表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男女逆転した乙女ゲーのヒロインポジに転生した俺は、尊みがすごい悪役令息?を全力で溺愛します!  作者: サンボン
第1章 悪役令息?の尊みがあふれ過ぎるので忠誠を誓おうと思います。
17/53

第15話

ご覧いただき、ありがとうございます!

「ふう……」


 夕食を終え、一人部屋へと戻ってきた俺は、ベッドに寝転がりながら一息吐いた。


 さて……学園初日を終え、とりあえず攻略対象の五人は確認できた。

 やっぱり一癖も二癖もある連中ばかりで、誰から手を付けたらいいか、本当に悩みどころではあるが……うん、どうしよう。


「でも、やっぱり最初は無難なところから始めたほうがいいかなあ……」


 そうなると、一番攻略が簡単なベル公が手っ取り早いけど……って、イヤイヤ! アイツから手を付けたら、それこそ想いが重すぎてあっという間に修羅場が形成されかねねえぞ!


 じゃあ次はとなると……トニア?

 ええー……でもアイツ、俺なんかよりむしろアルザ様への好感度が爆上げなんだけど……。

 逆に俺なんか、今日一日で評価が底辺まで落っこちていそう。


 うん、これも却下。


「うーん……いきなり本丸のエリザベッタ殿下を攻略する、か?」


 ミラ公やあざといテオ公からってのもないわけじゃないけど、俺、この二人とはほぼ接点ないし。


 それに、殿下は“殿下”だけあって馬鹿じゃない。

 俺が上手く交渉できれば、強力な味方になってくれる可能性が高い。


 ただし。


「うん。絶対あの人、俺に意地悪しそう」


 俺というか、俺とアルザ様二人まとめて、だけど。


 でも、殿下とアルザ様さえ上手くいけば、婚約破棄されることもなく、最悪闇落ちルートは防げる。


「……よし」


 腹が決まった俺は、決意を込めて力強く頷くと。


「なにが『よし』なんだ?」

「おわっ!?」


 いつの間にか、アルザ様が俺のベッドを覗き込んでいた。


「あ、い、いえ! 明日からの授業に向けて、気合を入れていたのです!」

「そうか。たしか明日は、全クラス合同で魔法適正を調べるんだったな」


 俺の咄嗟の言い訳に特に疑問に思うこともなく、アルザ様は明日の授業について思案している……って。


 そういえば……その魔法適正確認の場で“例のイベント”があって、ヒロイン(俺?)の聖属性魔法が覚醒するんだよな……。

 一体俺のどこにその素養があるのか、甚だ疑問だけど。


「ボクはこう見えて、水属性と風属性の両方が得意なんだ」


 そう言うと、アルザ様が誇らしげに胸を張る。


「へえ、水属性と風属性の両方ですか! それは“船乗り”としては最高ですね!」

「そうだろう! ボクは“船乗り”としても優秀なんだぞ!」


 漁師町出身の俺は、やっぱり海と縁が深い関係で、水属性と風属性に興味を示してしまう。

 だって、風が無くても船を動かせるし、海が荒れても何とかなりそうだし。


 だけど……何でアルザ様は、“船乗り”を褒めたら喜ぶんだろう?

 船に興味でもあるのかな?


「あのー……アルザ様、もしよろしければ、一度うちの家の領地にお越しになりますか?」

「っ!」


 俺がおずおずとそう尋ねると、アルザ様が顔を上気させて息を飲んだ。


「そ、それは、どういう意図でだ……?」


 まるで俺を窺うように上目遣いで俺を見るアルザ様。

 お、俺、変なこと言ってないよな?


「あ、ああいえ、以前にもお話ししましたが、うちの領地は漁師の街でして、海に面しておりますので船に興味がおありなら、一度船にお乗りになられるかな、と……」

「む……あ、ああ、一度乗ってみたいものだな」


 俺が提案の理由を説明すると、アルザ様は少しだけガッカリした。何で?


「だとしたら……夏休みにでも、キミの家に行ってみたい、な……」


 そう言いながら、チラリ、と俺の顔を見る。

 で、何でモジモジしてるの?


「はい、ぜひお越しください! 大したことはできないかもしれませんが、精一杯おもてなしさせていただきます!」

「っ! う、うん!」


 俺がお誘いすると、アルザ様がすごく嬉しそうに返事した。

 はあ……その表情、眼福でございます。


「よ、よし! 今年の夏休みはジルの実家で過ごすとして、あ、明日の魔法適正の確認、ボクと一緒にするぞ!」

「あ……」


 あー……やべ、すっかり忘れてた。

 俺、明日はアルザ様とはご一緒できねーわ。


「む、何だ?」

「あ、いえその……あ、明日の魔法適正の確認、申し訳ありませんが別の約束がございまして……」

「……約束って?」


 う、うわあ……アルザ様、メッチャ睨んでる……。


「そ、その……殿下から供をするようにと仰せつかっておりまして、その……」


 はい、ウソです。

 殿下とそんな約束はしておりません。


 だけど、明日の魔法適正確認は、殿下(正確には攻略対象の誰か)と一緒じゃないと、聖属性魔法に目覚めるイベントが起きないんです……。


「……フン。別にボクはキミなんかと一緒じゃなくても一向に構わないよ。ただ、友達もいなさそうなキミを憐れんで、たまたま声を掛けただけだからな」


 そう言うとアルザ様は俺を一瞥もせず、唇を噛みながら自分のベッドへと昇って行った。


 ……悪いこと、したな。


 でも……これはアルザ様を救うために必要なんです。

 だから、どうかお許しください。


 俺は心の中でアルザ様に何度も謝りながら、自分のベッドに潜った。

お読みいただき、ありがとうございました!


また、今年はこの「悪役令息?」をはじめ、私の多くの作品をお読みいただき、ありがとうございました!

来年も変わらず精進して執筆してまいりますので、どうぞよろしくお願いします!


次回は明日の夜投稿予定です!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
▼新作投稿しました! こちらもどうぞよろしくお願いします!▼
【俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ】
― 新着の感想 ―
[良い点] アルザ様とのやりとりが尊過ぎて聖女設定忘れかけてましたwww アルザ様って結構感情が動くから可愛いですね〜! さぁて、聖魔法には無事目覚めることができるのか――!?
[一言] 来年もよろしくです〜!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ