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男女逆転した乙女ゲーのヒロインポジに転生した俺は、尊みがすごい悪役令息?を全力で溺愛します!  作者: サンボン
第1章 悪役令息?の尊みがあふれ過ぎるので忠誠を誓おうと思います。
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第8話 アルトレーザ?

ご覧いただき、ありがとうございます!

■アルトレーザ?視点


 ——パタン。


「はああ……良かった……良かったよお……!」


 部屋を出ると、僕は安堵からその場でずるずるとへたり込んでしまった。


 もし……もし、ジルに何かあったら、ボクは……ボクは……!


 ボクは溢れ出る涙をグイ、と拭う。

 だけど……こんな心配させるような真似、これっきりにして欲しい。


「そ、そうだ、夕食を早くするように、イザベルに指示しないと」


 ボクは立ち上がると、イザベルがいるであろうキッチンへと急いで向かう。


「あら? “お嬢様”、いかがなさいました?」

「うん、ジルがお腹を空かせているようなので、早めの夕食にしてもらえないかな」


 ボクがそう伝えると、イザベルはなぜか不思議そうな表情を浮かべた。


「? どうしたの?」

「いえ、少々根掘り葉掘りとお聞きしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」

「ふあ!?」


 な、なに!? ボクに聞きたいことってなんなの!?

 しかも、『少々』なのか『根掘り葉掘り』なのか、ドッチ!?


「ではまず……「待って!? まだボク、答えるって言ってないよね!?」」


 も、もう! イザベルはいっつもそうだよ!

 ボクは雇い主なんだよ!? もうちょっとボクの意見を尊重してよ!


「時間がもったいないので話を進めますね? いつからジルベルト様のことを“ジル”とお呼びするように?」

「無視された!?」


 く、くそう……こうなってしまったら、ボクが何を言ってもイザベルは聞き入れてくれないんだよね……。


「……さっき」


 イザベルへの諫言を諦めたボクは、彼女の質問に渋々答える。


「『さっき』ではよく分かりません。どういった心境なりきっかけがあって、そうお呼びするようになったのか、とお尋ねしているのです」


 ううう……なんでボクがイザベルに責められなきゃいけないんだよお……!

 だけど、答えないと絶対に解放してくれないパターンだ……。


「……さっき校門で、ジルがエリザベッタ殿下に粗相してしまって……」


 ボクがあの時の出来事を詳細に説明すると、イザベルは難しい表情を浮かべる。


 そして。


「……ジルベルト様は、よくご無事でしたね……下手をすれば、お家取り潰しも有り得ましたよ」

「ホントだよ! もう、こんなことはこれっきりにして欲しいよ!」


 ボクはイザベルの呟きに激しく同意し、首を思いきり縦に振る。


「ですが“お嬢様”、これはうかうかしていられませんよ?」

「ふあ!? ど、どういう意味!?」


 意味深な表情で告げるイザベルに、ボクはなぜか不安に駆られ、彼女に問い質すと。


「少なくとも、殿下はジルベルト様に興味をお持ちになったご様子……ひょっとしたら、男妾として囲うおつもりなのかもしれませんね……」

「ふあああああ!?」


 そ、そんな……ジルを愛人にするだなんて……!


「ダダダダ、ダメダメ! そんなのダメだよ!」

「ええ、ですので“お嬢様”、早めに手を打たれたほうがよろしいかと」

「ど、どうしよう!? イザベル、どうすればいい!?」


 イヤだ! ジルを誰かに取られたくない!

 私は不安でいっぱいになり、思わずイザベルに縋りつく。


「簡単です。この寮で一緒に住む間に、“お嬢様”がジルベルト様を骨抜きにすればよろしいのです」

「ふあああああああああああ!?」


 そんなのムリ! ムリイイイイ!


「ムリだよイザベル! だって、ボクは“男”なんだよ!? どうするのさ!」

「そこは“お嬢様”の魅力で何とかしていただくしか……大丈夫、“お嬢様”ならジルベルト様に間違いを起こさせることも……」

「それはそれでイヤアアアア!」


 そのせいで、ジルが男の子を好きになっちゃったらどうするんだよ!? 本末転倒だよ!


「……なら、明かしますか(・・・・・・)?」

「っ!?」


 真剣な表情のイザベルの視線に、ボクはサッと目を逸らした。


「……ずるいよ。それができないこと、分かってるくせに……」

「……失礼いたしました」


 ボクとイザベルの間に一時の沈黙が生まれる。


「……とにかく、これからはジルベルト様と殿下をあまり近づけないようにすることです。少なくとも、“お嬢様”のお立場ならばそれも可能ですので」

「どういうこと?」


 イザベルの言葉が理解できず、ボクは首を傾げる。

 ボクの立場? それって一体……。


「お忘れですか? “アルトレーザ”様は、殿下と婚約されているのですよ?」

「っ! そうか!」


 ボクが婚約者として、ジルが殿下に近づかないように咎めればいいんだ!

 それに、場合によっては殿下がジルにこれ以上興味を持たないように仕向ければ……!


「あ、ありがとう! イザベルの言うようにしてみるよ!」

「ええ……?」


 ボクがイザベルの手を取ってブンブン、と振ると、なぜか彼女はキョトンとした。なんで?


「あっと、それじゃ、夕食を早めるのをよろしく頼むよ!」

「はあ、かしこまりました」


 ボクは問題が解決した喜びと明日から始まる学園への決意(ジルを殿下に近づけないこと)で、意気揚々とキッチンを出た。

お読みいただき、ありがとうございました!


次話は明日の朝投稿予定です!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

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【俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ】
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