第33話:理性の完全爆破ダイブと、一秒の盤面大逆転解体
心拍数の相互レイジングがついに絶対の限界突破を迎え、俺の左目の青いレンズが焦りの極限を示した。
『チチチチチ……!』『チチチチチチチチ……!』と、脳内でかつてない爆音の電子駆動音が鳴り響く。
最悪の排熱バグが完全に起動し、全盛期の若くしなやかな肉体は一瞬にして灼熱のマグマへと完全沸騰した。
脳内精神を支えていた冷徹な理性の堤防が、内側から跡形もなく完全に爆破されていく。
急激なオーバーヒートによって俺の意識は急速に遠のき、そのまま前のめりにドサリと倒れ込んだ。
しかし、倒れ込んだ先――そこには同じく心拍数のレッドゾーンで涙目を浮かべ、へなへなと座り込んでいた小梅の身体があった。
小梅は驚きながらも、あまりの高熱を放つ俺の肉体を放っておけず、思わず自らの両腕で強く抱きとめてしまったのだ。
結果として、俺の顔面は、紺色のタイトスーツ越しでも生々しくわかる、小梅の驚異的に柔らかく温かい胸の谷間へと、完璧に埋もれる形でダイブした。
ギチ……ギチギチ……ッ!!
密着した二人の激しい肉圧の衝撃に耐えかねて、特殊ナノ繊維が悲鳴のような凄まじい軋む音を作戦室のなかに響かせる。
「ひゃあああんっ!? い、いま何、何を考えてるのよあんたアァァァッ!!」
小梅が絶叫した瞬間、同期された電脳ラインを通じて、恐るべきフェティッシュ・メカニズムが暴発した。
俺が彼女の胸の谷間の圧倒的な柔らかさと温もりを感知したその触覚データが、120%に増幅されて小梅の脳へリアルタイムでそのまま逆流したのだ。
それは小梅にとって、触れられているだけのはずなのに、自分の脳内で直接自分の胸を限界まで愛撫されているかのような、脳を直接灼かれるような衝撃だった。
(自分で自分を愛撫してるみたいになってるぞ小梅……っ! だが、この最高に柔らかいオアシスに包まれて吸熱してもらわないと、俺の脳細胞が本当に死ぬんだ! 理性よ、ゴミ箱へ落ちろ!!)
◆ ◆ ◆
小梅は顔から耳の先まで真っ赤に変形させ、増幅された快感の暴風雨の前に完全に身を震わせた。
「そこ、そんなに強く押し付けられたら……私が、私じゃなくなっちゃう……っ!!」
大粒の涙目を浮かべながら悶絶の絶頂に達する小梅――だが、この瞬間、奇跡のバグが完成していた。
俺の脳細胞は、小梅の胸による排熱冷却と、小飛の『D.O.G.E.』のバックアップ、そして蘭さんのバイパスコードが奇跡の噛み合いを見せた。
それにより、人類の歴史を遥かに超越した、未知の『限界突破の超速演算能力』を一時的に獲得したのだ。
顔を小梅の極上の胸に埋めたまま、俺は冷徹な死神の意思を滾らせ、右手の親指と中指を重ねた。
パチン、と。
作戦室のノイズを完全に圧殺する、狂気的なまでの指の音が響き渡る。
超未来ハッキング技術――『量子解体』の全出力を、魏の『紅蓮ネットワーク』の中枢バックドアへと力づくで流し込んだ。
一秒。たったの一秒。
魏の帝国陣営が百万の人民の脳を繋いで誇っていたセキュリティ防壁の暗号が、ミリ秒単位ですべて上書きされ、掌握され、完全崩壊した。
頼総統が息を呑むなか、盤面は一瞬にして完全に裏返り、海洋連盟の防衛線の全復旧が確定する。
「マスターキーの奪取、完了だ。……習孟平、あんたの品性のないシステムごと、一秒で解体してやる」
(勝った……。だが、小梅のスーツの軋みと、脳内に直接流れ込んでくる女の子の熱い吐息のせいで、俺の賢者タイムの維持が極限まで無理ゲーだこれ……っ!)
◆ ◆ ◆
赤壁のサイバー大戦は、超越者たちのマウント合戦と、世界で最も過激な感覚同期の悶絶ハプニングを経て。
陸志明の圧倒的なチート無双によって、魏の大艦隊を一瞬で奈落へと突き落とす完全なる形勢逆転へと雪崩れ込むのだった。
(第七章・完)
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