第91話 地底に眠る懺悔と傀儡⑩
バツたちの視点に戻ります!!
「.............さて、かれこれ20時間ほどですかね。あぁでもダンジョンの外だとまだ1時間くらいしか経過してませんから少し感覚はズレそうですが。まぁいいでしょう♪だいたい体の動かし方とかは慣れましたか??」
「.............あぁ、慣れたから。ちょっとタンマ。うぷっ.............」
『しんじゃ、う...........』
「...................グルゥ。」
「クルルゥ、クル、クルァ!!」
「ふふっ♪ホムラさんは一番元気ですね!!その調子ですよ?」
「クルルゥ!!」
あの後ダンジョンの中でランスロットとの模擬戦を無限にやった結果。
バツ:82回死亡。うち43回即死。
ルクス:97回死亡。うち80回即死。
ニト:41回死亡。うち15回即死。
ホムラ:106回死亡。うち3回即死。
災禍:82回召喚解除。自立行動による戦闘時間2時間14分(ダンジョン内)
なんだこりゃ。俺らたとえデスペナルティなかったとはいえ死にすぎだろ...........
ランスロットが遠慮なくやってくれたのは本当に感謝しかない。だけどブレーキだけはつけてほしかったなぁ............
「では反省会とまいりましょうか。バツ様。」
「はいっ。」
「バツ様は本来戦闘のできない種族。ですが、加護や称号の副次効果、そして災禍様のおかげで自分自身でダメージを稼ぐことができます。その点ではあの闘争心と負けん気は見事なものです。
「だろ?やっぱ褒められるのh「ただ、それが欠点でもあるのは重々承知ではありませんか?」............はい、その通りでゴザイマス。」
「その闘争心から最近は見えていた部分が見えておらず、変なミスばっかりされますよね?それでは何でも屋など夢のまた夢でございます。そのような存在になるたくばその熱量を表に出さず、常に冷静で且つ本能的に動きましょう。周りに合わせるのではなく、その状況に身を置き、委ねるのです。」
「状況に身を置く..........」
「そうです。今まではその状況をリアルタイムで把握し、都度指示を出していたと思います。それでも十分ですがそれ以上を求める場合、状況に対応するのではなく適応する必要があるのです。それも質の高い状態で。」
「..............むずくね?」
「事実かなり難易度は高いです。ですが、それをやらずに勝利はありませんし、ありえません。今回私たしが相対する存在とはそのレベルです。私でも勝てはしますが苦戦を強いられると思います。」
そんなレベルの存在に俺ら立ち向かうの??
これエンドコンテンツじゃね??
「バツ様は類まれな才能をお持ちです。それをフル活用せずにどうするのですか?持てるすべてを使ってください。強い行動に甘えないでください。全身全霊で挑みなさい。よろしいですか?」
「あぁ、どれほど甘い考えでいたのかはハッキリ感じた。次はもっと成長した状態でやる。」
「それでいいのです。では次、ニト様。」
『..............ずたぼろだったのはりかいしている』
「ニト様はまぁ、ポテンシャルを制限されている状態と考えれば非常に立ち回りはいいと思います。ただ、バツ様がレベル50に行かないとかなり今回の戦いは厳しいでしょう。ですので、今はただ生き残る術、相手を邪魔する術をできる限り考え出してください。バツ様たちのためではなく、あなたが生き残るために。」
???生き残るための術がチームのためになる??
なんじゃそりゃ。
『............疑問、それはチームの動きじゃない、なぜ?』
「ニト様、あなた相手の気配を読むのが得意ですよね?」
『肯定、1kmくらいなら把握だけはできる』
「それは重畳。であればです。その気配を先読みし、相手の動きを誘導できればそれはチームのためになりますよね?」
『.............肯定、でも関係ある??』
「大ありですよ!!要は、あなたが生き延びようと必死に張り巡らせた罠や奇策、生存本能に従った行動が全てチームのためになるんです!!あなたの持つスキルは考え方によっては最凶の妨害になりますから。」
『..............承知、少し考えてみる』ズズズズ............
あー、ワンフォーオール・オールフォーワンってわけじゃねぇけど、ニトが最善を尽くすことがチームのためになるって言いたいのか。
まぁ、実際俺が50なるまではステ値的にも低い状態だから、俺も頑張らねぇと。
「はい、お願いします。では、ルクス様。」
「グルゥ!?.............グルァ。」
「ルクス様はもう少し遊んでください。真面目ゆえ動きが硬いです。」
「グルゥ...........」
あぁー俺の指示出しも悪かったからなぁ。俺にも効く指摘事項だなぁ。
「あ、バツ様。あなたの指示出しは悪くありませんよ。むしろ良かったです。ただ、出す頻度が多すぎるというのが問題です。そこを反省して下さい。」
「あ、はい。」
エスパーかよ。
「で、話を戻しますが、ルクス様。まぁ契約獣である以上、契約主の指示は優先度第一位。それは覆らぬ事実でございます。ですが、主従関係だけがこの契約というものなのでしょうか?」
「グルゥ??グルル、グルゥ、グルルァ!!」
「ふふっ、少しは気づいていただけましたね。そうです。契約とはあくまで相互関係の構築の一種でございます。確かにこの世界においては重要な役割を果たしてはおりますが、大事な部分ではありません。大事なのは、その契約主に自分自身が何を捧げられるかでございます。」
「それ言っても大丈夫なやつ??」
「んー、まぁ大丈夫でしょう。ダメだったところでどうにもできませんからね。さて、何を捧げられるか。これは単にモノだけではありません。阿吽の呼吸による連携力、先陣を切る突破力、味方を守り続けるだけの防御力。いっぱいありますよね。それを見出していくのです。」
「................グルゥ??」
「..........急に俺をジィーっと見てどした。なんかついてるか??」
「グルゥ。」
「あ、なるほどで。俺テレパシーはできんよ??」
「グルァ!!」
「いや、無理なもんは無理。」
「ほらほらルクス様。わがままは駄目ですよ。自ずと見えてくるはずです。ルクス様がバツ様のために何をしてあげるべきか。」
「...............グルァ。」
んー、ルクスの役割...............
遊撃とはしつつも、どこか接近戦をゆだねてしまう節はある。
それがあんまよくなかったかなぁ.............
「では最後にホムラ様。」
(.............我には何もないということか?)
「んー、災禍様は装備型契約獣ですし、結局使い手の腕が立つかどうかですから。」
「ぐふぅ。心にぐっさりナイフが..........」
急に刺されたんだが?
「では、ホムラ様ですが。まずは精神体に慣れましょう。ホムラ様の良さが慣れていないことによってすべて失われてしまいます。」
「クルルゥ。」
「そうですね。普通であればなかなか練習できませんが、そこは我らがクラン。このダンジョンがありますから、存分に利用していきましょう。」
「クルァ!!」
「あとは賢者の使い道です。今はなかなか覚えきることは難しいと思います。ですが、これも鍛錬すれば自ずとそれに見合ったスキルも生えてくるはずです。なので、今できることを全力でやりましょう。」
「クルルゥ??」
「ふふっ、大丈夫ですよ。その時は私がちゃんと見てあげますからね。」
「クルルゥ!!」
おぉ、ホムラの戦闘経験値から優しめのアドバイスだ。
ランスロットまじで教育者向いてるな。
「さて、反省会は一旦これで終わりですが、皆様相当スキルなどの練度が上がったと思います。なので、1時間休憩後にもう一度やりますよ。」
「スパルタすぎる。」
「それくらいやらないと勝てませんからね。」
『おにく食べたい』
「えぇーこの疲労感で肉かよ...........俺は素麺が食いてぇ。」
「グルルァ!!!」
「クルルゥー!!!」
「そこ言い争わない!!無駄に体力を使うんじゃねぇ!」
肉のことになるとほんとに周りが見えなくなるなこいつら...........
「おーい、飯作ってきたぞー。」
「お、丁度いいところに。ほらお前ら。兄貴が飯持ってきてくれたって。」
「「『ッ!?』」」
「な、お、ちょいこらそんながっついてくるな!?まだ準備してんだろうがちょっと待てって!!」
「”グラビティ”!!」ズゥゥゥゥン..........
『............バツ、おもい』
「グルァ!!」
「クルルゥ!?」
「お前らが言うこと聞かねぇからだろうが。ほら、おとなしくしてろ。」
「料理人としては嬉しい限りだがねぇっとぉ!!」ドンッ!!
「................なにこんな量作ってきたんだ??」
「カレーだ。」
「カレー...............!!」
兄貴の作るカレー。絶対うまいやん間違いないやん..........!!
「ちなみに、この料理はあr「よしお前ら並べ!!今からよそうから言うこと聞けよー!!」...........大事なことまだ話してないんだけどなぁ...............」
「グルァ!!」
「クルルゥ。」
『このふくざつなにおい、これが............カレー...............!!』
よーし全員もらったなー。
んじゃ、いっただっきまーす!!
♢
「にひへも、こりゃうふぁいな。いい辛はでお肉がほろほろしへりゅ。」もきゅもきゅ
『...................』ばくばく
「グルルゥ。」がつがつっ
「クルァー!!」
「ははっ!お前らいい食いっぷりだぜ!!」
(.....................憎。)
「災禍様、大丈夫です。進化の兆しが出ていますから、もしかしたらですよ?」
(おぉ!!)
「んぉ??らんひゅろっほはちゃんと食べへるふぁ??」
「はい、たいへん美味しくてすでにおかわり5回目です♬」
「食いすぎだろ!?(ぽわぁぁぁん)...........ん?なんだこれ。」
「お!!ようやく出たか!!いやぁー失敗してたらどうしようかと思ってたぜ!!」
「おい兄貴。こりゃなんだよ?」
「へっへーん、こいつぁ俺特製スペシャルカレーだ!!食ったらステータスが割合上昇するぜ!!」
「は??」
え、ガチやん2割増えとるがな。
「飯食っただけで上がるとがやばすぎ。バフ料理なんて作れたのかよ!?」
「大変だったぜ、いろんな食材も試したし、調理法も試行錯誤した。でもまぁ結局最高の設備に最高の食材があれば、時間をかけて大事に料理したらあら不思議。完成したわけよ。」
いやなにそれファンタジーじゃん。
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【アイテム情報】
名称:ザン特製スペシャルカレー
レアリティ:特級
分類:料理
効果:30分間全ステータス20%上昇
説明:
料理人ザンがクランメンバーのことを思いながら丹精込めて作られた傑作。
これを食べ終えてから一定時間の間力がみなぎるが、連続的に効果は得られない。
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「クランメンバーのことを思いながら、ねぇ..............(ニタァ)」
「仲間思いのお優しい方ですね。(にっこり)」
「や、やめろ!!見てもいいが口に出して読むんじゃねぇ!?」
「いいじゃねぇか兄貴!!恥ずかしいもんでもないだろ??」
「お前のそのニタリ顔が気に食わねぇ!!」
ニタァってなっちゃうよねぇ~。
「いいからさっさと食ってまた鍛錬でもして来い!!どうせこの後はよほどのことがない限り鍛錬するんだろ?お前らに命運がかかってんだ。頼むぞ。」
「............あぁ。任せろ。」
さて、ぱぱっと体休めて鍛えなおしますか!!
料理に効果が付与されました。
まぁ特定の動作を踏めば出来上がりますけど、割と確率論ですね。
一応マスクデータ的なのはありますが、まぁザンの兄貴NPCですから。ちょっとPLとは条件は変わりますね。
さて!!準備の模様をお届けしていましたが、次からはクエスト本番に入っていきます!!
頑張ってこのレイドクエスト走り抜けますので、高評価・ブックマーク、感想やご意見等ございましたら気兼ねなくぽちっと!!してもらえればモチベーションになりますので、よろしくお願いいたします!!リアクションスタンプもお待ちしております!




