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第41話 餓鬼族氾濫③

「やーいそこの緑の人ー!!」

「グヒャァア??」

「そんな暗い場所にいて面白いのー?あ、ゴブリンだから暗がりお似合いだね!!あっはは!!緑の体も相まっていい感じにジメってしてお・に・あ・い!!」

「.........ggyaaaagyagyagyagyayaaaAAAAAaaAAA!!!!!!!!!!!」

「うひゃぁ怒ったぁー!!逃げろ逃げろ~だ!!!あはっはははっ!!!」

「ぷぅ。」

「グルァ。」

「うわぁ...........。」

「え、えぇ...................。」

「ねぇなんで!?ぼくを助けて!?」

「いや、これから頑張ろうって時に非常にクソガキ臭がして............寒気が。」

「なんで!?」


カルナ以上に相手の神経を逆なで、ブチギレさせる天才はいないだろう。

その才能のおかげでまんまとゴブリン部隊はカルナを執拗に追いかける。


「カルナ!5秒後高跳び!!3,2,..........今!!」

「とりゃぁああ!!!」

「グギャ......?ッ!?ゲヒャァ!?」

「っしゃぁ!!今だルクス!ニト!あの穴に攻撃!!」

「グルァァァアア!!」

『.......えい』

「グヒャ..........」


罠にハマったゴブリン部隊は為す術なく命を枯らした。


「バツさん、周りの敵対反応は??」

「んー、サーチを常時展開してたけど今の奴らだけっぽい。あとは中の守りを固めてんのかもな。」

「どれくらいいるか、ピュリィちゃんに索敵してきてもらいますか?」

「だな、いいか?」

「はいっ。じゃあピュリィちゃん。察知距離外から情報とってきてもらっていい?」

「ピィ。」


バサッ.....バサッ............


ピュリィはその翼を広げ、ゴブリンの巣窟へ向かった。


「ひとまず索敵待ちだな。周りを警戒、反応あり次第殲滅で。」

「「りょーかい(了解です)。」」

『..............バツ!よけて!!』

「え?ッ!?」


――ドォォォォォォオン!!


ニトが叫んだ瞬間、遥か遠くから隕石が降り注ぐ。

ただ、間に合うはずもなくバツに直撃してしまう。


「バツさん!?」

「まずい........一旦後方へ逃げろ!!ありゃ、もっと飛んでくるぞ!?」


バツたちは生存最優先で戦線を下げた。その合間にもその隕石は止めどなくバツたちへ降り注ぐ。


「どぉあっ!!や、べっ、これじゃ埒が明かねぇぞ!?」

「アンナさんそこ危ない!!」

「ひぃぃぃぃ~!!!」

「「わふっ!!」」

「ナイスだワンころチーム!!そのまま引け引け引けァ!!!」

『バツ、反重力』

「そっかその手あったじゃん!!っし、独学練習した成果をとくと見よっ!!イメージ発動、”反重力フィールド”!!」


――ブォォォン…....ファァァァァ.........


バツが発動したその魔法は物理法則を逆転させる魔法。つまり、落ちるものは浮かび、浮かぶものは落ちる。向かってくるものは引き返し、離れていくものは迫ってくる。力の作用を逆転させる効果を持つ。


「い、隕石が引き返していく...........?」

「物理法則がなくなっちゃってるねー。」

「っしゃぁ!!!成功だ、成功してやったぞくそったれ!!F××k You!!」

「バツさん、汚い言葉はだめですよ??」

「さーてさてさて、生意気なことしてくれたやつの顔を拝んでやろうじゃねぇか!!ルクス背中乗せろ!全速力で進めァァァア!!!!」

「金太郎、負けずに行くよ!!ダーッシュ!!」

「ジャック、スレイン。お願いしていい?」

「「わふぅ!!」」

『.........バツの影をおいかけようか』


あんの隕石落とし野郎、目にもの見せてやるぜぇ!!



――――――――――――――――



バツたちが隕石を落とした元凶をノシに向かっているとき、百獣の三人は森林部中腹を抜けるところだった。


ザシュッ!!

「ありがと、イール。ねぇねぇグレイトル~。まだつかないの??」

「ブルルッ!!」


ドンッ!!

「いいぞマキシマム!!はぁ、何を言ってるんだアリー。まだ中腹だぞ?あと半分だお前も急いで殲滅のペースを上げるんだ。マイルを見てみろ、あいつは効率よく殲滅していってるぞ?」

「ヒヒィィィィイン!!!」

「だってあいつの戦い方は効率がいいってより.........」


シュンッ........ズパンッ...........ジュルジュル................

「ふぅ.........ん?どうかした?(ザシュッ)」

「いや、何でもないわ。いつ見ても手際がいいわねぇ。」

「僕の力だけじゃないさ。このブレインのおかげだしね。」


ぱかっ

『なんだよ宿主。まぶしいから閉めてくれや。』

「あぁごめんごめん。改めてブレインのすごさを見せたくてね。」

『よせやい、俺ぁただの寄生魔さ。でも、悪魔族の宿主のおかげで本領発揮できてるってのは感謝してもしきれねぇでさぁ。』

「んふふ、これからもよろしくね??」

『へい、じゃあ閉めてくれ。続きをしやしょう。』


パタンッ..........

「............」

「............」

「ふぅ、あ、しまった装備が破れちゃった。まぁまた買いなおせばいいよね。じゃあ残り半分、がんばろー!!」


パタパタパタパタ..................


「人の皮をかぶった化け物よ。」

「ま、そういってやるな。悪魔族になるプレイヤーはそれぞれ何かしらの闇を持ってるやつらだらけだ、仕方もないだろう。」

「ま、そうね。ほら、追いかけましょ。負けるのも癪だわ!!」

「そうだなぁ!!どけゴブリンども!!百獣がお通りだぜぇ??」



――――――――――――――――



隕石の出所を追って向かうバツたちはついに場所を発見した。したのだが...........


「ありゃなんだよ.........」

「ゴブリンの大玉には見えるけど.........」

「ゴブリンの姿をした、樹?」


バツたちの目の前には予想していなかった光景が広がっていた。

鬱蒼と生い茂る草花、隆起し、大地をえぐる根、その先に堂々とそびえる樹木。

その樹木にはゴブリンの顔が無数にあり、中心には王冠を被ったゴブリンの上半身らしきものが生えている。

これがあの隕石を飛ばしてきた相手なのか?思わず疑ってしまうほどの光景だった。


「ひとまず鑑定で情報をとる、警戒頼むわ。」

「わかった。アンナさん、いつも以上に神経使っていきますよ。」

「そうですね、ピュリィちゃんもお願い。」


――鑑定。



━━━━━━━━━━━━━━

【対象:???】


種族:精霊型(寄生状態)

レベル:???

契約適正:-

危険度:極


※ 注意!!精神が汚染されます!!直ちに鑑定をやめてください!!


━━━━━━━━━━━━━━



「ッ!?」

「バツさん!?」

「な、なんだ今のは..........とんでもねぇ寒気が.........」


ピコンッ

【 深淵なる生物:ゴブリンマザーツリータービュランスと邂逅しました 】

【 深淵について知識を得ました、正気度喪失耐性が付きました 】



正気度喪失耐性.......ステータスにあるあれか。

未だに種族スキルを使ってはないがしかし、こうも寒気がひどくなるんなら使わないほうがいいかもなぁ.........


「バツさん、大丈夫ですか!?」

「あ、あぁ、大丈夫。ちと寒気が止まらなかっただけよ。」

「いや大丈夫じゃないじゃないですか!?」

「とにかくだ!あいつは生半可な攻撃は聞かないと思え。ありゃ地面にゴブリンすべてを養分にできる存在だ、おそらくだがな。」

「では、あの果実のように見えるのは......もしかして。」

「おそらく、ゴブリンだ。あいつの名前にマザーってついてるからあの果実みたいなのが地面に落ちたらゴブリンが孵化する。それも何の種類が生まれるかは博打ってことだ。」

「気持ち悪い.........」

「どう倒せばいいんでしょう..........」

「一旦あいつへの攻撃は俺らがやる。カルナとアンナは俺の意識外からの攻撃を捌いてほしい。頼めるか?」

「..........危ないことしますよね。」

「そうだな。」

「あと攻撃2回受けたら死んじゃうんですよ?」

「まぁ、そうだな。」

「無茶しないって約束してください。」

「.........善処しよう。」

「アンナさん、この人こうなったら聞きませんから、こっちはこっちでバツさんが集中できるように頑張りましょ。」

「...........はぁ。そうですね、頑張りましょうか。」

「え、なにそれ。俺そんな評価なの?」

「「はい。(そうだよー。)」」

「よーし、お兄さんがんばっちゃうぞ☆」


空回りしないといいね。バツお兄ちゃん。www

とんでもないやつ出てきてるのにしまらんやつです、この主人公バツは。


では、今回もお読み頂きありがとうございます。

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