表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男女逆転した乙女ゲーのヒロインポジに転生した俺は、尊みがすごい悪役令息?を全力で溺愛します!  作者: サンボン
第1章 悪役令息?の尊みがあふれ過ぎるので忠誠を誓おうと思います。
46/53

第44話

ご覧いただき、ありがとうございます!

 次の日の朝。


 俺は朝食を摂るために食堂に降りると。


「あ、ジル!」


 先に来ていたアルザ様が、最高の笑顔で出迎えてくれた。


「おはようございます、アルザ様」

「うん、おはよう!」


 はあ……久しぶりに尊いアルザ様を見た気がする。

 というか、昨日のアレでアルザ様の胸のつかえが取れたんだったら何よりだ。


 やっぱり、アルザ様にはずっと笑顔でいて欲しいから。


「では、私も早く朝食を食べ終わりますので、久しぶりに学園までご一緒「あ、ご、ごめんジル……ちょっと色々とすることがあって、今日は学園に行けないんだ……」……そ、そうですか……」


 くそう、久しぶりにアルザ様とご一緒できると思ったんだけどなあ……。

 ま、まあ、今日の夜に向けて準備されたりするんだろうから、仕方ないんだけど……。


「あはは……そ、それよりその、こうやって面と向かって逢うのも久しぶりなんだから、もっと色々とお話ししようよ!」

「そ、そうですね……」


 俺はせっかくのアルザ様との楽しいひと時を壊したくない一心で、アルザ様が傍にいらっしゃらなかった間の出来事を一生懸命に話した。


 そして。


「むううううううううう!」


 ハイ、アルザ様が荒ぶっておられます……。


 どうやら、ベルの話ばかりしたことに、アルザ様がヤキモチを焼いてしまったみたいだ。

 といっても、アルザ様との絡みがない間、ほぼずっとベルと一緒にいたから仕方ないよな!?


 まあ、最近は殿下も公務だのなんだので忙しくてほとんど学園にいないから、ベルも俺の傍にいても何の問題もなかったし。

 それに、アルザ様のこともあったし……っていうのももちろんあるけど、やっぱりベルが傍にいてくれるのは俺としても嬉しいわけで。


 ……まあ、こんなことアルザ様には絶対に言えないけど。


「ふーん、へーえ、ほーお……ボクがいなくてもジルは楽しそうだねえ」


 うん、言葉にトゲしかない。

 つか、色々と意地悪されている時よりもつらいのはなんでだ!?


「そ、そんなことはありません……このジル、アルザ様とご一緒できない日々が続き、寂しゅうございました……」

「ふあ……ほ、本当に?」


 お、アルザ様が上目遣いで尋ねてきた。チョロイ。


「はい、本当ですとも。俺はいつも胸が張り裂けそうでした……」

「ふああああ!?」


 あはは、久しぶりにアルザ様の「ふああああ」を聞いたなあ……って。


「おっと、そろそろ学園に行く時間ですね……サボろうかな」

「ダメだよ、ジル! ちゃんと学園に行かないと!」


 ぐむう、アルザ様に叱られてしまった。


「仕方ない……後ろ髪を引かれる思いですが、大人しく学園に行ってきます」

「そうしなさい」


 というわけで、俺は急いで支度をすると。


「では、行ってきます」

「うん、行ってらっしゃい!」


 ウーン、主君に見送られての登校……いいんだろうか。


 だけど、嬉しくない訳がない。


「はい!」


 俺は元気よく返事をすると、学園へと駆け足で向かった。


 ◇


「ベル、アルザ様からは了承いただいた。今日の夜、決行だ」


 昼休み、学園の校舎裏で俺はベルと打ち合わせをする。


 俺達は今日、アルザ様をフレイレ領へと送り届ける。

 そのための手筈は整っているし、フレイレ領までの街道には所々にうちの家の者達が事前にスタンバっている。


 うん……アルザ様さえ無事に領内に入れてしまえば、たとえ王国だとしてもアルザ様奪還は不可能だ。


 ただ。


「ベル……今回は、君を巻き込んですまない……」


 そう……ベルには、フレイレ領内に入るまで、アルザ様の護衛をお願いしている。

 その実力は確かだし、何より、俺がアルザ様と同じくらい信頼している女性(・・)だから。

 とはいえ、危険であることは確かで、そんなものに巻き込んじまった俺は……。


「フフ。ジル、そんな顔をするな。私は、ジルが私を頼ってくれたこと、本当に嬉しいんだ……」


 そう言うと、ベルはそっと胸に手を当てて目を細める。

 その姿に、俺は不覚にも見惚れてしまった。


「……無事、アルザ様を送り届けたら……いや、いい」

「? フフ、変な奴だな」


 危なっ!? 危うく死亡フラグを立てるところだったぞ!?


 は、発言には充分注意しよう、そうしよう。


「では、手筈通り夜になったら、学園のすぐ外で合流しよう」

「ああ」


 俺はベルとコツン、とお互いの拳を合わせた。


 ◇


 今日の授業が終わり、俺は急いで帰る支度を始める。


 ……いよいよだ。


「あらジル、何だか眉間に皺が寄ってるわ?」


 エリザベッタ殿下が眉間に人差し指を当てながら、クスクスと笑う。

 いかんいかん、顔に出ちまってる……。


 俺は自分の眉間を指でほぐす仕草をすると。


「あれ~? ジルベルトさん、面白いことしてますね~!」


 テオ公がふらっとやって来て、俺の顔を下から覗き込んだ。


「はい、どうやら授業が大変過ぎて、眉間が凝り固まったようです」

「あはは、それは大変です~」


 などと暢気に笑ってるが……コイツのことだ、俺に不審な様子がないか、探りを入れてるんだろう。

 つか、そんなボロなんか出すかよ。


「では、私はこれで失礼します」

「ええ……さようなら」

「バイバイです~!」


 去り際に一瞬だけベルと視線を交わしてから、殿下とテオ公に見送られて俺は教室を出る。


 少し駆け足で帰ったおかげで、思ったより早く寮に帰ると。


「ジルベルト様」


 なぜか、玄関でイザベルさんが立っていた。


「は、はあ……ただいま帰りました。あ、そうだ、アルザ様は今どちらに?」


 俺はキョロキョロとしながらイザベルさんに尋ねると。


「アルトレーザ様は、本日ご実家にお帰りになられました」

お読みいただき、ありがとうございました!


次回は明日の夜投稿予定です!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
▼新作投稿しました! こちらもどうぞよろしくお願いします!▼
【俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ】
― 新着の感想 ―
[良い点] アルザ様は実家に帰らせていただいちゃいました?! えーーどうなっちゃうんだろう!? 逃避行が……
[良い点] やはり、そうなりますか・・・ 人を思う気持ちは時として残酷ですよね。 それが逆に相手にとって辛いことになるかを分からない。 自己犠牲はその犠牲になっている人間を殺しますね(・ω・)ゞ
[気になる点] 厶ッ?帰った?行動を読まれたか? [一言] ジルならなんとかしてくれるべ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ