぁ、ぁう……はぅ…………ぇっと…………じゃ、じゃあ…………言う……ね?」
全「「「「こくり」」」」
ミリィ「ぅう…………ぇっと…………『毎朝、一番におはようって、言いたい……な』……ぁぅうっ! 恥ずかしぃっ!」
――ミリィ、逃走
全「「「「可愛い~……」」」」
メドラ「よし。パクらせてもらおう」
レジーナ「いや……やめといた方がえぇと思うで……」
イメルダ「脅迫に該当する可能性がありますわね」
マグダ「……目覚めて即、もっと深い眠りに落ちる危険性が……」
メドラ「なんだい、あんたたち! もう! ぷんぷん、だよっ!」
全「「「うわぁ……ないわぁ…………」」」
メドラ「なんでだい!? もぉ~う!」




