表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男女逆転した乙女ゲーのヒロインポジに転生した俺は、尊みがすごい悪役令息?を全力で溺愛します!  作者: サンボン
第1章 悪役令息?の尊みがあふれ過ぎるので忠誠を誓おうと思います。
12/53

第10話

ご覧いただき、ありがとうございます!

 殿下達と別れ、俺とアルザ様は入学式の会場となる講堂へと向かう……んだけど。


「コレ……何でしょうかね……」

「分からん……」


 俺は地べたに寝ている長身で細身の女の子を指差しながら尋ねるが、当然アルザ様にお分かるはずもなく、俺達は首を傾げるばかりだ。


 最初は倒れているのかと思って慌てて駈け寄ったけど、よだれを垂らしながら幸せそうな寝顔を浮かべているのを見て、とりあえずはそういったことはないと判断したんだけど。


「だが、リボンが黄色だから、ボク達と同じ新入生だとは思うんだが……」

「とりあえず、声を掛けてみます……」


 俺は寝ている女の子に声を掛けようと屈むと。


 ……うん、この女の子、メッチャカワイイ。

 ストレートロングの茶色の髪に整った目鼻立ち、長身でスレンダーなそのスタイル。

 ただ、残念なことによだれを垂らして地べたで寝ていることが、その可愛さを半減させている。惜しい。


「もし……大丈夫ですか……?」

「はむう……むにゅむにゅ……」


 うん、起きる気配は全くない。


「ダメでした」

「諦めるのが早くないか!?」


 ウーン……だけど、起きたら起きたで面倒に巻き込まれそうな予感が。


「今度はボクが起こしてみる。もし、こんなところで寝ていたら風邪を引くぞ?」

「えへへ……マカロン……無限増殖……魔法……」


 この女の子、どんな夢見てんだよ。


「ほら、キミも入学式に行くんじゃないのか?」

「もう……食べきれ……入学式……」


 お、入学式って言葉に反応したぞ?


「アルザ様、もう一押しのようです」

「うん。もうすぐ入学式が始まるぞ」

「式……始まる……………………ハッ!?」

「はわ!?」


 すると、女の子はガバッと身体を起こして目を見開いた。


「あわわわわわわわ!? わ、私、またやっちゃいました!?」


 口元をあわあわさせながら、周りをキョロキョロと見回す女の子。

 や、まず俺達に気づけよ。


「大丈夫か?」

「へ? あ、あなた達は?」


 アルザ様に声を掛けられ、女の子はキョトンとしながら俺達を見るが、その表情、むしろ俺達にこそ相応しいだろ。


「ああ、私はバルセロス公爵家のアルトレーザ、こっちはボクのと、友達のジルだ」

「ジルベルト=フレイレです」


 俺達は女の子に自己紹介するが、俺のことを嬉し恥ずかしそうに紹介するアルザ様、尊い。


「こ、ここっこ、公爵様あ!?」


 アルザ様が公爵家と知り、俺達を指差しながらワナワナと震える女の子。

 コラコラ、アルザ様に指を向けるなんて、不敬だぞ?


「うん。それで、キミは?」

「ははは、はい! わわ私は“トニア=アルバ”と申しますです! はい!」

「アルバ……? ということは、キミはあの(・・)アルバ家の者なのか?」


 女の子が名乗ると、アルザ様は彼女の家名に反応し、少し驚いた表情を見せた。


「ええと……アルザ様、その“アルバ”家、というのは?」


 俺はまるで何も知らないとばかりにおずおずと尋ねる。

 だけど“アルバ”って、多分……。


「ん? ああ、アルバ家はあの英雄エルシド様と共に戦った伝説の魔術師の家系で、代々宮廷魔術師を務めているんだ。聞いたことないか?」

「そ、そうなんですかあ……いや、さすがにうちみたいな田舎では、王都のことは知らないです……」


 はい、ウソです。

 というか、これで彼女……トニアが攻略対象だということが判明。


 だけど、ゲームでは出会うのはもっと先はずなんだけどなあ。


 ……少し、イレギュラーがあるみたいだな。

 まあ、百パーセントゲームと同じようになるはずがないか。そもそも、男女が逆転してるわけだし。


「そ、そうです! その通りです!」


 アルバ様の説明に、目を輝かせる彼女。

 そういえば、ゲームでもその伝説の魔術師の家系だってことに誇りを持っていたんだったな。


「うん。それで、キミが地面で寝ていたことについてだが、どこか具合でも悪いのか?」

「あ、は、はい……実は、お恥ずかしい話なのですが……」


 アルザ様の問い掛けに、トニアは恥ずかしそうに俯いた。


「そ、その……三日前に寮に入ってから、魔法研究で徹夜をしていまして……こ、ここで力尽きたみたいです、はい……」


 消え入りそうな声で説明するトニア。

 うん、女の子なんだから、ちゃんと寝ないと肌に悪いぞ。


「そうか……研究熱心なのはいいが、身体を壊しては元も子もない。ほどほどにするんだぞ?」

「は、はい! お気遣いいただき、ありがとうございます!」

「うん。さて、ボク達も講堂に向かているんだが、良かったらキミも一緒に行くか?」

「お、お供いたします!」


 アルザ様が手を差し出してそう提案すると、トニアは恐縮しながらもその手を取った。

 トニアの表情は、すごく嬉しそうだった。だよなあ、アルザ様ってイケメンだもんな。


 や、可愛くもあるんだけど。


「さあ、遅れるといけない。急ごう」

「「はい」」


 俺とトニアは、アルザ様のその背中の後について行き、講堂へと向かった。

お読みいただき、ありがとうございました!


明日からは一日一話投稿になります!

次回は明日の夜投稿予定です!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
▼新作投稿しました! こちらもどうぞよろしくお願いします!▼
【俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ】
― 新着の感想 ―
[良い点] またやっちゃいました?は笑うwww 魔女っ子キター!って思ったけど、マカロン無限増殖ってなんぞwww そんな魔法あったらチートやん〜! アルザ様は本当面倒見がいいなぁ。素敵……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ