4話〜保安組織の抵抗4〜
先週と今週の金曜の投稿が出来ずすいません⋯
今回は警察がメインですね。少し短くなってしまいました。
三日目 朝10∶12―
東京沿岸某所
丁度この時期は夏休みのため、家族連れや友達と一緒に東京に観光に来る人が多く、この東京湾が目に入る沿岸にも多くの人々が訪れていた。
日が高く昇り太陽の暑い日差しが照り付け、今日も気温が30度超えの猛暑の中、海水の潮の香りがするこの場所は沢山の日傘を差した人達が行き交っている。
生後二、三歳程度の可愛らしい赤ちゃんが二十代程の黒髪の母親のワンピースの裾を引っ張って構って欲しそうにしている。
『ねぇ〜ねぇ〜あのお船はなぁにぃ?』
そして、質問に応えようと対乳幼児対話で返答していた時。
『どれどれ、どのお船……』
駆逐艦程の大きさや駆逐艦より一回り大きい帆船が海面を埋め尽く勢いで迫って来ていた。
先程まで居なかった筈の帆船が現れた事により現場では混乱が生じていた。
その頃―
助手席にいる女性警官が斉藤順子、愛宕署所属巡査。
小動物の様に愛らしい見た目でありドジっ子ではあるが時々勘が鋭い。
隣の運転席にいるのが加藤聡太巡査部長、常に周りを見ており、どんな時でも冷静沈着で、人情深い人である。
最後に、後部座席にいるのは松山俊輔巡査、彼は誠実ではあるが効率を重視しすぎている所が目立つ。
『今日もいい天気ですね〜』
『そうだなきょ』
斉藤巡査の会話に対し返答していた時。
『ツッッ⋯警視庁通信指令本部より各巡回パトロール中の警官に達する。港区沿岸全域にて帆船が接岸しようとしていると情報あり、もうすでに上陸されているところも確認されている模様。直ちに住民を鉄道高架下まで避難誘導して下さい。 終わり次第直ちに鉄道高架より先に退避して下さい!もう一度繰り返します…』
突如として緊迫した無線が流れ、車内にいた三人はすぐさま海の方を注視した。
少し前から外が騒がしいと思っていたが、そんな大きな問題は起きていないと思っていた三人は驚きを隠せず声が漏れていた。
『えーーーー!?』
驚いたが直ぐに加藤巡査部長は二人に指示を出している。
『おい、まだあの帆船は距離がある。今のうちになるべく多くの人を避難させる。斉藤巡査!君は松山巡査と共に歩道にいる野次馬に避難を呼びかけてくれ!それが終わり次第、避難してくれ』
『わかりましたが⋯巡査部長はどうするんですか?』
『俺はこれより、拡声器を使ってこのあたりを巡回して回る。言い忘れていたが避難誘導が終わったら直ぐに指定の避難エリアまで後退しろ』
『『了解しました』』
『分かったなら早く動け!時間がない!!』
巡査部長の強張った表情を見て何かを察した二人は無言でやるべきことを始めるため走って行った。
『ここは危険です!我々の指示に従って避難してください』
避難していく人々は我先に逃げようとする者が多く、更に東京は道幅が狭い道が多いため渋滞が起きて思うように住民の避難が進んでいなかった。
避難している人々の最後方で後ろの様子を確認していた佐藤巡査と松山巡査と途中で合流した警官三名と共に見ていた。
そこには緑色の肌に細長い耳を持つ小柄な人柄の生物がこちらに向かって走ってきた。それは下半身にズボンを履き、両手あるいは片手に短剣や棍棒、数体はロングソードを持っていた。
『なんなんだ、あれは⋯まるでゴブリンみたいじゃないか!それに⋯あいつら笑っていないか?まずいんじゃないか、あれ⋯』
松山巡査が叫んだ。
『全員!銃を構えろ!あれは明らかに殺意を持っている。こちらもやらないとやられる。俺が言ったら撃て。』
全員が静かに頷き、ニューナンブM60をホルスターから抜き出し、両手で構えた。
その後すぐに親指で撃鉄を後ろに倒し、トリガーに手を掛けた。
『構え!まだだ、もっと近づくまでまだ…』
周りの警官たちは手が小刻みに震え、手汗が出ており息が荒く、視線が泳いでいた。
周囲は騒がしいはずなのに異様な静けさを感じた・・・。
10m以内に入った時
『撃てェ〜』
掛け声と共にニューナンブM60のトリガーを四人がほぼ同時に引いた。
その先では、五体のゴブリンが力尽きていた。ゴブリン達は何も関心を示すこと無く仲間の亡骸を踏み越えて突進してきた。
『やっぱり来るか…仕方ない。このままやり続けるぞ!』
その後も拳銃の射撃音とゴブリンの叫びのみが鳴っていた。
30分程経過――
未だに空気を突き刺す小さな音や空気を切り裂く音そして、金属のぶつかる音ばかりが聞こえ、最初の頃に比べると拳銃の射撃音が少なく静かであった。
息は荒く、全身が汗で濡れていた。しかし、ゴブリンの数は明らかに減っていたため誰もが希望を抱き始めていた。
ーその瞬間、俺達の視界が突如眩い光に包まれるまでは…
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