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男女逆転した乙女ゲーのヒロインポジに転生した俺は、尊みがすごい悪役令息?を全力で溺愛します!  作者: サンボン
第1章 悪役令息?の尊みがあふれ過ぎるので忠誠を誓おうと思います。
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第11話

ご覧いただき、ありがとうございます!

「おお……すごい……」


 講堂に着いて中に入るなり、俺は思わず圧倒されてしまった。


 や、ひな壇には王様と王妃様、各大臣の席が用意されていて、入学生、在校生は今か今かと入学式の開始を待ちわびている。

 まだ時間は早いはずなのに、他の学生はいつの間に集まってたんだよ。


「ジル、そんなに緊張することはない。普段通りでいいんだ」


 俺の緊張をほぐすためか、アルザ様がニコリ、と微笑みながら話しかけてくれた。

 本当にあなたは女神ですか……って、いや、男だから女神はおかしいだろ。


「そ、それで、私達はどこに並ぶのでしょうか?」

「どうやらクラスごとに並ぶようだな。ホラ、クラス名の書いたプラカードを持つ者がいるだろ?」


 そう言うと、アルザ様がそのプラカードを指差す。


「本当ですね。それじゃ、行きましょう」

「うん……」


 あ、アルザ様がすごく悲しそうな表情を浮かべた。

 ま、まあ、俺と同じクラスになれなかったことをそんなにガッカリしてくれるんなら、俺としては嬉しいんだけど。


「あ、はは……ホラ、授業が終われば同じ寮に住んでいるわけですし、それに、実技の講義などは一緒にできますから……」

「う、うん! そうだな!」


 ホッ、やっぱりアルザ様は笑顔が一番だ。


 んで。


「あうう……アルザ様とは別のクラスですかあ……」


 ここにもガッカリしてる奴が約一名。

 つか、同じクラスで、しかもヒロイン? の俺がいるのにその態度はどうよ?


「ま、まあ、早く自分達のクラス席に行きましょう」


 そう言って、俺達は各々のクラス席へと移動するんだけど。


「な、なあ……」


 制服の袖をクイ、とつままれたので見ると、アルザ様が少し不安そうな表情で俺を見ていた。


「ど、どうされました?」

「い、いや、その……キ、キミはボクと同じクラスじゃないことについて……い、いや、いいんだ……」


 ……本当にアルザ様は尊いんだけど!?


「もちろん、私もアルザ様と同じクラスになれなくて、少々……いえ、かなり寂しいのは事実ですね」

「っ! そ、そうか……えへへ……」


 そう言って俺が肩を竦めると、アルザ様が嬉しそうにはにかんだ。

 ああもう! てえてえ! てえてえ!


 俺はそんなイケナイ気持ちを必死で抑え込みながら、自分のクラス席へと向かうのだった……。


 ◇


「……以上で、在校祝辞を終わります」


 学園の生徒会長が俺達新入生に向けたメッセージを述べると、また自分の席へと戻って行った。


 それにしても。


「フフ……どうしたの? ジル」


 なんで俺の席、エリザベッタ殿下の隣なんですかねえ?


 お陰でさっきから後ろに控えるベル公の妬み(そね)みが半端ないんだけど。今にも剣で斬りかかってきそう。

 といっても、当然そんなもの、この場に持ち込みできる訳ないんだけど。


「続いて、新入生答辞!」

「はい」


 司会進行役の先生が高らかに告げると、エリザベッタ殿下が立ち上がり、俺の前を通過して壇上へと上がる。


 ふむ……さすがは殿下、堂々としたものだなあ。


 などとくだらないことを考えていると。


「……いい気になるなよ(ボソッ)」


 このベル公、ホントに何言っちゃってるの!?

 ほらあ、反対隣に座るトニアが『ヒイイ』って悲鳴上げてるぞ!?


 その時。


〇『ふむ……これから殿下が素晴らしいお言葉を述べられるというのに、片腕であるあなたはくだらない嫉妬でそれを台無しにするつもりですか?』

〇『いい気になどなってはおりません。殿下への想いは、あなたにはかないません』

〇『……何か不安でもあるのですか?』


 ハイ、選択肢きました。


 ああ、あのベル公がヒロインに興味を持ち始めるイベント、ここで来るのかあ。

 ゲームだと、入学式が終わって教室に移動した後なんだけどなあ。


 やっぱり、ゲームとは少し違う、のか?


 でも……俺、このベル公ルートに入りたくないんだけど。

 とはいえ、いざという時のために保険はかけておいたほうがいいし……仕方ない、かあ。


「……何か不安でもあるのですか?」

「っ!?」


 俺の背中越しに、ベル公の息を飲む音が聞こえる。


「……私に不安などない」

「本当ですか? 私には、あなたが不安と焦りに駆られているようにしか見えませんが?」

「っ! きさ「シー、今は殿下が答辞を述べられているところです。お静かに」むぐ……」


 俺の言葉で激高したベル公が叫ぼうとしたのを、俺は人差し指を唇に当てて窘める。

 ホント、場所を弁えろっつーの。


「思い過ごしなら良いのです……ですが、本当に何かあるのでしたら、このジルベルト、お話をお聞きすることくらいはできますので」


 そう言って俺は、ベル公にニコリ、と微笑んだ。


「っ! ……フン」


 お、ゲームと同じようにベル公の奴、顔を赤らめながらそっぽを向きやがった。

 フフフ……コイツは剣一筋に生きてきて、かつ、女(男)連中からは怖がられて敬遠され続けてきたから、こういった異性からの好意には弱いのだ。


 見ろ、そっぽを向いているはずなのに、チラチラとこちらを見てるじゃねーか。

 まあ、“束縛のアゼリア”では一番攻略が簡単な仕様だしな。要はチョロインである。


 さて……後は、これからゲームのタイトルよろしく、ベル公のおもくそ重い想いと付き合ってかなきゃいけないってことだけど……って。


「……女たらしです」


 ハイ、トニアに白い目で見られ、俺の好感度が下がった模様。


 ……上手く行かないなあ。

お読みいただき、ありがとうございました!


次回は明日の夜投稿予定です!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

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【俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ】
― 新着の感想 ―
[良い点] ジルくん……君も「あれ?何かやっちゃいました?」系無自覚主人公なのかぁ!?笑 選択肢は分かってるのに何故か斜め上に行くのが面白いなぁwww そしてアルザ様……てぇてぇ!!
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