第27話 決戦・対アーマードベア
熊畜生、殺りあおうやァァ!!
周りを取り囲む木々の中に目立つ大きな存在がある。
憎きアーマードベアだ。
バツとの関係性は言わずもがな、まぁ熊畜生にプライドバトルで2度負けている。
それを今払拭する。
「よし、そろそろあいつから気づかれるギリギリの距離に届く。ここからは作戦通りにいくぞ。」
「キュ!」
『ニトは罠仕掛けてくる』
「あぁ、頼む。それじゃあ、活性の唄、”震える魂”、からの”鎮まりゆく闘争”」
――シャァァァァン..............
ルクスとニトの体が青白くうっすらと光る。これで活性の唄はかかった。
――鑑定
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【対象:アーマードベア】
種族:獣型
レベル:14
契約適正:低
危険度:対等
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鑑定によって、相手との力量差がないことが分かった。
装備のおかげではあるが、これほど借りを返す機会はない。
「うっし、あとはニトを待t『おわった』うって背後から話しかけるなよ!?」
『?』
「お前はいい加減わかってるよな?な?なんとか言えやコラ。」
『いいからやる』
「へーへーわかりやしたよ。」
そういうと、バツはルクスとニトがいる位置から3歩下がり、詠唱を始めた。
「..........。うし、いくぜ、”グラビティ”!!」
「キュー!!」
『”影縫”、”影針突壊”』
「ッ!?グァァァ.....!?」
――――ズゥゥゥン............!!
――ザンッ!!ボォォォォ.........
――ゴォォォ.......プチュン........
グラビティと同時に腹垂れた攻撃は寸分違わぬ連携でアーマードベアの死角から激突した。
「ぃよっし!!じゃあ作戦続行!!ニトは錯乱しながら罠に嵌めてけ!!ルクスは熊畜生の死角を狙え!いいか、無理すんじゃねぇぞ!無理しなきゃ勝てる相手だからな!!」
「キュッ!!」
『しかけたわなに嵌る前にあいず出す』
「ガッテン承知の助ァ!!」
バツは少し後方からルクスとニトの動きに目を配りつつ、同時にグラビティを詠唱し、アーマードベアの動きを阻害する。
「ルクス!1秒後未右腹に火爪!!毒なしで攻撃!ニトはもう少しギリギリ回避で引き付けできるか!?」
『よゆう』
「なら頼んだぞ!?」
「グルァァァアア!!!」
その見事なまでの連携にアーマードベアは翻弄され、バツは余裕の表情を浮かべた。
(この調子で行きゃ余裕で倒せるなー。なんだろう、装備を付けただけっていえばその通りだがしかし、余裕過ぎても思うところはあるなぁ。)
バツの気が抜けかけたその時、ルクスの上空から突然気配が現れた。
「gluaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ッ!?ルクス!!左後方に旋回!距離取れ!」
「キュッ!?」
――ドンッ!!
間一髪で逃れられたが、上空から現れたのは、もう一体のアーマードベアだった。
「gluaaaaaAaaaAAAAAaaAAAAaaAAaAAAAA!!!!!!!」
「くっ!!体が硬直しやがった.........!!」
突然現れたアーマードベアの咆哮に襲われ、体が硬直する。
その隙に1体目のアーマードベアが肉薄する。
「グルアァァァ!!!!」
「gluuuuuuaaAAAA!!!!!!!」
「な、なんだ........??」
しかし、2体目のアーマードベアが間に入って、その姿はまるでバツたちを守るような、そんな風に見えた。
「まぁいい、この隙に攻撃当てまくれ!!急な乱入なんぞ気にせずに殺るぞ!!」
「キュー!!」
『承知、”影針突壊”』
バツたちはこれ好機とアーマードベアに攻撃を仕掛けた。
火と毒に塗れた小竜の連撃、影使いによる回避困難の刺突に襲われた1体目のアーマードベアはほどなくして力尽きた。
「gluaaaaaAaaaAAAAAaaAaaaaaa!!!!!!!」
「なんだよ俺らの味方ってわけじゃねぇのかよ..........!?」
「gluuuuuuu..............glaaa!!!」
「ッ!?やべっ!!全員下がれ!!」
怒り狂うアーマードベアが吠えた次の瞬間、バツたちがいた地面が隆起し、土の柱が生えた。
「おいおいやべぇって、下がってなきゃ死んでたな........」
間一髪、危険察知が反応したおかげで難を逃れたバツたち。
しかし、乱入者によって落ち着く暇はなかった。
「一旦仕切り直しだ!!ニト!錯乱で兵ともらってくれ!今度は余裕をもって回避よろ!ルクスは隙を見て攻撃だ!SPも考えて攻撃しろ!俺は一度あいつを鑑定する!!」
――鑑定
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【対象:アーマードベア 変異体】
種族:獣型
レベル:20
契約適正:低
危険度:格上
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鑑定で見えたそこには、変異体の文字が。
身に覚えがない。がしかし、本能で理解できた。
あいつは俺への恨みで生まれた存在だと。
「まずい、変異体とかわけわかんねぇことになってやがる.....!!」
『変異種、ひさびさに見た、何かうらみでも買った?』
「俺が知ったこっちゃねぇが、ついこの間代わりに倒された熊畜生しか考えられねぇだろ!?」
『納得、プライドすてて逃げたバツに罰?』
「うまいこといってんなよァ!!」
この張らせる機会など訪れるはずがなかった戦いは真の意味を以って決戦となる。
乱入者っていいですよね。
モンハンだとくっそむかつきますけど。
変異種初登場です!出そうと思ってたんですよねぇ、プライド捨てて主人公が逃げたあたりから。笑
まぁ、言っちゃえば同じ状況が発生した場合、変異種はいとも簡単に生まれます。その条件がシビアで且つ難易度が高いだけで。
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