第43話 餓鬼族氾濫⑤
体が引きずり込まれる感覚がなくなり、息も絶え絶えながらアンナたちはバツのほうを見た。
すると、おそらくバツであろう存在が堂々と立っていた。しかしその姿は似ても似つかないほど様変わりしている。
頭に生えていた角は3本、バツに生えていた角とルクスに生えていた角だ。それも半竜化する前の状態よりも長く太く禍々しい。髪色は赤黒のままで襟足が紫に光り輝いている。
腕はバツの腕に竜らしい鱗、竜らしい爪、そして翼膜が生えていた。背中にはルクスにある翼の何倍も大きいものがついていたため、空を飛ぶのはこの翼で、攻撃に用いるのは腕についている翼膜なのだろう。
脚は全体を深緑色の鱗で覆われ、踵には恐らく爪が変容したであろう刃が生えていた。その刃は光を飲み込むほどの漆黒。まるでスキルを発動した際のブラックホールのようだ。
体に書かれている銀色の紋様は変わらずだが、より邪悪さが際立つ。
そして、目を引くのがおでこに在る第三の眼だろう。バツ自身の目の色は黄土色、しかしその眼は所謂白眼というもの。まるで全てを”視”ている普段のバツの行動がこの眼を生み出したかのように感じる。
『grrrrrrrrrrraaaaaAAaaaアア.............いイ感ziだnaAぁ...........』
「バ、バツさん..........??」
『ア"ァ"aaaAAaaaaaa?Aa、カrUナchいka、Brrrrrrrrrrあ、少し冷静になった。ちイと離レテ周リノ警戒シテテクレヤ。コノ状態ダド巻ぎ込マナイガネェベシ、自信モナイ。ドウナルガわganneeeee............』
「アンナさん、離れましょう。そして近づいてくる敵を殲滅しましょう。ただ、アンナさんはバツさんにありったけのバフをかけてください。」
「わ、わかりました。ニトさん、バツさんを。私たちのリーダーをお願いします。」
『.........いわれなくても、だよ』
カルナとアンナ、そして2人の契約獣は距離を取り、囲んでくる敵を殲滅する戦いに身を置くことにした。
「”ストレングスエンチャントペンタクル”、”スピードエンチャントオクタクル”!!、くっ............」
「アンナさん!?」
『oooxoxooxxooOOOooooOooOOOO!!!!!!!!!!!』
「バツさん、いけーっ!!!」
『イIIIIbAフ受Kえ取TTTTTTAAzzぜeeeeeEEeEeANナaaAaaAaaァァア!!くraeえyAAaアaaaクソ大樹uuUuuuuUUアアaaAaaaaaAAaaaAAAa!!』
アンナからの渾身のバフ効果を身に受け、バツはそびえたつ大樹の身に肉薄する。
それを拒まんと向かってくるバツへ攻撃を仕掛けるが全て影の中へ吸われてしまう。
ニトが展開する影の海の効果だ。
『バツへのこうげきはとおさない』
『ShIneeエYaaAアァァAaaAA!!!』
「-------------!!!」
――ドンッ!!バキバキッ!!
――ヒュンッ、ズバンッ!!ボォッ、ジュゥゥゥゥゥ..........
――ズゥゥゥゥゥン...........ドロ..........ポタッ............
バツとルクスの持つ属性、重力・火・毒・風・光・闇、そして深淵。
それらの要素が合わさったオーラ、その輝きを収束させ大樹へ放つ。
それが大樹へ当たった時、その中心から火花のような胞子のようなものが辺り一面に降り注いだ。
ドパンッ!!
「金太郎!!あの粉っぽいのは何!?」
「ぷぅ..........!!」
「え、あちょッ!?」
「え、金太郎さ...キャッ!!」
金太郎はあれが何かは知らない。だが本能で悟ったのだ。
触れてはいけない。吸ってもいけない。
あれはすべてを壊してしまう、滅びそのものなのだ。
◇
「ねぇグレイトル。あの化け物ってなんだろう?」
「あぁん?化け物ってーと、飛んでる竜っぽいやつか??」
「違うわよ!!あのおっきい樹よ!!」
「それに、あの飛んでる竜人。あれはおそらくバツさんじゃないかな?」
「「はぁ??バツ(の野郎)だぁ??」」
「うん、ブレインがあの身に宿る魂はバツのだろうって。」
「魂の色が見えるの!?」
『見えますぜ、姉御。』
バツが半竜となり、あの大樹とタイマンを張っているとき、そのすぐ近くに百獣のメンバーがそろっていた。
「しっかし、戦闘に混ざりたいがありゃどう考えてもやばい代物だな。近づいたら死にそうだ!!」
「笑い事じゃないわよ。このままじゃ先に倒されて競争に負けちゃうじゃない。」
「でも、あれに混ざれって無理ゲーだよね。ぼくは遠慮するかなぁ........」ガシッ
「逃げるんじゃないわよ、あんた。」
「あ、百獣の皆さんんんんんんんん!!!!」
「え、あ、カルナじゃない!?どうしたのよ!?」
「今すぐ逃げてください!!あのキラキラしてるやつ、あれに触れるとまずいですからあぁあああああぁぁぁ..................」ダダダダダダダダ................
「え、いっちゃったけど.........」
「どうするのよ!!あの粉っぽいのほんとにやばいやつよ!?」
「ガッハッハ!!よし!逃げるぞ!!」
カルナのおかげで百獣も危険を察知、すぐに安全地帯まで逃げるのだった。
――――――――――――――――
バツが半竜化しておよそ1時間.........
『hYahhhhhhhhhhaaaAAアアアァァAaaAAAA!!!!!!!!!!』
「----------------」
『HorAホラどuuuusHITァ??俺Noo攻撃ィィィ、KachアkuchaネgナッtteeennnnnJAゃnEEェnOOkAAa!?』
「----------, -------------------------!!」
『HAtthxaaaAAaァァァア!!!!!!!何言っtEENNNNのKAwAgAアんNえyOOOooaAAaァァ!!』
――ドゴッ!!
――ゴーン...........ゴーン................
――ジュゥゥゥゥゥ..............
――ljkghlkyldhgfnlnc,iopasbkchlhy,hgfhgjhajkfv---------------
『ッ!?YAバッ!?』
「--------------wwwwww」
『tEEMエェGa今笑ッたtteこtoだKEhアwaKatTAazZZOド畜生gagagagagaaaaaaaAAAAaAAA!!!!!』
その戦いは苛烈を極める。しかし、大樹のあの大きかった幹も今や見るも無残な姿へと変わっていた。
燃やし、毒を喰らわせ、重力による軋みを与え、風で絶ち、光で焼き付け、闇で葬る。
持てるすべてをバツはあの忌まわしき大樹へぶつけている。
しかし...........
【深淵へ体感1時間以上接触を図りました】
【バツの正気度が2減少、半狂乱状態へ突入shiマス】
【ロザリオによr.........error,error,error.....eeeeeeeeeeeeeeeee】
【.....ふむ、朕の小童を奪おうとするか。全く、朕を舐めておるな??】
【警告】
【今すぐ対象:バツの中から去りなさい】
【ふんっ!!ヌシが疾く去ね。】
(ダマッテロヤ!!この体はわしんじゃ!!なもはんかくせぇわらんどや、でてけや!!!)
【..................】
【ほう、小童は珍妙な言語を使うのじゃ、気に入った♪】
【朕の加護をやろう、深淵を使いこなしてみるがよい!!くふっ!】
.......................何だったんだァ??
【理外神:ゼロより加護が授けられました】
【以降、深淵の力を使う際に補正がかかります】
『uOOッ!?なnkA脳gアめttchA冴eてkiたaaaAAAaaAaaaaaaaAAAA!!!!!!!』
『バツ、きこえる?』
『Yeeeeeeeeeeeessssssssssssss!!!!!!!!』
『この戦いで深淵の力、使いこなして』
『OoooooooOooooouuuuuKKKKKKKkkkkkkeeeeeeeeeeeeeeeiiiiiiiiiiiiiiiii????????』
じゃ、深淵を飲み込んで完勝してやりますかぁ!!!
そーれそれそれバツさんいっちゃんキマッテルぅ!!!!
深淵にのめり込めば自ずと思考は捨て、本能のままにぃiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii.............
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