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トラッシュボックス ~消えたいヒカリと消えないアイツ~  作者: たっきーぷらす
中2編

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46/69

Box.46 Interlude ~side LIVE Vol.2~

次回更新は金曜日!


良ければブックマークやご評価お願いします。

「じゃあ行ってきます」

『行ってらっしゃい、リブ』

 もう!3日も会えなくなるのに、ヒカルはつれない。アヤ達と違って、私達は常につながっていられるような能力じゃないのがもどかしい。


「ん!」ハグをねだる。ヒカルはしょうがないなぁって感じで、はにかみながら応えてくれる。嫌そうなふりしても、フリだけ。結局やってくれるのが可愛い。


 私はSナンバー見習いだから、Factor災害へは4人ではなく、ツーマンセルで臨む。立場的に私とヒカルが一緒になることがないのはつまらない。司が羨ましい。…代わりじゃないけど、今回のパートナーはハヤト君だ。



『ヒカル以上に人畜無害だと思うから、2人でも大丈夫でしょ?』ってマイカちゃんは言うし、ヒカルも心配する素振りもない。ま、いいんだけど。でも私の彼氏は、いつまで無害なつもりなんだろう?


『リブちゃん、よろしく、ね』

『ヒカルと離、れて残念だった…ね』

「うん、でも分かってるから」

 


 私は白い毛玉として時々皆の夢に入り込む。ヒカルが来るずっと前に、失くした記憶を確かめようと思って始めたことだ。―Particle―で粒子化した神経を他の人に接続、そうすると他の人の意識を共有できるらしい。


 でも起きてる人にはバレちゃうから入れない。一度マイカちゃんに試して怒られたことがある。

 寝てても夢を見てない時、人は意識がないらしく、入っても真っ暗で意味がない。結果夢の中に入り込む、という今のスタイルに落ち着いている。

 そんなことしたら怒る人もいるかもしれないから、マイカちゃんにも夢に「入れる」ことは内緒だし、そもそも夢の中で誰かに話しかけることはない。そっと覗くだけ。



 マイカちゃんの夢では、そこら中に張り紙がされた部屋でマイカちゃんは忙しそうにしていた。私の写真も飾ってあった。生まれてすぐかな?保育器に入っている赤ちゃんの私の写真は髪が黒かった。



 かなちゃんの夢は病院の一室。白衣が吊ってある部屋で勉強していた。こっちの部屋も写真が何枚も飾っていた。クラスの皆で写っている写真が多い。私とヒカルが一緒の写真もいくつかあった。いい写真はもらって帰りたいくらいだけど、夢の中のものを持って帰ることは出来ない。



 ハヤト君の夢は特別変わってた。絵本に出てくるような、お菓子の国。ドラゴンとかペガサスとかが庭園で遊んでて、お菓子のお城の中で特大のベッドに沈み込んでハヤト君は寝ていた。普通、夢の中の人は起きてるんだけど…夢の中でも寝ていた。


 昨日も入り込んでみたら、入ってすぐユニコーンの群れが押し寄せてきた。怒らせちゃったのかな。追い出そうとしてたわけではなさそうだったけど、馬に囲まれるのは怖かったので、夢からすぐに出た。



 ヒカルの部屋は真っ黒。最初タイミングを間違えたと思ったくらい真っ暗で、明かり一つなかった。黒いモヤモヤに覆われ、例えるなら部屋全部が黒い毛玉のようだった。

 すすり泣くような声を頼りに暗闇の中を近付いて、話しかけたら暗闇にかすかに光が灯り、ヒカルが出てきた。


『誰?』


 ヒカルが思い出した情景だけが照らされて、終わったらまた闇に沈む。こんな部屋にいて楽しいのかな?暗くて怖くないのかな?以前の私が彼に興味を抱いた最初はそんなとこだったと思う。

 記憶を失う前の私が、この夢の世界にどう結論付けていたのかは、もう分からない。だけど今の私の結論は「ヒカルは私と同じ」だ。



 ルドと行った、この間のヒカルの部屋は以前より少し明るくなっていた。空の上に星が出来てた。ルドが言ってた、記憶と能力の箱の光。その中の一番大きな一つが私、らしい。ヒカルを照らす光になれている事が素直に嬉しいし、誇らしい。

 でもルドや先生のはともかく、後の一つはヒカルからすると邪魔なんだろうけど。


 って言っても、ここにヒカルが来るきっかけになった事件は、私達の出会いのきっかけでもある。ルドも結果的に生きている。

 彼に傷ついて欲しいわけじゃない。でも傷つかなかった彼とは多分出会うことは出来なかったし、その傷も彼に惹かれた理由だと思うから、難しいね。




 そもそもあの爆発事故、最初はFactor案件だと思ってて、箱庭的にも私的にもSSランク災害だと踏んでた。ヒカルをやっつけに行くつもりだったんだよね。これは本人には内緒。

 でもそうじゃなくて、本当に良かった。ヒカルに勝つのは私には無理だよ。







 

 司の見立てでは、この三日間で対象者が死期を迎える可能性が50%だそうだ。

『当日になったらほぼ予知的中率100%なんだけど、三日前だとこのくらいだよ』ってことだ。それでも毎日天気予報をしながら、現場行ってリポートしながら災害救助までさせられてるようなものだから、大変だよね。





 軍服を着た私達を運ぶヘリコプターが隣県の現場へ着いた。今回の対象者は日本防衛軍施設に移送されている。防衛軍の軍服を着た人が飛行場で出迎えてくれた。

 諸外国も含めて軍事施設を使うこともあるので、一応便宜的に私達にも相当する階級が設定されている。Singularityは中佐以上、私は見習いなので大尉。司もそうだったかな。ハヤトやヒカル達は現場に出るようになったら少尉だ。ヒカルがSingularityになったら何階級上がるんだろう。


挿絵(By みてみん)


『ようこそ、箱庭のお二人』

「出迎えありがとうございます、中佐」

『一ノ瀬大尉、名高いSingularityの方がこれほどお若いとは思いませんでした』

「まだ私は見習いですので、お気遣いなく」「こちらは中路隼翔、少尉相当官です」

 一ノ瀬大尉、かっこいい響きで我ながら気に入っている。



 施設を進むと、こそこそと周囲で何か言っているのが聞こえる。

『あれが白い死神?』

『思っていたより随分幼いね』

『もっといかついと思ってた』



 こっちは全然慣れない。


「死神なんて名前、もっと似合うやつがいるんだけどなぁ」

『それって僕のこと…じゃないよね?』

「まっさかー。私が言ってるのは…』




「…直接人を殺せる能力だよ」

イラスト、かなりAIの癖というか趣味を感じますが、これでも修整してます。修整前はまるでミニスカポリスでした。次話更新までにブックマークが増えたら、ここにアップするかも知れません。w



設定メモ: 読み飛ばし可。

ストーリー上の毛玉の設定開示に伴い、ここでリブの記憶喪失の間の記憶受け渡しについて説明捕捉します。

1章終盤で記憶を失ったリブですが、最終的には復元された記憶を取り戻します。その間三週間分。


①ヒカルが箱庭に来る前の記憶…これは記憶喪失イベントで影響を受けなかったので変化なし。

 ②以降の記憶が喪失しています。


②ヒカルを連れてきて、リブが毛玉としてヒカルと会話した部分。

 ここの記憶はヒカルとリブが共有しているので、ヒカルの記憶としてルド再生のピースになりました。

 更にこの部分の記憶はヒカル=リブの部分かつ、リブ⇒編音⇒梓と記憶を渡していたので、

 梓の中にも同じ記憶が保存されています。

 それを梓からリブに戻し、梓的にはこれから戻す③以降の記憶の橋頭堡としました。

③夢から覚めて、初体面~歓迎会の部分

 ここはヒカルとリブが関わってきた部分なので、ヒカルの中に強くある記憶です。

 ここを梓伝てにリブへ戻したのですが、あくまでヒカル目線のものになるので、

 その場面場面でリブ自身が何を考えていたのかは分からない。

 なので記憶を戻されたリブⅡからすると、映画を見ているような、という感想になります。

④リブが叶にルド再生を依頼、復活したところまで。

 ここはヒカルが関わっていないので、叶から記憶をもらっています。

⑤At-Random討伐前後。

 ここはだれからも記憶をもらっていません。何があったかはマイカから聞いています。



以上です。いつものことですが、細かい設定については読み飛ばしてもらって構いません。

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